第18話 頼み事
「今日はニルバっちに頼みごとがあります。めずらしい素材が手に入るっていうフィールドの情報が入ったから、一緒について来て!」
「ええー」
こっちの顔をみて上目づかいになったアリッサが、僕に頼み事をしてくる。
めんどくさいと思ったから、すぐに断りたかった。
だって、面倒事とか嫌いだし。
早く家に帰って一人でのんびりしてたい。
本当はさ、こんな人ごみで歩くのも嫌なんだから。
「いいじゃん。ね、お願い! 報酬弾むよ!」
「アリッサが持ってきた頼み事っていつも面倒なのばっかじゃん、嫌だ」
「そんな事言わずにさー」
右に左にそっぽむくのに、こっちに合わせてアリッサが視線の先に移動してくる。
おまけに頼んでもいないのに、説明なんてしてくれちゃうし。
「今回のお願いではー、特殊な素材を探しにいきます。実を言うと、以前はマイナーだったけど、さいきん結構有名になってきた素材なの。急に需要が上がって来てね。それもこれもウィークローネに竜が住みついちゃった原因なんだけど……」
最後まで聞いてたら情報料を請求されて、その料金を免除する代わりに強制的に頼み事を引き受けざるをえなくなる。
アリッサの手口は分かっていた。
だから、僕は無視してさっさと耳を塞ごうと思っていた。
その時までは。




