第17話 記者のアリッサ
シロナと別れた後、適当にそこらへんをぶらついていると、今は数少なくなった僕の知り合いの一人アリッサと出会った。
彼女は後ろから接近してきて、突進するような勢いで、僕の背に突撃かましてきた。
「ぐふっ」
「ニルバっちくらいの廃プライヤー高レベルプレイヤーなら、前線大歓迎、引く手あまたって感じなのにな。ねぇねぇ、ニルバっち、あたしに紹介されてみない」
そんな風になれなれしく話しかけてきたのは、人懐こい笑みを浮かべた記者の少女。
このオンラインゲームの中でも、珍しい部類に入る職業をしている彼女は、日々面白いことや貴重なことを探し歩いては、各地を渡り歩いている神出鬼没のプレイヤーだ。
「断る。どうせ紹介料目当てなんだろ」
「あ、ばれたか。てへへ。でも、いいじゃない。ニルバっちくらいの実力なら、いいパーティーに入れるし、碌に働かなくても分け前たんまりでしょ?」
「嫌だね、人に合わせて行動するなんて吐き気がするし、面倒くさいよ。こっちにその気がなくても、かってに僻んでくる奴らとか恨んでくる奴らがいるしさ、一人の方が絶対気楽だ」
「あはは、ニルバっちの人間不信は、きょうも相変わらずぅ」
わかってるならわざわざ毎回、声をかけてくるなよ。
でも、彼女が焦るのもまあ無理はない。
攻略が遅れだしてしてかれこれ一か月。
この世界からの脱出を目指す者達は、みな焦っているのだろうから。




