第129話 三体
金色巨大スライムは、見ている間に三体に分裂しはじめた。
面倒な事になりそうだったから、分裂する前に攻撃してみたけど、なぜかダメージが発生しない。
どうやら分裂シーンはイベント扱いらしい。
ていうか三体って、悪意を感じる数字だ。
ここにいるのは四人なのに。
そういう数字だすと、僕がはぶられる側になるじゃん。
いや、僕の考えすぎかもしれないけど。
「スライムが三人になってしまいました。どうしましょう」
シロナが助けを求めるような視線を僕に向けてくる。
そうすれば僕が必ず助けるとでも思ってるの?
まあ、面倒は少ない方がいいから、時間と手間がかからない限りは助けるけど。
とりあえず推測を口にする。
「どうぜ同時攻撃しないと倒せないとかそういうボスだろ? 三人でちゃっちゃと終わらせたら」
するとアリッサが何が楽しいのか「あったりー」と声を張り上げて笑う。
律儀なのか、まだイベントが続いているのか、攻撃されない限りは反撃しないのか、金色スライムはその場で何もせずに待ち続けている。
シロナは困惑顔のままで僕達の顔に、順番に視線を向けていく。
「でも、それじゃあ誰が攻撃すればいいんでしょう? 私は回復魔法の方が得意ですし」
それに答えたのはらいか。
「普通に考えれば、シロナさんを抜いて、お兄ちゃんと私とアリッサさんだけど……」
らいかはさすが妹で僕のことをよくわかっているみたいだ。
「今のお兄ちゃんだと、協調性とかちょっと危ないと思う」
言い方はあれだけど、そういうこと。
他三人で頑張って。




