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オンラインゲームがデスゲームになったので、すすんで引きこもる  作者: 仲仁へび
第12章

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第113話 アリエス魔宮



 アリエス魔宮


 バグを踏みつけた時の不快感は、車酔いの感覚にも似ていた。

 空間情報がおかしくなる所に踏み入ると、こんな事になるのか。


 知りたくもなかった情報を知って一つ詳しくなった僕は、次の瞬間に別の場所へと転移していた。


 周囲を見回してみると、見慣れない風景だった。

 たぶん、行った事が無い場所。


 アリッサは知っているようだ。


「アリエス魔宮だね。水神が封じられているっていうダンジョン。まだ半分しか攻略が進んでないよ。プレイヤーとしては、いちから情報を集めて進んでいくのがセオリーだけど、今回はしょうがないね。手助けしてあげよう」


 彼女は僕達の戦闘に立って、先を見据える。

 不届き者達を成敗する方が重要だと言った彼女には、どういう事だか、連中がどこに進んでいったのか分かるようだった。


「ここは水属性のモンスターが多く出る場所なんだけど、ちょっとした特性があるんだよ。プレイヤーがモンスターと交戦した位置が分かる仕掛けがあるの」


 説明しながら、アリッサはダンジョンの床をつま先で示して見せた。


「こんな風にね」


 他の場所と違って、その部分だけ床が濡れている。

 この世界の水の再限度は高くないけど、地面が濡れているか濡れていないかの区別くらいはさすがにつく。


 けれど、それは他のプレイヤーが戦った後かもしれない。

 アリッサは、そこらへん分かってるんだろうか。


「らいかを攫った連中の痕跡とは限らないだろ、証拠は?」


 僕がそう懸念を口に出すと、そんな台詞を言われるのも予想済みと言った態度でアリッサが応じる。


「ちっちっち」

 

 立てた人差し指を左右に動かす彼女は、どや顔だ。


「最近ここで活動していた有名なパーティーが、天空の大地の観光に興味を引かれて移動していったみたい。もともとここで狩りをしてた他のプレイヤー達にも声をかけてったみたいだから、外れる確率は低いと思うよ」


 そういえば彼女、情報屋だったな。

 有名パーティーの動向は把握済みといった所か。

 どうしよう、予想以上にアリッサが有能だ。


 いや、役に立つ事は嬉しいんだけど。

 普段ちゃらんぽらんな奴が活躍するのは、なんだかな。



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