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オンラインゲームがデスゲームになったので、すすんで引きこもる  作者: 仲仁へび
第11章

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第105話 行方不明



 それからたっぷり数時間かけて念入りに周辺を探し回った。

 けれど、らいかの姿はぜんぜん見つからなかった。


 妹の代わりに見つけたのは、二つの落とし物。

 らいかが使っていた杖と、その付近に落ちていたメッセージアイテムだった。


 アイテムは、音声を記録できるようになっている物で、この世界では希少品だ。

 それなりに高い値段がつけられているから、そう手軽に使えるような代物じゃないはず。


 だから、嫌な予感がした。

 当たって欲しくない想像を脳裏に思い浮かべつつも、僕はそのアイテムを使う。


 記録されていたのは、複数のプレイヤー達の声だった。


『――水龍討伐に貢献したからって、調子乗ってんじゃねぇぞ』

『仲間はこっちで預かった。余計な手出ししたら分かってるんだろうな』

「くれぐれも俺達を探そうとするなよ』


 そして、そんな連中に捕まったらしいらいかの声も。 


『お兄ちゃん、ごめんっ』


 彼等はらいかを人質にとったのだ。

 そして、アイテムでシルフィーネの丘に近づかないようにと要求してきた。


 メッセージは、要求に従えばらいかを解放すると言って終わっていた。


 たぶん以前ここでレベリングしていたシロナを追っ払った連中と、同一組織なのだろう。

 彼女に聞かせてみれば、聞き覚えのある声だといった。

 それに、僕達に因縁がある人間なんて他に思いつかない。


 けれど、彼等が知っていたのはレベリングの事ばかりではなく、水龍討伐についても。

 

 嫌な予感しかしない。


 さて、ここまで分かったなら後はどうする。


 要求を呑む?


 そんなの言語道断だ。

 相手が約束を守る保証なんてどこにもないからだ。


 だから、情報屋の彼女を呼び出そうとしたけど……。


「ニルバさん、落ち着いてください。大事な妹さんを助けるために、まずしっかり考えてから行動しないと」


 そこでちょっとだけ冷静になった。


 家にわざわざ戻るのはもどかしかったけど、シロナに言われて仕方なくプレイヤーホームへ。


 そして、メッセージを飛ばした僕は、あらためてあの情報屋を呼びつける事にした。



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