第104話 押し付けられた
そんなこんなでらいかに好感度アップイベントを押し付けられた。
シロナはこういうノリに慣れてないのか、戸惑っているばかりだ。
こういう時にどうすれば良いのか経験ありません、って感じ。
え、そこでちょっと安心?
そんなわけないじゃん。
何で僕が、シロナの異性経験の有無で一喜一憂しなくちゃいけないんだよ。
「えっと、らいかさんってとっても明るい妹さんですね」
で、やっと話しかけてきたかと思ったら、そんな話題。
あまりにもシロナらしくて逆にほっとした。
「だね。ていうかちょっと煩い。放置ばっかりだと決まって煩くなるから、適度に相手してあげてよ」
「ニルバさんと一緒なんですね」
さっきの寂しがり屋発言の事?
「そんなわけないじゃん。全然似てないっての」
「そうですか、色々と似てると思うんですけど」
くすくすと笑みをもらすシロナにむっとする。
こういう時の彼女は苦手だ。
何だか年上の女性を相手にしてるみたいで、こっちはまるで聞き分けの無い子供みたいじゃないか。
「……どこがだよ」
「雰囲気とか、優しいとことかですね」
「不採用」
シロナの意見なんて当てにならない。
優しさなんて持ち合わせてないし、雰囲気なんてそんなの普通分かんないだろう。
そんなどうしようもない話を断ち切りたくて、僕は休憩を終わらせる事にした。
この後のプランを数多に思い浮かべながら、かるく伸びをする。
仮想世界で筋肉が凝るわけじゃないけど、気分的にやりたくなる時があるのだ。
人間は効率ばっかりで動いてるわけじゃないんだって、いう事の発見だ。
「……」
本当はまずパーティー申請して、シロナとらいかをパーティーにいれるべきだ。
そうするといろいろな恩恵が得られるし、パーティーという仕組みで得られる特殊な効果も利用できるようになる。
けど……それは。
「そろそろレベリング再開するよ。休憩終わり。シロナもらいかも準備して……ってらいか?」
「らいかさん、どこに行ったんでしょう」
「あれ?」
シロナの言葉で僕はやっと気がついた。
なぜか、さっきまで近くにいた妹の姿が見当たらくなっていた。




