第10話 カルディオーレ
カルディオーレ 城門
僕達がついたカルディオーレの町は大きな城を中心に作れらた町だ。
円形に広がっていった町を、ぐるっと立派な外壁が取り囲んでいるから、外から見た威圧感は相当。
けれど中に入ってしまえばガラっと印象は変わる。
白亜の外壁の立派な城が、町の中心部で生えていて、とても見ごたえがあるし、街並みも、整っている感じがして、見ていてとても心地がいい。
それは、大昔に城の主が、町の交通の利便性を上げるために大規模な区画整理を行ったからで、上空から見るとよく分かる。
円周の道の輪が何重にもなっているのは、見ごたえがあるそうだ。
「じゃ、ここまでって事で、元気でね」
「あ、はいニルバさんもお元気で。本当にありがとうございました」
シロナは僕に向けて丁寧におじき。
正直そこまでされるほどの事をした覚えはないので、戸惑ってしまう。
一泊の恩は美味しい朝食を作ってくれた事でチャラにしてもいいくらいだし。
「そんなに気にしなくてもいいよ。別にことさら迷惑をかけられたってわけでもないし、まあ、たまにはああいうのも良かったかな。一人の方が好きだけど、だからってまるっきり全ての人間付き合いを、一切合切シャットアウトしたいわけでもないしさ」
「そう言ってもらえると助かります」
しかし、シロナは苦笑。
言葉を飾りはしたけど、まるっきりお世辞ってわけでもないんだけどな。




