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零地帯  作者: 三間 久士
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南のバカブ神その1(神話)

1・神話


 その昔、世界は『闇』だった。


闇の中で目を覚ました『善神』は、

支配する者『創造男神』

平等・知恵・再生を与える者『創造女神』

宇宙軸(輪廻)として『聖樹』の三大神を創った。


創造神は第一層(後に人間たちは『天上界』と呼ぶ)に住み、

生命と援助を与える者『太陽神』

休養と不安を与える者『月の女神』

慈悲と復活を与える者『雨の神』

復活と四季を与える者『風の女神』を産んだ。

これらの神々は第二層(『天界』)に住んでいた。


聖樹は第五層(冥界)に住み、その分身を巨木へと変えた。

役目の終わった魂は統べからず冥界へ下り、聖樹の根から吸収され、思いや記憶といった『現世』を洗い落とされながら幹の中を天上界へと上がっていく。

そして、再び第三層(『人間界・地上』)に生まれた時は、『前世の業』だけが残る。

聖樹の根は『死』を決め、天は『運命の時』を示し、地上は『運命を振り分け』る。


創造神の末に産まれたのは、終末を与える者『ジャガー神』だった。

『滅び』を恐れた創造男神は、生まれたばかりのジャガー神を殺そうとしたが、創造女神が連れ去り、その手でまだ開かない両の目をくり抜き、創造男神が来れない聖樹の根下に封印した。


そのさい、ジャガー神の右目の血から生まれたのが、試練と罰を与える者『自殺の女神』

左目の血から生まれたのが、悪しき心と性的堕落を与える者『悪の神』

聖樹は封印の際に右手の血から、死者の案内人であり探求を与える者『死の神』

を産み出し、三神は共に第四層(地下界)を統治していた。


第三層はジャガー神封印の際に聖樹の左手の血から生まれた、意識を司る『西のバカブ神』

風の女神の血から生まれた結合と流依を司る『東のバカブ神』

太陽神の血から生まれた勝利を司る『南のバカブ神』

雨の神の血から生まれた浄化を司る『北のバカブ神』

この四神が第四層と第二層の間にあたる第三層に巨大な『柱』を立て、世界の安定を強固とした。


そして、第一層から第五層を自由に行き交う神がいた。

月の女神の血から生まれた、伝達を司り安らぎや夢希望を与える者『北星の女神』

この女神は、その身を基本、第二層に置いていた。

世界は神々の下、善神が再び長い眠りにつくまで、神々と共に年月を刻んで行くはずだった。


 ある日、聖樹が創造男神に剣を向けた。

それを機に神々は、

世界を壊そとする『破神軍』

現状を保とうとする『善神軍』

はかなき命を守る『女神軍』

に分かれ、神々の戦いが始まった。


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