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氷天の魔導師 ※改訂版  作者: 蓮
1章 幼少期
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4 魔力操作

 お漏らし事件の翌日から、俺は毎日のように魔法を使いまくっている。しかしまた服をビショビショにする訳にはいかないので修行場所を庭の隅っこに移した。

 立てるようになってからは特に何も言われることなく(多分いくら言っても俺が聞かないのでテレサ達は諦めたんだろう)家の敷地内であれば自由に行動することが出来るようになった。


 まずは前回と同様に水球ウォーターボールでコントロールを身につける修行だ。最初の内は初めての時同様、すぐに弾けてしまい維持するのが難しかった。だが何回か繰り返しているとなんとなくコツを掴んだような気がした。そして数回繰り返すうちに安定してその形を保たせる事が出来たのだ。加えて大きさも思い通りに変化できるようになった。まだ集中は必要だけどかなりの進歩だろう。よしよし、いい感じだぞ。


 そしてもう一つ。やはり俺の読みは正しかった様で魔力量を調節することにより威力共に大きさも自由自在に変化させる事が出来たのだ。

 小さいもので大人の拳程、大きなもので直径2mといったところだ。普通がどれくらいかわから位のだが、魔力量がもっと増えれば多分だがもっと巨大な水球ウォーターボールを作り出す事が出来るだろう。


 しかし俺が想像しているのはあくまで”同じ魔力量で”調節するということだ。今やったのは魔力量を減らしたり増やしたりするという誰にでもできる簡単なことである。

 それを、大人の拳程の水球ウォーターボールを作るのに必要な魔力量のみで、直径2mの水球ウォーターボールを作ることができれば完璧なのだ。俺がやりたいのはそういうことなのである。



 これは思ったより繊細な作業かもしれない・・・。魔力量を調節するだけなら自分の限界の何割を魔法に当てればいいかを考え、細かな操作はあまり必要なく発動可能である。だが同じ魔力量で魔法に変換するとなると単に発動させる者の力量が重要になってくる訳だ。

 頭で考えてもなかなか上手くはいかない。あとは実践あるのみだな。出来るか出来ないかは己の力を信じるしかない。俺はやればできるんだ!


 右手の平を上に向け、すっかり見慣れた小さめの水球ウォーターボールを発動させる。目をつぶり右手に意識を集中させイメージを膨らませる。大きくさせたり小さくさせたり・・・、とイメージする。生まれた時から感じていた体内にある温かい何か、おそらく俺自身の魔力だろう。その温かい何かを水球ウォーターボールへ移すようにしてみる。思い付きだけど物は試しだからな。


 するとどうだろうか。俺の手の平に在る水球ウォーターボールは大きさを変えていた。


 ・・・まじか。結構簡単?何はともあれ第二段階突破だ!

 こんなにあっさりできるとは思っていなかった俺はポンポンと水球ウォーターボールを使いまくった。


 しかし俺は何と言っても1歳に満たない子供である。やはり魔力量はそう多くはない様で、水球ウォーターボールを10発程作るとかなり疲労感に襲われた。

 そして、やばいと思ったが時既に遅く俺は意識を手放したのだった。




 おはようございます。

 え?あの後どうなったかって?それはそれは大惨事だった。


 まず人生で初めて母さんに説教された。庭の隅で気絶した俺を見つけた時は相当心配したみたいで、悪い事をしたなと思う。マジでごめんなさい。


 俺の必殺うるうる上目遣いで必死の懇願によりなんとか庭で遊ぶことは禁止されなかった。何をしていたのかも聞かれたけど”遊んでいた”、としか言わない俺に聞き出す事を諦めたようで安心した。魔法使ってましたなんて言えないしな・・・。せいぜい子供の遊びと思ってくれただろう。



 母さんが綺麗な顔を俺に近づけて「危険なことは絶対ダメだからね?次やったら分かってるわよね?」とめちゃくちゃ笑顔で言ってたけど言葉にできない恐ろしいオーラを感じ何回も頷いた。これにより俺の中での怒らせてはいけない人ランキング1位のテレサの上に母さんの名前が刻まれたのだった。どの世界でも女性は強いんだなぁ。




 今日も今日とて修行だ。

 俺は修行を楽しんでいた。というか動く身体が新鮮で毎日を充実しており、凄く満たされているのだ。

 


 毎日魔法を使い始めてから分かったことがある。


 俺は起きてから気絶寸前まで水球ウォーターボールを連発して止め、また次の日もその次の日も同じことを繰り返しやって来た。すると着実に前日より多くの水球ウォーターボールを連発できるようになっているのだ。数が増えているのだ。つまり魔法を使えば使うほど魔力量が上がっていることになる。成長してるって感じでうれしいな!成果が実感できるのはやる気にも繋がるしモチベが上がるってもんだ。


 ちなみに残った時間は魔法の研究に当てている。研究と言っても思考だけのもので、あれやこれやと考えて今後の課題にするだけなのだが。



 俺は昨日の時点で、水球ウォーターボールを50発連続で発動させることに成功した。

 そして今日は複数の水球を同時に発動させてみようと思う。


 まずは小さめの水球ウォーターボールをイメージしそれを10個思い浮かべる。1つ分の魔力量で10個作ることもできるが、そうすると1つ1つの威力が大幅に下がったように感じた。要は10分の1の威力しかないのだから当たり前だ。流石に大きさを変化させる時と同じようにとはいかないのだ。

 なので威力を落とさず10個を1度に発動させる為には、1つ分の魔力量の10倍の魔力量が必要という訳だ。まあこれは単純計算なのにで誤差はあるだろうけど、ほぼ合っていると思う。



 ”水球ウォーターボール”!


 念じると10個の水球が頭上に現れた。成功だ。大きさも思っていたものだし、威力も落ちていない。その代わり魔力がごっそり減った感覚がある。やはり思った通り魔力消費量は10倍といったところだ。

 発動しては消滅させ、6回繰り返したところで限界だと悟り今日の修行を終えた。





 ーーーーーーーーーー





 ひたすら水球ウォーターボールを放ち続けて早3ヶ月。今の俺は水球ウォーターボールの発動に関してはプロだろう。一度に発動できる数もだいぶ増えたし魔力量も最初の頃に比べれば比じゃない程に増えた。


 だがそろそろ飽きてきた。毎日同じ魔法を限界までぶっ放すという繰り返しの作業。飽きるのは当然だ。よく3ヶ月続いたもんだよ俺。だれか褒めて!

 まあ、これで魔力操作コントロールは完璧にマスターしたと言ってもいいのではないだろうか。基礎中の基礎を終えたといったところだな。




 なので次のステップに進みたいと思う!

 日々の修行後に行っていた研究という名の思考時間、俺はこれからやりたいことを考えていた。勿論それらを目標で終わらせるつもりはない。必ず実現させてみせる。まあその話は少しずつしていくとして。


 まず今の俺はどこまでのレベルの魔法を扱えるのか。

 俺はまだ水属性初級魔法しか使ったことがない。幼児ということもあって万が一のことがあると怖いから避けていたのだ。けどある程度魔力が増えたし少しくらいならいいのでは・・・という好奇心に負けたのである。



 ”水槍ウォーターランス”!


 念じると同時に頭上に現れる槍。

 水属性中級魔法、”水槍ウォーターランス”。その名の通り、水で作られた槍を生成し敵に命中させる攻撃型遠距離魔法だ。

 うん、問題なく発動した。魔力も結構減ったがまだまだある。初めての魔法にしてはなかなかだな。



 思ったよりもいけそうだな。ということでもう一つの中級魔法も試してみるとしよう。


 次はこれだ、”水霧アクアミスト”。

 すると周囲に濃い霧が発生した。まあこれもそのまんまで、霧を発生させ視覚的情報を眩ませる補助魔法だ。単体だとあんまり強くなさそうだが、毒系の混合魔法でも作ればかなり強い気がする。いや、それはもう完全に集団殺戮兵器だ。やっちゃいけないやつだ。


 とりあえずやれるだけやってみると、水槍ウォーターランスは3回、水霧アクアミストは5回使うことができた。どうやら俺の魔力量は想像していたよりかなり増えていたみたいだ。これも修行のおかげだろう。この調子でがんばるぞ!


 初級魔法に比べてどれくらい魔力を消費するのかいまいち分からないが、この分だと上級魔法も使えそうな気がしてきた。本によると、上級魔法までなら比較的簡単らしい。それより上位の魔法になると技術とかセンスとかが問われるらしいが、それはまた追々挑戦したいと思う。



 さて、日も暮れそうだし食事時だ。魔法使うと腹ペコになるんだよな。体力もつけなきゃいけないなぁ。まだまだやることは沢山だ。


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