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2-2 第99話 愛し合う二人〜すれ違う思考〜

この回を投稿し忘れていました。すみません

side優也


 背後からの声に驚き、弾かれるように振り返った。

 そして振り返った俺達は振り返った先を見て驚きを隠せなかった。

 なぜならそこにはご無沙汰の人物が居たからだ。

「し、白波さん!?」

「やっほー元気?」

 そこに居たのは着物を来て扇子を持っている白波 真依本人だったのだ。

 白波さんはあれだけお金持ちで生徒会長をやってたと言う実績もあり、随分と勝ち組生活を送っていたはずだが、今では一般企業の一般社員をやってるから忙しいと思っていたのでまさかこんな所で会うことになるとは思いもしなかった。


 しかし似合う。

 白波さんはなんと言うか和が似合う人で、扇子が妙に溶け込んでいる。

 和服もとてもとても白波さんの為に作られたかのように一体感を(かも)し出している。

「し、白波さん……おっきい」

 隣に居る結羽が自分の胸を触りながら落ち込んでいるのが横目で見える。

 そういやその体型を気にしてたっけか。

「しかしまずい展開だよね。白波さんが出てくることによってあのモンスターバディと私の体が比較されてしまう。そうなると私の小さい体では満足いかず、白波さんの体を求めてしまう可能性がある。まさか白波さんも優也の事を? つまり私から優也を奪いに来たって言うことだよね? 私から奪うために自身のモンスターバディを使って『し、白波さん。あ、当たってます……』『ふふっ、当ててるのよ? どう、直接触ってみたくない?』的な展開も有り得るわけで……あれ? 私大ピンチ!? あれ? あれれ? どう考えても勝ち目が見つからない。そりゃ優也も男の子だもんね誘惑されたらコロッと──」

「おい、おーい。結羽さん?」

 結羽が急にぼーっとした瞳でぶつぶつと何かを呟き始めたもので心配になって目の前で手をヒラヒラと動かすものの、全く反応がない。

 俺、結羽に嫌われるようなことしたかな?

 もしそうだとしたら俺、この場で泣き崩れる自信がある。

 結羽に嫌われたら俺はもうどうしたらいいんだよ。

 そんなことを考えると涙が出そうになった。俺、信じているからな。

「じー」

 いつの間にか結羽は俺のことをじっと見ていた。

「なんだ?」

「いえ、私信じてますから」

 何をぉぉぉぉっ!?

 急に信じているとだけ告げられ俺は驚く。

 何をだよ何を信じてるんだよ。あれか? 『わかってますよね。私の言うことを聞いてくれなきゃ別れ話も浮かんで来ますよ』とかそういう感じか? 喜んでパシらせて頂きます! じゃなくてだな。

 これは本当にピンチかもしれない。ここでの俺の一言次第で今後の俺達の付き合いが変わってしまうかもしれない。

「いつまでもついて行きますお嬢様」

 これで俺が結羽から離れることは絶対に無いっていう事は伝えることが出来ただろう。

(な、なんだってぇぇっ!? お嬢様って言った? つまりお嬢様気質である白波さんの事が好きだから従者的口調になっちゃったってこと!? これは本格的に私大ピンチだよ! 優也が……優也が白波さんの所に行っちゃう! それだけは阻止しなくちゃならない。白波さんとは違って私の方が優也を幸せに出来るとアピールしなくちゃ)

「白波さん」

「な、何? 顔が怖いよ結羽ちゃん。リラックスリラックス」

「私、負けませんから」

 何!? なんで今怖い顔をしながら結羽は白波さんに宣戦布告をした!?

 しかも若干ガルルと唸ってて可愛い──じゃなくてこれはどういう事だ?

 まさか、『優也は私の奴隷なんです……わかってますよね? 私の所有物に手を出したら』とかそんな感じか!? って俺は彼氏から奴隷になってるんだが!?

 つまり『この世には優也より良い男なんて山ほど居るんだからあんたは奴隷で十分』という事なのかァァァっ!?

 もしそうだとしたら恋人だと思っていたのは俺だけだったのか!? あの時あんなに喜んでくれたじゃないか!


 もう本格的に涙が出そう。

 こうなったら奴隷から恋人の座まで戻る為にもアピールしなくてはならない。

 この旅行で確実に好感度を爆上げして恋人に戻ってみせる。

「結羽、俺頑張るからな」

「何をぉぉぉっ!?」

(ま、まさか『結羽、俺さ白波さんの事が好きだから頑張るよ』っ言う意味なの!? 私と言う恋人が居ながら優也は白波さんに乗り換える気!? これは本当にやばいよ。優也の好感度をこの旅行で上げなければ白波さんとゴールインしてしまうかもしれない! それだけは確実に阻止しなくてはならない! せっかく優也と付き合えてデートの真っ最中だと言うのにこんなピンチが襲ってくるなんて思いもしなかった。白波さん、私と違って胸も大きくてスタイル良いからかなりの強敵。だけど頑張らないと優也を引き止めないと優也が白波さんに取られ──はっ!? まさか白波さんがこの町に来た目的ってそれだったり!? 『結羽、優也は私が頂いていくわ』。怪盗S〜あなたの恋人を頂きます〜ってやかましい!)


 とりあえず俺が結羽の恋人でありたいと言う意思は伝わっただろう。

 さっきから顔を赤くして慌てふためいている。そんな姿も可愛い。

 こんな姿をずっと見ていくためにも頑張らなくてはな。

「うーん……この二人の頭の中の内容が食い違ってる気が」

 ボソリと呟いた白波さんだったが俺達二人の耳には入って来なかった。

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