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2-1,5 第77話 白波真依

side優也


 ついに遊びに行く日。


 あの日、帰ってくると、結羽にも同じLINEが届いていた様だ。だから結羽は冬馬を連れていくらしい。これは予想通り。

 問題は悠真が誰を連れていくかだが、

「何? お前ら知り合いだったの?」

「まぁな。宿泊研修以降、意気投合しちゃってな」

 俺が今会話しているのは悠真。その隣にあつし。そして白井さんが居る。


 そして俺の隣には俺に抱きついて満面の笑顔を浮かべる妹(自称)さまとジト目を向ける後輩とジト目を向ける友達。目でリンチされている。しかもその後輩は俺にベッタリとくっついて隠れている。おいお前、俺の事が嫌いなんじゃなかったのかよ。


「いやー。そんなに仲良くなるなんてねぇ〜」

 しかもこの後輩様は、いつもは自分の姉に隠れるのに何故か俺のところにいるのだ。何故だ!

 まさか!

『あんたは私の下僕なんだから、ちゃんと私の壁になりなさいよ』

 と表現しているのか!? 可愛い顔をしてなんて恐ろしい事を!


「それじゃ、みんな集まった事だし、軽く自己紹介をしようか。まずは私からね。私は白波 真衣。伊真舞高校のOBよ。よろしくね」

 この中には白波さんを知らない人もいるからな。


 あつしや白井さんは知っているだろうが、萌未と露木ちゃん、冬馬は知らないからな。

「んで、今日はどこに行くんだ?」

 俺がそう聞くと一枚のプリントを渡してきた。


「なになに? 『私の別荘へごしょうたーい!』。別荘って。あそこ、こんな人数入れるような広さじゃないと思うんだが」

 そう言うと白波さんは誇らしげにふんと鼻を鳴らした。

「そこら辺に抜け目は無いわ。もっと大きい別荘があるもの」

 あれでも結構大きい方だと思うんだけど? 普通の一般家庭くらいはあったぞ。あれより大きいってどんな建物が待ち構えているんだ?


 そしてざっと自己紹介をした後、デカい高級車がやってきた。

 まぁ、別荘がある時点で知ってたけど、やっぱり金持ちなんだな。

 だけど白波さんは自分で入りたい会社を見つけて入ったらしい。立派だ。


 車に乗ると、そこは天国だった。

 椅子はフカフカで座り心地が良く、一つ一つの椅子にテーブルと飲み物置きがあり、更に一人一人が広々と過ごせる様な空間が広がっていた。

 高級ジェット機のVIPルームに居る様な気分だ。

「と言うか、去年はどうして電車で」

 そう言うと白波さんは

「まぁ、本当は私は電車旅の方が好きなんだけどね。これから行く所は電車もバスも通ってないから仕方が無く、ね」

 そういう事か。確かに4人での電車旅は楽しかった。が、あの旅行は俺に対してデカい地雷を置いていった。


 トラウマだ。


 線香花火。怖い。

「俺の運……あれ? 運ってなんだっけ? そもそも運って」

 無意識に俺はそう呟く。

「あ、あの、先輩が哲学的な事を呟いているんですが」

 俺にベッタリとくっついていた露木ちゃんには聞こえていたようだ。

「気にしないであげて? 露木ちゃんだっけ? 優也君はトラウマを抱えているのよ……」

 すると、「は、はぁ……」と困惑した声を出す露木ちゃん。


「まぁ、ゆっくりしてて。飲み物ならあるからね」

 と言いながらリクエストを聞いて飲み物を渡していく白波さん。


 そしてやっと意識を取り戻す。

 今の今までの記憶が全く無い。気がつけば車の外の景色も見慣れない景色へと変わっていた。

 そして萌未が俺の頭を撫でていた。……少し息を荒らげながら。

「萌未。ありがとな。その心遣いは有難いが、少し怖いぞ?」

 目がギラギラと輝いていてなんと言うか、撫でて来ている手付きが怪しいんだ。

 俺は本能的に分かった。分かってしまった。……この場に俺と萌未以外には誰も居なかったら襲われていた。


「んで、白波さん」

 俺はちょっと離れた座席に居る白波さんに話しかけた。

「何?」

「こんな遠くまで来て、日帰りで帰れるのか?」

「え? 皆でお泊まり会の予定だったけど」

 さも当たり前かのようなトーンで言ってきた。

 まさかこの元ドS会長はその為に明日の予定まで聞いてきやがったのか。なんて計画的犯行!?


「お兄ちゃんとのお泊まり」

 ポっと頬を染めてモジモジし出す萌未だが、皆で泊まるんだからお前が想像してる事なんて起きないぞ。


「絆成先輩とお泊まりですか……。身の危険を感じます」

「なんでだよ」

 答えはわかりきっていたが聞いてみた。

 すると、案の定。

「強〇魔と一つ屋根の下で一晩明かしたらいつの間にか子供が出来てしまっているかも知れません」

「いや、俺そんなクズじゃねーよ!」

 と言うかしません!


 だが、俺はしないと言っていても周りの女子の視線が鋭くなって行く。

「優也君。君、露木ちゃんに何したの?」

「何もしてませんよ!」

 俺は間髪入れずに否定をする。

「お兄ちゃんが僕のお兄ちゃんが……お兄ちゃんがお兄ちゃんがお兄ちゃんがお兄ちゃんがお兄ちゃんがお兄ちゃんが」

「おいそこ落ち着け」

 虚ろな目でブツブツと同じ言葉を呟き続ける萌未は恐怖でしか無かった。


「お兄ちゃん成分が足りませんそうです僕を本当の妹の様に可愛がってください今だけは許します」

「いや、なんでそんなことを」

「お兄ちゃんが悪いんですよ?」

 え? なんでだ?

 そう思ってると答えを萌未が言った。

「浮気……ですよ?」

「いやいや! 俺はお前と恋人になった事ねーだろ」

「今はそうかもしれませんがいずれそうなりますなので浮気です」

 そんなの暴論だ。

「僕を妹だと見れればシスコンのお兄ちゃんなら直ぐに僕を恋人にしたくなるでしょう。あそれよりも良い方法を思いつきました手始めにお兄ちゃんを監禁して僕しか見れないようにちょうきょ……教えないと行けませんねその体に」

 何する気だ!?

「ふふっ。ふふふふふ」

 怖い。笑っているのに目が笑っていないからだろうか? 恐怖である。

「なるほど……これがヤンデレ」

 結羽が少し離れた席で俺達のこのやり取りをメモしている。おいそこ何メモってんだよ。


「……まぁ、冗談ですが」

「はえ?」

 ビックリして俺は素っ頓狂な声を出した。

「まぁ、僕はお兄ちゃんの恋心を尊重しますよ。でもどうしても僕がいいって言うなら僕は喜んで恋人になりましょう」

 そういう事か……助かった。

「でもその場合、浮気したら……。ふふ、ふふふふふ」

 あ、やっぱり狂気だわ。


「みんなー! 着いたよ!」

 白波さんが車内で皆に聞こえるように大声で呼びかける。

 そして俺達は皆で車を降りると、俺は思わず息を呑んでしまった。


 なぜなら、

「お屋敷?」

 結羽が小さく呟いた。

 そう。去年行った別荘とは違い、お屋敷みたいな広さだった。

 廊下も長く、恐らく部屋はこの人数でも余るくらいにはあるだろう。

 そして、バルコニーがある。

 あのバルコニーの位置的に、反対側にある海が見えそうだな。

「それじゃ、旅行編スタート!」

 ノリノリで屋敷の中に入っていく白波さん。浮かれてるな〜。そう思いながら俺達も屋敷に入って行った。

 はい!どうもみなさん!ミズヤです


 遂に今回で追いつきました!


 なので、次回からは週一、毎週土曜日公開となります!


 それでは!


 さようなら

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