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2-1,5 第65話 お話(お説教)

side優也


 ついに始まった夏休み。特にやることも無いのでだらだらしていると携帯に着信が入った。


「はいはい。どちら様で?」


『わしじゃ。わしわし』

 そして一瞬思考が止まったものの冷静に通話終了ボタンを押した。


 それにしてもわしわし詐欺なんて珍しいな。なんでじいさんに寄せたんだろう……声もくそ爺そのものだ……し……

 そこまで考えたところで顔が青ざめていくのが分かる。


 そして冷や汗がドバァっと吹き出してきた。


 もしかして本当に?


 するとまた電話がかかってきた。

 恐る恐る見ると同じ番号だった。


「も、もしもし」


『悟朗』

 その名前を冷え切った声で聞くと震えが止まりません。


「あ、あ……ほ、本当にくそ爺だったァァっ!」

『だぁれがくそ爺じゃって?』

 心の声が出てしまっていて聞こえていた。


「いえ、なんでもないです」

『そうか。取りあえず次会う時を楽しみにするといい』

 恐らく近々俺はこの世を去ることになるのだろう。父さん。かなり早いがそっち行くよ。


『で、要件は分かっておろうな?』

 もちろん分かっている。じいさんが電話してくる時はあれしかないのだから。


 つまり俺は

「店の手伝いですか?」

『そうじゃ』

 ドナドナされるのである。


「いつ行けば……」

『逆に聞くがいつ来るんじゃ?』

「今でしょ! って古いわぁッ! ……はっ!」

 そこで気がついてしまった。俺の突っ込む性格を利用されたことに


『ふむ。なら今すぐ来るんじゃ』

 そう言って電話を切られてしまった。


「こ、(体力的に)殺される……」

 あのくそ爺はスパルタなのである。


 よって俺は死ぬ!


「取りあえず土産にばあちゃんの好きな羊羹買ってくか。じいちゃんへの土産? そんなもん知るか……」

 そう言いながら俺は最低限の荷物を持ってコンビニに向かった。


 因みに今日は如月のシフトは入ってない。因みに俺も入ってないからのんびりしていたのだ。

 最近北村さんとばかりシフトが合うからバイトが楽でいいな……


「そしてなんだこれは」

 悠真がゴミ箱から生えていた。それを結羽が軽蔑の眼差しで見つめていた。


 きっと凌太のマフラーを取ろうとしたのだろう。


 俺も凌太のマフラーを取ろうとして凌太必殺、ゴミはゴミ箱へアッパーを食らったことがある。

 このアッパーを食らったら必ずその後、ゴミ箱に頭から突っ込むことになる。


 その事からこんなヘンテコな名前が着いてしまった。因みに本人の前でこの名前を言ったじん何とかが居てその時は強めにゴミ箱に叩き入れられたらしい。


「で、結羽。お前はこの状況を見てどう思う」


「ふぁ○きゅー」

 そこまでなのか!? いや、ファンの結羽からしたら凌太のマフラーを取るのは大罪なのかもしれない。


「それより優也何しに来たの?」


「羊羹を買いに来た。祖父母家に行くのに持ってく土産だ」

 そう言うとものすごい速さで悠真が飛び起きてきた。


「マジで!? 俺、久しぶりにお前のじいさんが焼いた焼き鳥食いてぇっ!」

 いや、肩つかみかかってくんな。それとお前臭いぞ。ゴミの臭いが移ってんぞ!


「まぁ良いけど、泊まりだぞ?」


「問題ない」

 まぁ、それならいいか。


 取り敢えず今度凌太の機嫌を取っておくか。このとっておきのピル○ルで!

 因みに凌太は乳製品ならなんでも好きだが、特にピル○ルが好きなようだ。

 ピ○クル美味しいよね〜。

 取りあえずピ○クル渡しとけばその日一日は何してもあいつは怒らないはずだ。

 マフラー取ろうとしても普通のアッパーで済む筈だ。

 因みに一週間飲まないと逆に不機嫌になって近寄るもの全てにゴミはゴミ箱へアッパーをするようになってしまう。

 俺も1回その理不尽アッパーを食らったことがある。


「取りあえず羊羹買ってくぞ」

 そしてコンビニに入ろうとする。


「あ、優也」

 すると結羽が呼び止めてきた。


「なんだ?」


「あ、あの……優也。私もついて行っていい?」

 そんな事を言ってきた。


 俺としては全く問題ないが……。まぁ、客人ウェルカム夫婦だから大丈夫だべ。


「ああ、良いぞ」

 そう言ってコンビニで羊羹を買って、電車に乗って祖父母家の最寄り駅にて降りて歩いて数分。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 遂に到着しました。絆成(祖父母)家です。


 隣には悠真と結羽がいます。悠真は戦場にでも行くような表情です。結羽はそわそわしているみたいです。


「じゃあ行くぞ」

 そして扉を開けて中に入る。


 そこには既に二人の人物が居た。


「優也。久しぶりだな」


「あ、ああ……」

 なんて圧だ。押しつぶされそうだ。


「おっす。久しぶりっす」

 と片手を上げて挨拶する悠真。


「あら悠真君。お久しぶり。いらっしゃい」

 と悠真とうちの祖父母はこんな軽口を言える関係なのだ。


「お邪魔します」

 と後ろで言ってから入ってくる結羽。


「あら? 初めての子ね」


「はい! 私は柴野 結羽です。よろしくお願いします」

 とお辞儀をする結羽。めちゃくちゃ礼儀正しい。これが普通である。


「あら。可愛い子ね? もしかしてゆうちゃんのガールフレンド?」

 そのゆうちゃんって呼び方やめろ。ややこしくなる。


 それとこっちはこっちで大変だ。

「ががが、ガールフレンド!?」

 そして顔を真っ赤に染めてしまった。


「えーと……優也ってもう1人妹さん居たっけ?」

 その瞬間。俺は凍りつきそうになった。


「あらー」

 何を呑気なことを……


 今ばあちゃん(・・・・・)。俺より年下に見られたぞ。


「あの。結羽さん?」

「なに?」

 このままだと誰も訂正しなさそうなので俺が説明することにした。


「あの人は見た目こそ確かにロリだ。だがな。だがな。あれでも64なんだ」

 そう言うと結羽は口を押さえて驚いた。


 絆成 真由美(まゆみ)。見た目年齢15才。だが、実年齢はと言うと64才。

 因みに性格は見た目年齢に依存している。


 と言うか真由美ばあちゃんに恋をしたじいちゃんってろりこ


「だーれーがーロ○コンだ!?」

 その瞬間、頭をでかい手に掴まれて引っ張られこめかみを中指の骨でグリグリされる。

「痛い痛い!」


「よし。優也。まずはあっちの部屋で今朝の件と今の件についてお話(説教)しようじゃないか」

 そして隣の部屋に引きづられていく俺。


 その光景を生暖かい目で見守る三人。


 いきなり不安になってきました。

 ※自業自得です

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