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1-3 第38話 社会経験を積もう

side優也


 恋って何だろうな……。


 俺はそれを考えていた。


 結構哲学染みた事を言ってるが、俺は本気でそう思っている。


 童明寺に呆れられたあの日の次の日、放課後に色々と恋愛について調べたり、小説等を読んでみたりした。


 だけど分からないんだ。恋と言う感情が


「なにやってんだ? 優也そんなところでうろうろして」


「ああ、父さん。何でもないよ」


 と、父さんの問いに対して返す。


 今日はまたまた祝日なのだが、珍しく父さんが会社休みだ。


 ちなみに祖父は居酒屋をやっているのだが、継ぐのが嫌だからこっちに来たとか。


 それで良いのか父さん!?


「そう言えば彼女は出来たのか?」


 と、突然聞かれて転びそうになった。


 あまりにも俺の今の思考にピンポイントな発言だったためだ。


「父さん。恋の感情ってなんだ?」


 すると父さんは訝しげな目でみつめてきた。


 なんだ? その目は


「これは重症だな」


 すると父さんは俺の肩を掴んできた。


「そんなお前には社会経験が必要だと思うんだ。だからバイト。始めよう」


 は?


 なんでいきなり。


 まぁ、最近出費が激しいからバイトするのは良いんだが


 俺、絆成 優也はバイト始めるってよ。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

コンビニ


「えー。ここにバイトしに来た理由は?」


 と、フランクに聞いてくるコンビニ店長


 こう言う雰囲気の店長の方が良いと思う。話しやすくて


「社会経験を積むためです」


 そう言うと店長はうなずき始めた。


「良いねぇ。僕は向上心のある子は好きだよ」


 そう言ってなにかをスラスラーっと書いていく店長


「はい。採用ね」


 はやっ!


 え?これだけ?


 もっとこうなんかあるんじゃ無いのか?


 色々と


 これで良いのか? 店長!? お気楽にも程がある。


「制服を用意しておくからね。また明日来てね」


 あれ? 面接って何だっけ?


 合格の判定が甘すぎねーか?


 でもまぁ、店長がこう言ってるんだし良いのだろう。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

次の日


 裏口から入ってこいと言われたので裏口からコンビニに入る。


 もちろん放課後だ。


 俺が学生だと言うことを話したら放課後で良いと言ってくれた。


 改めて入るとなると緊張するな。


 そう思いながら入った。


 入ると直ぐに店長に会った。


「やぁやぁ。絆成くん。来たね。じゃあ店長室に行こうか」


 そして店長室に案内される。


 店長室に着くとタンスの中から一式の制服を取り出して渡してきた。


 志願書の項目に身長の項目があったからそれを参考に作ったんだろう。


「それが君の制服ね。それと」


 そして店長机からあるものを取って渡してきた。


 安全ピン付きのクリアなペラペラなやつ、それに絆成 優也と書かれた手のひらサイズの画用紙。ちょうどクリアなペラペラのやつの一回り小さい物だ。


「それがネームプレートね。その名前をこれに入れて」


 なるほど


 そして俺は言われた通りに入れる。


 これがネームプレート。


 そして店長室の天井の電気に照らして見てみる。


「それじゃ更衣室はあっちだよ。早速着替えてきな」


 と、言われて俺は更衣室に向かう。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「ここか」


 確かにドアに更衣室って書いてある。


 ドアノブは取っ手タイプの奴で回せば空く。


 そして俺は勢い良く開けた。


 その瞬間俺の視界には驚くべき光景が映ってきた。


「……」


「……」


「「……」」


 暫し無言になってみつめあう。


 そして俺の脳がフル稼働する。


「失礼しました~っ!」


 そして思いっきりドアを閉める。


 俺は使用中の表記を見た。


 しかし使用中になってなかった。


「きゃーぁ?」


 と、無気力な声が中から聞こえてくる。


 そう。


 俺が入ったら下着姿で着替え中と思われる女性がそこに居たのだ。


 使用中になってないことから考えて急いでて変え忘れたのだろうか?


 にしても


「ヤバい……殺される」


 逃げるべきだろうか? ここから。


 いや、ここから逃げただけじゃ心許ない。別の市、県。いや、海外に!


「あわわわわ!」


 そんなことを考えていると後ろからガチャっと音がなった。


 錆び付いたロボットのようにそちらを見ると不思議なものを見る目で首を傾げてこちらを見てきていた。


「なにやってるんですか?」


 と、おっとりとした口調で話す彼女


 すると遅いと思ったのか店長が迎えに来た。


「あ、絆成くん。そんなところで頭抱えてうずくまってどうしたんだい?」


 そう言った後、俺の後ろの人に気がついたようで


「如月……またか?またなのか?遅刻」


「いやいやー。わたしから遅刻を取ったら何が残ると言うんですか」


 最低な奴だな。


「それよりてんちょー。この人誰ですか?」


「ああ、この人は今日来たばかりのバイト。絆成 優也くんだよ」


 そう言うと思い出したと言わんばかりに手をポンっと叩いた。


「君が新しいバイトさんかー。わたしは同じくバイトの如月(きさらぎ) 咲桜(さくら)ー。高一。よろしくー」


 同い年だったんだ。


「それでねー。てんちょー。ゆーや君がわたしの着替えを覗いたんです!」


 こいつばらしやがった!


「まーた如月。ここの表記変え忘れたろ。君自信が気にしないとはいえ、女の子だと言う自覚を持った方が良いぞ」


「はーい。てんちょー」


 あ、あれ?それだけ?


 俺はてっきり『如月の着替えを見ただと? このラッキースケベ野郎。俺だってラッキースケベにあったとこ無いのにぶっ殺してやる!』って感じで地の果てまで追いかけられるかと思ったのに


「それじゃ、ちょうど良く如月も来たことだし。今は北村さんがレジやってくれてるから如月が絆成くんに仕事を教えてあげて。それじゃ」


「はーい。じゃあゆーや君。この咲桜ちゃんが手取り足取り色々と教えてあげるよー」


「不穏な言い回しやめろ」


 そうして俺のバイトライフが始まったとさ

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