1-2 第21話 いつも通りじゃない日常
時は11月中旬
今まさに、秋から冬に変わろうとしている時期。
そして、11月と言えば、『期末テスト』ついにこの時が来てしまったか……
そして、例のごとく家で勉強。そして、こちらも例のごとく結羽も居る。
今回もテスト、ヤバイらしい。
毎回思うけど、なんでこいつ、この学校入ったし……
「優也、ここどうやって解くの?」
「それは、ここをこうして、これを解けば解けるよ」
俺は一学期までだったら、少し凡ミスをしても順位は一位だったけど、二学期では星野さんも居ることだし、俺が一位を取るためにはかなり頑張らなくてはならない。
そして、今は結羽を利用して、自分の復習の最終チェックをしている。
結羽に完璧に説明出来た時点で、その場所は完璧だと言う事だ。
「優也はすごいね。勉強こんなに出来て」
「俺だって最初からこんなに出来た訳じゃない」
中学から死ぬほど勉強したからな。
まぁ、それが今役に立ってるって事だな。
「わ~か~ら~な~い。数学? 理科? なにそれ美味しいの?」
「数学なら悠真に聞いてこい。あいつ、唯一数学では俺についてこれるからな」
中学時代、悠真に勉強を教えてもらってたのが懐かしいぜ。
結羽は頭を手で抱え込んでうずくまってしまった。
「数学と理科が苦手なのはわかったけど、逆に何が一番得意なんだ?」
「ん、英語だよ?」
こりゃまた驚いた。
漢字とかダメダメの癖に英語は得意なんだ。
「じゃあ、昔の勉強が出来なかった時の優也の一番得意だった教科は?」
昔の得意だった教科か……
確か──
「理科だな」
「へぇ……そうなんだ。意外!」
「なぁ、ブーメランって知ってるか?」
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「今日はありがとう!」
「少しは自分で考えろよ……」
「優也の教えかたが良くてすごく分かりやすいから、どうしても頼っちゃうんだよね」
っ! こいつ……
こんなことを言われたら悪い気がしないじゃねーか。
ひそかにこいつになら毎回来られても良いかな? って思ってしまっている。
「じゃあね」
「ああ、じゃあな」
そして結羽は自分の家へ帰った。
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テスト当日
今回もいつも通りの定期テスト
しかし、今回の範囲は少し量が多かったな。少し勉強した程度じゃ全然好点数なんて取れない。
そして、テスト監督の先生から始めのの合図を告げられる。
その瞬間、いつも通り、テスト時静かなので鉛筆シャープペンの音がよく響く。
そして俺もペンと言う武器を持って魔物に攻撃する。
「終了!」
そしてテストが終わる。
少し難しかったが、解けない程ではなかった。
そして、すべてのテストが終了した。
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廊下
俺は帰るために廊下を歩いていた。
myライバル星野さんはいつも通り「点数に興味ないわ」って言うんだろうな。
そして、結羽はいつも通り「優也ぁーーーっ!」って泣きついてくんのかな?
その時
「優也!」
やっぱり
そしてこのまま泣きついてくんのかな?
「やったよ! いつもより出来た!」
「明日は地球最後の日か……この人生、最悪な事もあったけど楽しかった……あr」
「なに最後の遺言を言ってるの!? しかもそれって酷くない? 私の事をなんだと思ってるの? 酷いよ優也!」
いや、ごめん。まさか結羽がテストの点数が良くなるとは……。
まぁ、今回は結羽も頑張ってたからな。毎日俺の家に押し入って勉強していたからな。おかげて俺はへとへとだ……まぁ、バカと変なやつが居なかったらまだましだが。
結羽は頬を膨らませて怒っている。
「わるいわるい。だからそんな怒んなって」
「優也はいつもそうだよ……いつも私の事をバカにして!」
「ごめんごめん……その代わり何でも一つ言うことを聞くから、な?」
と俺は結羽の頭を撫でる。
すると、結羽はうつむいてしまった。
「むぅ……な、何でも?」
「おうっ!」
「じゃ、じゃあ」
と結羽は両手の人差し指を合わせてもじもじしながら
「じゃあ、今度の休日、デートして!」
と上目使いで行ってきた。
でーと? でー……と? デート!
うーん。まあ、いいか。
「良いぞ」
「やったー!」
と本気で喜ぶ結羽。
そんなに俺とデート出来ることが嬉しいのだろうか?
「じゃあ今度の休日な。じゃあ帰るぞ」
「うん!」
そして結羽は俺の後ろについてきた。
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休日
俺は少し早くに家を出て待ち合わせ場所に来ていた。
両者共にお互いの家を知ってるから向かえに行けば良いかな? と、思ったけど、結羽に「こう言うのは雰囲気が大事だから」と言われ、初めてまともに会話したあの公園で待ち合わせることにした。
少し早く出すぎたかな?
家に居ても勉強くらいしかやること無いし、ゲーム機も一応あるが、数年間触ってないので埃を被ってる上に、暫くゲームなんて買ってないから旧型のゲーム機しかない。
=暇なのである。
少しスマホでニュースでも見てるか。
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数分後
「ごめん。待った?」
「あ、いや、そんなに待ってないぞ? それに、まだ集合時刻30分以上前だからな」
うん。けっして遅くない。むしろ早くつきすぎた。
「ちょっと髪のセットに時間がかかっちゃって」
まぁ、しょうがないよね? 女の子だからな。結羽を真っ直ぐ見る。
「……」
俺は絶句した。
「ど、どうしたの? も、もしかして服にどこかおかしなところが?」
「か、」
「か?」
「可愛い……」
「本当!」
本当だ。マジで可愛い。
何回か結羽の私服を見たことがあるが、それよりも格段に可愛い。天使だ!
結羽って本気でおしゃれするとここまで可愛くなれるんだな!
「すごく可愛いぞ」
「えへへ……なんか面と向かって言われると照れるね」
確かに……言ってるこっちは照れると言うより恥ずかしいと言う感じだ。
「じゃあ行こう!」
「ああ」
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ショッピングセンター
俺達は早速この街最大のショッピングセンターに来ていた。
と言うか大型の店っていっていったらここ以外無い。
後は小さい電気屋、コンビニ等がある。
ここは田舎と言う程でもないが都会でもない。どちらかと言えば田舎よりの街だ。
「何か買うのか?」
「新しい服でも買おうかな? って」
なるほど……で、俺居る意味ある?
「買ってきな? 俺待ってるから」
「分かってない!」
俺が待ってるといった瞬間、大きい声で言われてしまった。
「それじゃデートの意味無い! デートの定番知ってる?」
いや、知らないんだが、そんな顔を近くして言わなくとも全然分かるから。
今、俺と結羽の距離は俺が少し前に動いたら唇がふれ合いそうな距離だ。
「デートの定番一つ目、遊園地!」
うん。まぁ、これは分かる。
「二つ目は手を握る!」
うーん……分かるような……分からないような?
俺はさ、手を繋ご? と言われたらよほどの他人じゃなきゃ断らない。
出会って10秒で手を繋ご? と言われたら流石に引かざる終えないけど。
「そして三つ目! ショッピング♪」
ノリノリだなぁ……。
だが、恋人同士でショッピングって俺にはちょっと他の人とでも出来るから他の事をした方が良いように思えてくる。
「分かってないよ! 彼氏が彼女の服選びを手伝う! これが醍醐味なんでしょ!」
「うーん……そんなもんか?」
「そうだよ!」
「まぁ、結羽がそこまで言うなら行くが」
まぁ、俺もデートをokしたわけだし、最後まで付き合ってやるか。
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「これとこれ、どっちが似合う?」
うーん……どっちも可愛いんだよな。結羽ってなに着ても可愛くなると思うんだよ。
「どっちもってのはダメ?」
そうすると、結羽が試着室から出てきた。
「んもう! 優也はさっきからそればっか!」
いや、だってよ。選べないんだよ……。
「逆に優也の好みな服って何?」
うーん……そうだ!
「清楚なのが好きなんだよ」
「それは知ってる。だから清楚なので攻めてみたのに中々どっち付かずなんじゃん!」
「んなこと言われてもよ……うん。結羽がなに着ても似合うのが悪い」
「はぅぅ……」
結羽は急に顔を真っ赤にしてうつ向いてしまった。
気を悪くさせただろうか?
「もういい! 知らない! これで良い」
そしたら選択肢の中の一つを適当に選んでいってしまった。
でもさ? 何でも似合う女の子ってさ、なんか、良いよね?
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俺達は服屋からでて違うコーナーに行こうかな? と移動していた。
その時
結羽が急に立ち止まってしまった。
なんだろう? と思ってたら、俺を引っ張ってT字路の角の壁に隠れた。
「なんだよ?」
そして結羽はなにも言わず指を指す。
そこには悠真と白波さんが居た。
二人で何をしているんだろう?
そしたら結羽はいきなり
「少し買い物してくるから待ってて」
「じゃあ着いていくよ」
まぁ、さっき定番リストに載ってたからな。
「い、いや……その……これから買いに行くのは……だから」
結羽はすごく真っ赤になりながらそう言ったがはっきり聞こえなかった。
「?」
「だ、だからこれからか下着を買いに行くの!」
なんと!
でもまぁ、
「俺は気にしないぞ?」
「私が気にするの!」
ああ、そう言うことか……。
「ならまってるよ」
そして結羽はタタタと行ってしまった。
俺の記憶が正しかったらレディースの下着コーナーはあっちじゃ無いはずだけど。
それより、あの絶壁に下着なんて要るのか?
そんなことを考えていると結羽はもう見えなくなった。




