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第弐拾弐話


 「で、なにか反論でもあるのか?」


 「反論もなにも国の騎士団の副団長潰して置いて自分はめんどくさいと言う理由で俺を推薦してくれやがりましたかコノヤロー!」


 「冒険者の方が気楽だからな…堅苦しい物はお前の方が似合っていると思っただけだ。」


 テーブルを囲む様に座った5人の内の戒翔と祐樹は話をしており祐樹はその話の内容にテーブルを叩きながら反論していた。それに対して戒翔はそっけなく祐樹にその面倒な事を押し付けようとしていた


 「だーかーらー!なんで俺が騎士団長補佐をしなきゃならんのかって聞いてるんだ「文句があるのなら貴様の恥をこの場で暴露」謹んでお受けいたします!」


 「…なんと言うか戒翔殿と祐樹殿の力関係がはっきりしているのだな。」


 一連のやり取りを見ていたミレイ、キノはサラの言葉に心の中で激しく同意すると同時に同情した。


 「…で、この後はギルドで冒険者登録だよな?俺は騎士団補佐として城に行くとして「待て」サラさん?」


 「騎士団だからと言って冒険者になれない訳では無い。むしろ騎士団になるには冒険者として腕に自信のある者ではないと採用しない方針になっているのだ。最低でもC級クラスまでにはなって貰わないと困るのだ。」


 サラの言葉に戒翔は


 「ふむ…最初のランクがGだったか?」


 冒険者ランクはG、F、E、D、C、B、A、S、SSそして最上級が今は幻の存在と言っても過言ではないEX。この10段階のランクでその冒険者の腕や実績を量る物である。そして、クラスアップの方法としては現在の自身のいるランクより上に行く為には1ランク上のクエストを3個熟す事で昇級試験を受ける事ができ、その昇級試験をクリアする事で初めて昇格するシステムとなっている。このシステムが導入されるようになったのはある冒険者がクエストを金を使って達成した事で上に行ったのは良いがその後のクエストに失敗して依頼主を危険に晒した事により冒険者の実力測定も兼ねてこのシステムとなっていた。


 「それで、戒翔殿達はG級からと言いたいが女王様からの推薦状があるからD級からの開始となる。戒翔殿は特例中の特例としてB級からとなるが」


 「早速裏ワザか…。そんな事をしても大丈夫なのか?」


 「貴方方の実力はあの森で確認しているし、戒翔殿に関しては補佐官とはいえ人狼ワーウルフを斃した事での証拠があるためだ。」


 「その割にはアレは弱く感じたが…」


 「貴方が規格外な事は既に理解していますが、基本的に人狼は討伐をするとなるとB級の冒険者は8~10人は必要なんだ。獣化すればその倍以上の人数が必要となる。」


 サラの言葉に祐樹は乾いた笑い声を出した。


 「ご主人様は強いから当たり前…です。」


 キノがサラに向かってそう告げる。


 「キノちゃん?戒翔の場合が特別って訳じゃないからね?戒翔と同じ職業ジョブを選んで使っている奴も少なからずいる筈だから油断は出来ないんだよ。」


 「そんな事はない。祐樹さんはご主人様が負けると思っているんですか?」


 「いや…そう言う訳じゃ」


 祐樹の言葉にキノが若干怒りながら祐樹に問うと言葉を濁す


 「兎に角、今からギルドに向かうぞ。俺と祐樹にサラの三人で行く。ミレイさんとキノは昼食の用意を頼みます。」


 その微妙になった空気を戒翔はギルドに行くと言う事と帰ってくる間に昼食を頼み空気を変える


 「ええ、腕によりを掛けて作るわ♪」


 「わたしも手伝う。ご主人様に喜んでもらう…。」


 その言葉にこの宿の母娘は気合いを入れる。そこには先程までの微妙な空気は既に存在していなかった。


 「それじゃあ、行って来る。」


 「いってらっしゃいませ!」


 「ご主人様、気を付けてね?」


 戒翔はその言葉を背に受けながら祐樹とサラの2人を伴って宿の外に出て行ったのである。


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