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(二日目) 2-2:惹起

・・・







 始まってしまえば引き返すことなど叶わない。

 すべては幸福な結末のため。選んだ運命を進むのみ。


 どこかで必ず見つかるのは、決まってしまっている。見つからない選択肢はない。

 ならばそのタイミングを、最も都合の良いものにしなければならない。

 絶対に取り返しのつかないタイミングに、決定してしまうのだ。


 勝つのは知っている。でも、綱渡りに変わりはない。油断をしてはならない。

 それは反則で、最後の壁なのだから。







・・・







 おじさんだよー。


 今は次の現場である東北の山奥目指して新幹線で北上中だよ。さっきまで休憩がてらちょっとだけ寝てたとこ。

 ちょっと魔法の力を悪用して、終点まで誰も座らないことが確定してるビジネスシートに勝手に座ってます。魔力を帯びてりゃ誰にも気づかれないのでヨシ!

 そもそもおじさん全くお金ないから無賃乗車なんだけど、普通に犯罪だから良い子のみんなは真似しないようにね!

 まぁ魔法少女には普通に見つかりかねないんだけど、この車両には今いないこともこれから来ないことも観測済みなので何も問題ナッシング。

 魔法少女は全国各地にいるけど、そこまで数が多いわけじゃないし割合としてはやっぱ首都圏の子が多い。

 そこから離れていくわけだから見つかる可能性は普通にしてても低いはず、なんだけど……おじさんは不確定なものを信じれないのでちゃんと確認してます。

 やはり乱数はクソ……固定値……固定値しか勝たん……!



 あ、そういえば、昨日の戦いとも言えない戦いは無事にノルマ完走しました。

 完走した感想ですが(激ウマギャグ)、気分としてはイージーモードなタワーディフェンスやってる気分でしたね。

 出待ちして出落ちしてもらう。おじさんの全ての攻撃は必ず急所に当たる致命的なものだから、一回当たりの戦闘時間は本当に短い。


 むしろ後片付けの方が少し大変だったけど、これをこの先も続けてくのはそこまで難しくはないかなって感じ。作業ゲーここに極まれりってね。

 ちなみに後片付けといっても魔物は核を失うと爆散して魔力に還るので、死体が残ったりはしない。

 ゲームみたいに素材的なものは手に入らないけどそういう汚れる事後処理が必要ないのはとても楽だね。


 なので、実際に戦闘後の片づけとしてやってたのは整地。死体は残らずとも戦闘の跡は残っちゃうから。

 魔物の防御をぶち抜くために攻撃力に全振りしてるから、余波だけでも結構周りが荒れ放題になっちゃうのだ。

 いくら人がいないとはいっても、このまま穴ぼこだらけで放置は危ないもんね。まぁなんだかんだ魔力パワーで人間ブルドーザーして30分くらいで終わったかな。


 現場に向かう。

 1000から1300回くらい魔物を爆散させる。

 後片付けをしてから移動。

 移動合間に休憩。


 概ねこんな感じのサイクルをあと6回を繰り返せばミッションコンプリートでエンディングだ。

 特異点さんはこの世界への魔力浸透を目的としてるので送り込まれる魔物は倒せば倒すほどだんだん強くなるのだけど、最後の最後までおじさんの方が余裕で強いって確定してるので問題ない。


 そうそう、魔物を倒しても素材は手に入らないけど経験値は手に入る。倒した時に拡散する魔力の一部が魔法少女に取り込まれるのだ。

 正確にいうと、魔力が定着した結果できた魔法少女の体内にある魔力核に取り込まれる。

 この現象を突き詰めるとおじさんたちの魔法はやっぱり魔界由来なのだなとちょっと嫌な気持ちになるけど、これによって魔法は少しずつ強化される。

 魔力が増えるというよりも魔法のスキルレベルが上がるといった方が正しくて、効率が良くなって適用範囲が広がるといった形。

 おじさんの魔法は元からチートだから殲滅作業自体にはあんまり影響ないけど、最終的には強くなる必要があるので経験値大事。





 ……。


 ところで……なんですが……実は一つチャートに組んでなかったガバがありましてね……。

 あの……生理現象のことを完全に忘れてたんだよね……別に女の子特有のあれじゃなくて聖水とかの方。


 やってる最中のアドレナリンが出てるときはいいんだけど、ウェーブ間の緩急でね、だんだん、こうね、うん。


 何も問題はなかったよ?

 うん、おじさんは大丈夫。うん。


 でも、ちょっと思うことがありましてね。

 やっぱりそういう備えって必要だと思うんです。






 なのでおじさん。


 オムツを装備することにしました。






 ああっ……! 前世でも……前世でもお世話にはならなかったのにっ……!(幼児期は除く)

 まぁでもどうせ誰も見てないのでプライドとか全力無視して効率最優先で行くよっ……!


 んでもって、さっそくつけてみた感想としては、なんていうか、なんだろう、なんか不思議な気持ち、なんだけど……。


 え……? これでこのまま脱がずにおしっこするの……?


 ……、あ……。
















 はい、現場到着です。

 これより魔物討伐を開始します。


 ここでは1300ウェーブの戦いとなりますが、なんとか頑張れそうです。


 ……オラッ! イクぞ!







・・・

二日目の終わり。

次回『無力』



>『未来』の魔法少女

 前世の記憶持ちな魔法少女なおじさん。ハッピーエンドチャートをひた走るRTA走者。まあまあ自分を追い込むタイプだけど多分Mではない。多分。

 本名は『大野(おおの) 百合(ゆり)』というどこにでもいそうな名前だけど、チャート上で呼ばれることはないのでおじさんで問題ないです。

 好きなものは(今世の)家族と友達。嫌いなものはネタバレとバッドエンド。あと魔物。

 容姿は身長も体重も胸もないサイドテールのいわゆるメスガキ。高校のブレザーが普段着だったりする。

 固有魔法は『未来選別』で、未来の選択肢を見て、その中から一つ選ぶというもの。

 未来を見たり選んだりしている間は時間が経過せず、未来を見る範囲にも制限はないのでやる気になれば世界中どこであろうと起こることを覗き見できる。

 けど、干渉は物理的な距離に応じて必要魔力が増えて難しくなる。でも難しいと言っても追記が増えるだけだし、魔力もどうとでも出来るので無問題。



>『察知』の魔法少女

 好奇心旺盛なクソザコ魔法少女。勘のいいガキ。頭も悪くはないけど、学業の成績は悪い。興味無いことは頭に入らないタイプ。

 すごく弱いのに一人でよく危険に突っ込むので最近は前もって釘を刺されることが多いらしい。身の程を弁えて?

 本名は『浦島(うらしま) 萌香(もえか)』で、もっぱら萌ちゃんと呼ばれてる。

 好きなものは読書と友達。嫌いなものはみんなの危険。

 容姿はドヤ顔が似合う活発系のぱっつんセミロングJC。普段着はだいたいパーカーが多い。髪型にはこだわりがあって、パーカーのフードは何があっても被らないスタイル。

 固有魔法は『異変察知』で、あらゆる違和感に確実な確信を持てるというもの。目星も聞き耳も確定成功するガチチートでアイデアスキルも高いので気付いていけないことにもよく気付いてしまう。けどメンタルも強いので耐えれるし表向き平気。

 ちなみにこの魔法のような内燃系と呼ばれる魔法は基本的に自身で制御できないので勝手に発動する。しなかったりもする。



>『熱気』の魔法少女

 ゆるふわ系魔法少女。ふわふわした見た目の割に結構中身は頑固で辛辣。一つのことに固執するタイプ。

 しばらく前に助けた少女が魔法少女となり、相棒兼友人になった。それまで色々と辛いことも多かったけど、最近は友人のおかげで少しだけ前向きになったみたい。

 本名は『日向(ひなた) (あかり)』で、もっぱら灯ちゃんと呼ばれる。

 好きなものは友人。嫌いなものは無力感。

 容姿は何も考えてなさそうなふんわりウェーブロングなJC。ファンシー系って感じ。中身とのギャップがかなり激しい。

 普段着はフリル多めで、女の子らしいものに憧れて実際に実践もしてる行動派。

 固有魔法は『熱量操作』で、周囲の熱を操るというもの。燃やせるものがあれば燃やすこともできる。

 自分の熱は操れないけど、魔力変換で結果として自分の熱を下げることは可能だったりする。解熱剤要らずだけど逆に体温を上げることはできない。

 この魔法に限らず、干渉系の魔法は自身に干渉することはできないからだ。

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