第8話
次の日、タイガフライドチキンショップの開店日だった。朝11時から夕方5時までの営業時間だった。
タイガは、チキンショップでの服装を決めていた。2階の自室のクローゼットから衣装を手にした。元の喫茶店のものだと思われる洋服だった。タイガは、日本からずっと着ていた上下の紺色のジャージの服を脱ぎ、シャツもズボンもキャップもブルー色で、白いデニムエプロンの衣装に着替えた。
これがタイガフライドチキンショップのユニホームになった。
リアは、いつも通りの洋服にタイガと同じ、白いデニムエプロンを付けていた。
開店すると、大勢のお客で、店はあふれていた。珍しさもあって、店は盛況だった。
カウンターの受付で、リアが応対し、タイガが調理した。メニューは、今のところ、食べ物は、フライドチキンのみだが、徐々に増やす予定だ。ドリンクは、コーラとオレンジジュースとアップルジュースだった。
リアは「いらっしゃいませ!店内でお召し上がりですか?それとも、お持ち帰りですか?」
ケモ耳の女性客は「持って帰るわ!フライドチキンを2つ!楽しみだわ!」
エルフの女性客は「私も、フライドチキン3つね!」
2人の女性客は、代金を支払い、商品を受け取ると、嬉しそうに、帰って行った。
次々と、お客は、やってきた。
手ぬぐいを首に巻いたおじいさんは「可愛いねえちゃん!フライドチキン4つ頼むよ!急いでね!」
リアは「少しお待ちくださいね!」
手ぬぐいじいさんは「じゃあ、待つよ!次の買い物もあるので、なるべく早く頼むよ!朝から晩まで、嫁さんの用事なんだよ!ワシ、婿養子は、つらいよ!」
リアは、気の毒だったが、つい笑ってしまった。
そして、ショートカットで、偏屈な顔の女性客が現れた。手には、大きながま口財布を手に持っていた。
がま口財布の女性客は「フライドチキンを買おうと思って来たけど、財布を持ってきたけど、お金を入れるのを忘れた!また来るから!ずっと、行列に並んで、時間をつかってしまった!1日何回も買い物に来るので、また来るわ!」
リアは「長い時間、お待たせして、結局買えなくて、すいませんでした。」と謝って、頭を下げた。
がま口財布の女性客は「ねえちゃん!若いのに、応対は良い!じゃあまた来る!」
女性客は、この後も、この調子だった。
やっと、閉店の時間がやってきた。ちょうど、客もいなくなった。
タイガは「リアちゃん、お疲れ様!」
リアは「タイガさんこそ、お疲れ様でした!」
タイガは「楽しかったよ!今までの日本の仕事より、楽しいよ!ちょっと、忙しかったけど、適当にやれて、面白かったよ!」
ケゾワルドは「盛況だっただな!俺は、このラファエル国のやつらからは、姿が見えるので、隠れていたんだな!ダンナの生きていた、死んだ日本では、俺の姿は見えないから、ちょうど都合がいいんだな!ダンナの経営する、この店が軌道に乗ったら、俺は、ダンナのために、日本にダンナの敵討ちに行くんだな!復讐のために頑張るだな!」
タイガは「この異世界は、ラファエル国っていうんだね!じゃあ、頼むよ!それはそうと、夕食は、どうしようかなぁ?昨日の夜からずっとフライドチキン食べてるしな!」
ケゾワルドは「昨日からフライドチキンを食べて、美味かっただな!今日の夕食もフライドチキンでも俺は、構わないんだな!」
リアは「もしよかったら、私が夕食を作りますよ!材料を売っている商店街、この近くにありましたよ!」
タイガは「結構、儲かったし、じゃあ、俺も行くよ!」
ケゾワルドは「カップルだなあ!うらやましいだな!俺は、ダンナの復讐のために力を蓄えておくから、留守番だな!いきなり動くと幽霊でも疲れるだな!」
タイガは「そりゃそうだ!ドラキュラも昼間は寝てるらしいからね!」
ケゾワルドは「ふーん。そうなんだな!」
そして、タイガとリアは、買い物に出かけた。




