オア死ス
最後に何かを口にしたのはいつのことだったろうか。既に事切れた同胞の亡骸を見つめながら、いよいよ死を覚悟したそのとき、目の前に突然オアシスが現れた。極度の空腹による幻覚でも、蜃気楼でもないようだ。歓喜の涙を流しつつ慈悲深い神に感謝を捧げながら、私たちは久々の食事を思う存分堪能した。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
我々が気づかぬ間に奴らの魔の手は忍び寄っていたらしい。いたるところで身の毛もよだつ断末魔が幾重にもこだまする。この地獄の檻には逃げ場なんてどこにもない。仲間だったものの一部がそこかしこに転がっている。この世に神はいないのか。もう、おしまいだ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「こらっ! 一緒のケージに入れたらダメって言ったでしょ!」
「ごめんなさい……でも、お腹を空かせて可哀想だったから」
「そういう実験だから仕方ないの! ……はあ。まったくしょうがないわね。今度採集を手伝ってもらうわよ」
「はーい」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
あなたはどれが人間だと思いますか?




