第95話 81階の結末
「じゃあ、次は、行くニャ。」
僕と、ミーサが、列の中心を、ピピと、ポポに、入れ替わる。
そして、また、次の左右20体ずつが、近づく。
ポポは、左右19体目のゴーレムが出現する前に、
「黒炎ニャ!!。」
左手に持った二本の双剣を、根元から、先端に向かって伸ばした二本の指で、なぞった。
シュウウウウウウウ!!。
右手に持った双剣の刃の付け根部分から、剣先に向かって、指が這うたびに、剣が漆黒に変わっていく。
それと同じくピピも、槍を出した。
「氷結ニャ!!。」
右手に持った槍に、氷属性の魔法を、纏って見せた。
ピキピキピキピキピキピキピキピキ!!。
そして、20体目に差し掛かる時、ピピと、ポポは、今まで歩いて来た方に向かって走り出した。
向かってくるゴーレムをかわし、一番、奥にいるゴーレムまで進むと、
先に、ポポが、双剣でゴーレムの中を、舞い始める。
ピシッ!!。
ジュワアアアアア!。
ピシッ!!。
ジュワアアアアア!。
それから、少し間を空けて、ピピが、同じようにゴーレムの中を、舞い始める。
ゴーレムの胸や、頭が赤くなっている箇所を、確実に突いていく。
そして、
ガタ!。
ガタ!。
ガタ!!。
ブルっ、ブルっ、ブル!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
一体、また一体、ゴーレムが崩れていく。
ピピとポポが、戻ってきた。
「ミーサの動きが、参考になったニャ。」
「そうニャ。」
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
ピピとポポは、同じ動作を繰り返す。
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
ピピとポポは、同じ動作を繰り返す。
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
ピピとポポは、同じ動作を繰り返す。
この時、剣と槍の魔力が、消えた。
「あれぐらい込めて、ここまでニャ。」
「じゃあ、次は私達ね。」
ピピとポポが、カエデさんと、婆やさんに、列の中心を、入れ替わる。
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
婆やさんは、左右15体目のゴーレムが出現する前に、氷の球を作って、その場に落とした。
そして、今度は、20体目のゴーレムが出現する前に、もう一個の氷の球を作って、落とした。
そして、その時、最初の落とした球を割った。
パチン!!。
婆やさんが指を鳴らすと、
ピシっ!!。
氷の球が割れる。
そしてもう一度、
パチン!!。
婆やさんが指を鳴らすと、
ぼんっ!!。
ぼおおおおおおお!!。
ゴーレムの中で、火柱が上がった。
と同時に、カエデさんが、槍を出した。
「氷結!!。」
左手の人差し指と、中指を立てる。
そして、槍を右手で持ち、それを中心から先端に向かって這わせる。
ピキピキピキピキピキピキピキピキ!!。
カエデさんが、槍を持って、ゴーレムの中に、向かって行った。
最初の球が、破裂した付近で、カエデさんが舞った。
ゴーレムの赤くなっている箇所を、確実に突いていく。
そして、
ガタ!。
ガタ!。
ガタ!!。
ブルっ、ブルっ、ブル!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
一体、また一体、ゴーレムが崩れていく。
そして、カエデさんが舞っている中で、婆やさんは、二個目の落とした球を割った。
パチン!!。
ピシっ!!。
パチン!!。
ぼんっ!!。
ぼおおおおおおお!!。
残りのゴーレムも、倒したカエデさんが戻ってきた。
「何か、絶妙な間ですね。婆やさん。」
「はい、カエデ様が、倒す速さを、考えておりました。」
流石だよ、婆やさん。
「それにカエデさん、熱くない?。」
「ええ、防御纏ってるから。」
「ああ、そうか。」
「あれが無かったら、厳しかったかもしれないけど。」
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
カエデさんと婆やさんは、同じ動作を繰り返す。
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
カエデさんと婆やさんは、同じ動作を繰り返す。
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
カエデさんと婆やさんは、同じ動作を繰り返す。
そして、また、次の左右20体ずつが近づく。
カエデさんと婆やさんは、同じ動作を繰り返す。
この時、槍の魔力が、消えた。
「あれぐらい込めて、此処までね。」
みんな、倒す事に必死で、何処まで、進んで来たのかは、あまり考えていなかった。
「もう、入り口は、見えなくなっているね。」
「えっ!、そうね。夢中で、考えていなかったわ。」
「みんな、まだ、大丈夫?。」
「ええ。」
「よし、次は、また、僕が代わるよ。」
最初の沸いていたゴーレムを除き、僕達は、此処までで、既に、680体ものゴーレムを、倒していた。
「まだ、先は、見えないわね。」
「そうだね。何処まで、あるんだろう。」
そして、僕達は、同じ順番で、もう一巡、ゴーレムを、倒し続けた。
此処まで既に、1360体のゴーレムを、倒していた。
「ライト、まだかしら。」
「まだ、先は、見えないわね。」
「うう~ん、何処まで、あるんだろうね。まだ、続くのかな。」
みんなの魔力が、大部、消費されたのと、疲労が蓄積され、先が分からない事もあり、精神的にも、参ってきていた。
「みんな、もう一回、同じ順番で、倒して進もう。それでも、まだ、先が見えないようであれば、今回は、一旦、帰ろう。」
「分かったわ。」
そして、僕が、40体倒すのを、4回目に達した頃、
「何ニャ、あれは?!。」
「えっ!、何?。どうしたの?。」
「先を、見るニャ。」
僕達は、今まで通りの動きをしながら、先を見た。
そう、其処には、等々、最終地点が、見えて来ていた。
「あれが、最終地点かしら。」
「分からないけど。でも、壁だよね。」
「そうね。でも、行ってみるしかないわね。」
「よし、みんな。最後だと思って、気を抜かずに頑張ろう。」
「ええ!!。」
僕達が倒しながら進み、近づいてくると、壁の正体が見え始める。
「あれ、やっぱり壁だよね。」
「そうね。行き止まり?。」
そう、僕達は、必死で、此処までやって来たが、近づけば、近づく程、壁が、ハッキリ見えてくる。
そして、出口らしきものも見当たらず、本当に、只の壁にしか見えなくなる。
「みんな、壁しか見えないけど、最後まで、行ってみよう。」
「ええ。此処まで来たんだから、最後まで、倒して行きましょう!!。」
僕達は、諦めずに、最後まで、ゴーレムを倒し続ける。
カエデさんと、婆やさんが、4組目を出現させ、倒し始める。
そして、僕達は、等々、81階の最深部に、到達した。
だが、そこは、只の壁だった。
「ら、ライト、どうするの?。」
「みんな、何か無いか、壁を探して。」
カエデさんと、婆やさんは、まだ、最後のゴーレム達と、戦っている。
残った僕達は、到達した壁を探す。
「ピピ、何か、仕掛けはないの?。」
「うう~ん、何か仕掛けは、ありそうニャ。壁の向こうは、空間になっていそうニャ。」
「壁には、何もないわよ。」
僕達が、必死に壁を探している中、カエデさんが、最後のゴーレムを倒した。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
「みんな、最後の一体も、倒したわよ。壁の方は、どう?。」
「何も、無いんだ。でも、向こうは、空間がありそうって。」
すると、壁の中心部に、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!。
扉が現れて、開いた。
「あ、開いたね。」
「何で、開いたんだ?。カエデさん、何かした?。」
「いいえ、ゴーレムを、倒しただけよ。」
「ゴーレムを倒した?。そうか。みんな、壁沿いに寄って。」
「分かったわ。」
僕は、一番近くの境界線を、越えた。
「ら、ライト、何を?!」
すると、当然、壁画が復活していて、ゴーレムが出現する。
それと同時に、先ほどまで開いていた扉が、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!。
扉が閉まり、壁と同化した。
「やっぱり、そうか。」
僕は、
「火炎放射!!」
出現したゴーレムを、火で炙った。
「カエデさん!!。」
「分かったわ。」
カエデが、槍で突くと、ゴーレムは、崩れ去った。
すると、壁の中心部に、
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!。
扉が現れて、開いた。
「ライト、これって。」
「やっぱり、よく作られてるね。」
「ライト、どういう事?。」
「ゴーレムが、出現するのに、時間が掛かるだろ。だから、足が速い奴がいて、最後まで、走って逃げたら、攻略出来るかもって、来てみても、ゴーレムが残っている限り、扉は、開かないんだよ。」
「やっぱり、ちゃんと、倒して来ないと、いけないって事ね。」
「うん、そうなんだ。」
僕達は、扉を出てみた。
そこは、80階層と同じように、安全地帯があった。
その先は、やはり同じように、階段がある構造で、何と、転移の魔法陣もあった。
「転移が、あるのね。」
僕は、転移の魔法陣に近づき、壁を見た。
「やっぱり、そうか。」
「ライト、やっぱりって?。」
「これって、あの80階層と、同じだよ。ほら、数字が出てるだろ。」
「あっ、本当だ。じゃあ、転移すると、入り口のあそこに、戻るのね。」
「そうだね。多分、最後の階層まで、同じじゃないかな。それぞれが暗証番号で、管理させていて転移出来る。」
「成程ね。」
「私達は、どうするの?。」
「指輪の転移で、帰るよ。だって、死んだ事になってるからね。」
「そうね。」
「あれっ!。ピピと、ポポは?。」
「あそこに、居るわよ。」
ピピと、ポポは、81階層の出口から、通路の中を見ていた。
僕達が、そっと、近づくと、ピピと、ポポが、何か言っていた。
「やったニャ。等々、攻略したニャ。」
「そうニャ。あんた達の仇は、討ったニャ。」
そうか、ピピとポポ。
僕は、ミーサと、カエデさん、婆やさんの肩を、そっと、叩いて、次のフロアへ向かう階段の前まで来た。
「此処が、次ね。」
「そうだね。次は、何が待っているんだろうね。」
「今日は、帰って休もう。」
「そうね。」
僕は、82階層へ降りる階段入り口の壁に、転移の指輪を隠した。
ピピと、ポポも来たので、みんなで、屋敷へ転移して帰るのであった。




