第93話 それぞれのゴーレム攻略
僕達は、翌朝、早く起きて出発した。
「よし、みんな。行くよ。」
僕は、リビングで、指輪に、魔力を込める。
ブワアアアアアアん!!。
僕達は、ダンジョンキングの81階へ向かう階段の途中に、転移した。
「ライト、本当に来たのね。」
「ねっ!。ちゃんと、転移、出来るでしょう。」
「改めて思うけど。ライト、これって、凄い事だよ。」
何か僕は、あんまり凄いって、実感が、ないんだよなあ。
只、上手く出来れば、便利ぐらいにしか、思っていないんだけど。
「ピピ、彼奴等の様子を、見て来て。」
「分かったニャ。」
僕達は、階段を下りて、81階層のフロアに降りた。
「本当だ。ゴーレムが、出っぱなしで、うろうろしてるわね。」
「ライト。彼奴等は、何時もの様に、ぐっすり、寝ているニャ。」
「よし、じゃあ、始めよう。最初は、ミーサが、良いんじゃないかな。電撃で倒せるのは、分かっているから。後は、ミーサが出来ていれば、いける筈。」
「分かったわ。」
ミーサは、通路の中心に向かって、魔法を放つ。
「電撃!!。」
ピシュウウウウウウウウ!!。
ブウウウウウウン!!。
ミーサが、放った電撃は、通路の中心に、ゴーレムが、うろうろする中を走っていた。
「うん、うん、いいよ。ミーサ。」
「行くわよ。」
ミーサが、剣を抜いて、左手の人差し指と、中指を立てる。
「電撃!!。」
指に纏った電気を、剣の根元から、先端に向かって這わせる。
ブウウウウウウウウン!!。
「おっ!!。流石だね、ミーサ。練習した通り、出来てるね。」
「どう。後は、ゴーレムね。」
ミーサは、上を向いて、大きく息を吐いた。
そして、ゴーレムの中に向かって、行った。
ミーサは、ゴーレムの中を、縫うように走る。
そして、ライトに言われたように、地面から離れた位置に向けて、剣先を当てていく。
ピシッ!!。
ジイイイイイイイイ!。
ピシッ!!。
ジイイイイイイイイ!。
また、一体、また、一体と、剣を這わせ、見える範囲に居るゴーレムに、剣先を当てて、戻ってきた。
「どう、ライト。」
「うん、電気は、走っているみたいだけど。」
だが、ミーサが、通路に入った事で、既に、壁画は復活していた為、新たなゴーレムが、出没する。
ゴゴゴゴゴゴ!!。
石が崩れるような音が、響く。
「ミーサ、見て!!。」
ライトが、指さした方向に居たゴーレムの動きが、止まり始める。
そして、
ガタ!。
ガタ!。
ガタ!!。
ブルっ、ブルっ、ブル!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
一体、また一体、ゴーレムが、崩れていく。
瓦礫の山が出来上がるが、新たなゴーレムが、此方に向かって来ていた。
「よし、ミーサは、問題無いようだね。」
「次は、ピピと、ポポが、行ってみようか。」
「分かったニャ。」
先にポポが、双剣を出した。
「黒炎ニャ!!。」
左手の人差し指と、中指を立てる。
指というか左手全体から、黒い炎が舞う。
そして、双剣2本を、右手で持ち、それぞれの剣の根元から、先端に向かって這わせる。
ビシュウウウウウウウウウウ!!。
「おお!!。ポポ、やったじゃないか。」
「いや、まだニャ。」
そうなのか?。
本人が、納得出来ていないって事は、まだって事だけど、今は、それでも行ってみよう。
そしてピピが、槍を出した。
「氷結ニャ!!。」
左手の人差し指と、中指を立てる。
指というか左手全体から、白い煙が漂う。
そして、槍を右手で持ち、それを中心から、先端に向かって這わせる。
ピキピキピキピキピキピキピキピキ!!。
「おお!!、ピピも、やったじゃないか。」
「まだニャ。もっと出来るニャ。」
ええっ!。
みんな自分に、厳しいんじゃないの。
「ピピ、行くニャ。」
「分かったニャ。」
ポポが、双剣を両手に持ち、ゴーレムの中に、向かって行った。
ポポも、ミーサと同じ様に、ゴーレムの中を、縫うように走る。
すれ違い様に、ゴーレムに、双剣を当てていく。
ピシッ!!。
ジュワアアアアア!。
ピシッ!!。
ジュワアアアアア!。
ゴーレムは、剣が当たった箇所が、若干、溶けたような切口となり、そこから、周りに熱が広がっている様に、真っ赤になっていた。
ポポも、また、一体、また、一体と双剣で切り付け、見える範囲にいるゴーレムに、切り付けて戻って来た。
ポポが戻るのと入れ違いに、ピピが槍を持って、ゴーレムの中に向かって行った。
ピピは、手前にいるゴーレムから、ポポが剣を当て真っ赤になった箇所を、突いていく。
ピシッ!!。
ガタ!。
ガタ!。
ガタ!!。
ブルっ、ブルっ、ブル!!。
ピシッ!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
一体、また一体、ゴーレムが、崩れていく。
ピピは、前進してくるゴーレムを、次から次に倒す。
そして、全てのゴーレムを倒して、戻ってきた。
「ライト、終わったニャ。」
「ピピ、ポポ。大丈夫そうだね。」
「よし、次は、カエデさんと、婆やさんで、行ってみようか。」
「分かったわ。」
先に、カエデさんが、右手の上に、小さい炎の球を作った。
少し時間を掛けて、火の玉に、魔力を込めた。
そして、今度は、火の玉の周りを、氷の球で、囲っていく。
「おっ!。流石に、氷の球は、慣れたもので、上手く出来てるな。」
「行くわ!。」
カエデさんは、氷の球を、迫ってくるゴーレムに向かって、投げた。
コロン!。
コロン!。
コロン!。
パチン!!。
カエデさんが、指を鳴らすと、
ピシっ!!。
氷の球が割れる。
そしてもう一度、
パチン!!。
カエデさんが、指を鳴らすと、
ぼんっ!!。
ぼおおおおおおお!!。
ゴーレムの中で、火柱が上がった。
「それでは、私が参ります。」
婆やさんが、行こうとするのを、僕は止めた。
「婆やさん、ちょっと、待って下さい。」
「どうされました。ライト殿。」
「カエデさんは、まだ、火属性に慣れていないので、どれぐらいの時間、効果があるのかと、思いまして。」
僕は、ゴーレムが赤くなっているのを、見ていた。
「カエデさん、効果が短いですね。やっぱり、まだ、訓練の時間が、少ないと思います。」
「えっ!。でも、みんなが出来ているのに、私だけ、出来ないと攻略が。」
「いえ、その為の今日の確認ですから。」
「じゃあ。婆やさんが、火をやってみましょうか。」
「分かりました。」
婆やさんは、右手の上に、小さい炎の球を、作った。
そして、火の玉を、更に高温にすべく、魔力を込めた。
「おっ!。流石、婆やさん。」
火の玉は、徐々に、色が変わって、僕が見本を見せた時と、同じように、黄色になっていた。
そして、今度は、火の玉の周りに、氷の球で、囲っていく。
「やっぱり、氷の球は、慣れたもので、問題ないですね。」
「行きます!。」
婆やさんは、氷の球を、迫ってくるゴーレムに向かって投げた。
コロン!。
コロン!。
コロン!。
パチン!!。
婆やさんが、指を鳴らすと、
ピシっ!!。
氷の球が割れる。
そしてもう一度、
パチン!!。
婆やさんが、指を鳴らすと、
ぼんっ!!。
ぼおおおおおおお!!。
ゴーレムの中で、火柱が上がった。
火力が高い事が分かる様に、火柱を中心に、ゴーレムが真っ赤になり、離れるにつれて、温度の違いが分かった。
「じゃあ、カエデさん。槍を。」
「分かったわ。」
カエデさんが、槍を出した。
「氷結!!。」
左手の人差し指と、中指を立てる。
そして、槍を右手で持ち、それを中心から、先端に向かって、這わせる。
ピキピキピキピキピキピキピキピキ!!。
「おお!!、氷系は、流石だなあ。」
「じゃあ、行くわね。」
カエデさんが、槍を持って、ゴーレムの中に、向かって行った。
カエデさんは、手前にいるゴーレムから、突いていく。
ピシッ!!。
ガタ!。
ガタ!。
ガタ!!。
ブルっ、ブルっ、ブル!!。
ピシッ!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
ガタン!!。
ゴロゴロ!!。
一体、また一体、ゴーレムが、崩れていく。
そして、全てのゴーレムを、倒して戻ってきた。
「ライト、終わったわ。」
「カエデさん、婆やさん、大丈夫そうだね。」
「よし、みんな確認出来たから、一旦、帰ろう。ピピ、彼奴等の様子を見て来て。」
「分かったニャ。」
「ポポは、また、始めた時と同じ様に、ゴーレムを出してきて。」
「分かったニャ。」
「彼奴等は、大丈夫ニャ。ぐっすりニャ。」
「ゴーレムも、同じぐらい出したニャ。」
「よし、じゃあ、帰ろう。」
みんなで、階段の所に集まって、僕は、指輪の魔法陣へ、魔力を注いだ。
ブワアアアアアアん!!。
そして僕達は、屋敷のリビングへ戻った。




