第87話 特訓開始
僕は、今回の件で、学んだ。
魔法って、やっぱり、エリンさんが教えてくれた通り、想像力が、大事だって。
だから、みんなに、訓練をするって言っても、先ずは、魔法の潜在能力を、知らないといけない。
ミーサは、雷属性が使えるから、まあ、いいか。
ミーサは、電撃を飛ばして、維持する特訓だな。
「カエデさんて、魔法って、使えるんですか?。」
「ええ。氷だけだけど。」
「そうなんですね。一回、他の属性も、確認させてもらえませんか?。」
「確認って言っても、どうするの?。」
「一旦、訓練場へ、行ってみましょう。じゃあ、みんなで、訓練場へ行ってみよう。」
僕は、みんなを誘って、訓練場へ降りた。
何か、魔法の属性って、自分で頑張らないと、使えるか、分からないって言っていたけど、それも、どうなんだろうって、思ってる。
僕の考えが正しければ、使ってみたら、直ぐに、分かるんじゃないだろうか。
壁から、少し離れた所に、訓練場の中に向かって、カエデさんに立ってもらった。
僕は、カエデさんの後ろから、抱きしめるような感じで、左手に、左手を添えて、右手には、右手を添えた。
「な、何を、急にっ!。」
カエデさんは、びっくりして、真っ赤になった。
別に、魔法の訓練なんですけど。
僕は、どうしたのって、感じなんだけどなあ。
まずは、一番、有効そうな火属性かな。
「カエデさん、魔力の操作を、意識してもらえますか?。」
「えっ!、ええ。」
僕は、カエデさんの手を持って、
「火炎放射!!。」
僕は、カエデさんの手を通して、魔法を使ってみた。
「わ、私の手から、炎が出てる!!。」
「うん。僕の魔力を、カエデさんの手を通して、放出してみたんだ。」
「そ、そんな事、出来るの?。」
「多分、離れていると、難しいと思うけど、こうして、手を取ったりして、一緒にやれば、出来る筈なんだ。」
「何で?。」
「武器とかに、魔力を流すのと、同じ感じかなあ。」
「でも、出来てるって事は、そうなのね。」
「うん、今、出来てるでしょ。カエデさん、今の手に流れている魔力の感じって、分かるかな?。」
「えっ!!。手に流れてる魔力って?。」
「氷の魔法と同じように、手に流れる魔力の感じを、意識して。」
「わ、分かったわ。」
カエデは、目を閉じた。
意識を、手に集中する。
「私の手から、炎が出ている。炎、炎、炎、........。」
「自分が、炎を出しているように、考えて。」
「分かったわ。炎、炎、炎、........。」
魔力を放出している僕も、カエデさんの意識と、同調できるように、
「炎、炎、炎、........。」
「ライト。何か、手から暖かい意識が、分かるわ。」
「いいよ、カエデさん。そのまま続けて。」
「分かったわ。炎、炎、炎、........。」
「じゃあ、カエデさん。手を放すけど、そのまま、意識していて。」
「分かった。炎、炎、炎、........。」
「いいよ、カエデさん。そのまま続けて。」
「炎、炎、炎、........。」
「カエデさん、目を開けてみて。」
カエデは、ゆっくりと、目を開けた。
「えっ!!。私が、炎を出してるって事?。」
やっぱり、そうなんだ。
僕の考えは、正しかった。
魔法は、確かに、イメージが大切なんだ。
だけど、イメージのやり方も、そうだけど。
どうやって、魔力の流れや、それを、感覚的に掴むかが分からないと、使えないって、思ってたんだ。
「カエデさん。火属性の魔法が、使えるんですよ。」
「嘘でしょ。今まで、ずっと、氷しか、使えないと思ってたわ。」
「多分、それが、使えなかった原因なんだ。」
氷と炎って、相反するイメージだからね。
当然、無理って、思っちゃうんじゃないかな。
「カエデさん。今は、僕が手伝ったから、上手くいったんですけど、一人でも、火属性魔法が使えるように、練習して下さい。まだ、次があるので。」
「分かったけど。次って?。」
「いっぺんに、やろうとしても、難しいから、火が出来たら、次に行きます。」
「うん、じゃあ、分かったわ。さっきの要領で、自分でやってみる。」
「じゃあ、次は、ミーサだね。」
「わ、私は、どうするのよ。」
「ミーサは、ゴーレムの攻略した時の、僕の魔法見ただろ。まずは、あれ。」
「分かったけど。あの、電撃って言う、電気を前に走らせて、しばらく維持するやつね。」
「そうだよ。だけど、カエデさんと同じように、一緒にやってみよう。」
僕は、ミーサの後ろから、抱きしめるような感じで、左手に、左手を添えて、右手には、右手を添えた。
ミーサは、流石に、びっくりしないよね。
「ミーサは、いつもの魔力の操作を、意識して。」
「ええ。」
僕は、ミーサの手を持って、
「電撃!!。」
僕は、ミーサの手を通して、訓練場の中に向かって、魔法を使ってみた。
バリバリ!!。
ビイイイイイイイ!!。
何か、同じ属性を使える者同士だと、やっぱり早いなあ。
「ミーサ。何か、何時もと、違う感じがある?。」
「いいえ、余り分からないわね。」
「じゃあ、ちょっと、一人でやってみて。」
「ええ、行くわよ。電撃!!。」
ミーサが、一人で、魔法を使ってみた。
バリバリ!!。
ビイ~!!。
シュウウウ!。
「えっ!、消えた?。」
「でしょう。やっぱり、維持するって、難しんだよ。」
「ライト。もう一回、一緒にやってみて。」
「うん、いいよ。」
僕は、もう一度、さっきと同じように、ミーサの手を取って、やってみた。
「電撃!!。」
バリバリ!!。
ビイイイイイイイ!!。
「ライト、違いがあるわ。」
「えっ!。違いが分かるの?。」
「ええ。消費している魔力が違う。さっきは、初めてだったから、分からなかったけど、もう一回やったら、分かったわ。」
「消費が違うって、どういう事?。」
「多分だけど、離れた所で、維持する為に、余計に、魔力を飛ばしているんだと思う。」
「そ、そうなんだ。僕も、自分では、どうなっているか、分からなかったけど、そうなんだね。」
流石に、長年、雷属性の魔法を、使ってきたからなんだな。
僕は、思わずミーサの手を取って、
「ありがとう。ミーサ。」
って言ってみた。
あれ?、顔を背けて、赤くなった。
「馬鹿ね!!。」
どうしました?。
「じゃあ、次は、婆やさん!。」
「はい、何で、御座いましょう。」
「婆やさんは、こんな事、出来ますか?。」
僕は、氷属性魔法で、手の上に、球を作ってみた。
「そんな事でしたら。それ!。」
流石に、これは簡単か。
「じゃあ、これは、どうですか?。」
僕は、同じように、氷の球を作ってみた。
「ん!、これは?。中が、空洞になっておりますか?。」
「流石ですね。そうです。」
「それでも、それ!。」
やっぱり、年季が違うね。
これも、出来るか。
「じゃあ、これは、どうですか?。」
僕は、また、氷の球を作った。
そして、目の前に投げて、指を、
パチン!。
鳴らしてみた。
すると、目の前に、投げた氷の球が壊れた。
「なっ!、そんな事まで、出来るのですか?。」
「婆やさんは、多分、自分が触っていたら、壊せると思うんですけど。投げた先で、壊すってのは、どうですか?。」
「仰られている通りですね。」
「これは、さっきのミーサの電撃と、同じですよ。氷の球を作る時に、いつもより、魔力を込めて、自分と、一緒にいるように、作ってみると出来ました。婆やさんなら、コツが分かれば、直ぐに出来ますよ。」
「分かりました。やってみます。」




