第68話 Bランクパーティー ブラッディーファング
次の日、ギルドに行くと、イザベラさんに、声を掛けられた。
「ミーサさん、昨日の件で、対応できるパーティーが、見つかりました。」
「よかった。で、どこのパーティー?。」
「はい、ブラッディーファングっていう、パーティーになります。」
「ブラッディーファング?、聞いたことないわね。」
「Bランクのパーティーで、Cランクの女性5人組になります。」
「あら、珍しいわね。全員、女性のCランク何て。」
「ええ、全員、出身が同じで、パーティーを組んできたそうですよ。あっ!、ほら、丁度、来ましたよ。」
「イザベラさ~ん、依頼された件ですけど、みんなの了解を取ったんで、連れて来ま、.......。えっ!!、ええええ~!!。」
「ミ、ミーサさん、ご無沙汰です。」
「あら、メグ、ニッキー、ハミル、レイニー、クリスタル、あんた達だったの。」
「ミーサさん、Aランクおめでとうございます。やっぱり流石ですね。憧れちゃいます。」
「ミーサ、知り合いなの?。」
「ええ、同じ孤児院出身なのよ。」
「えっ、じゃあ、デルポートの第一孤児院。」
「わたしは、アーシャ様に鍛えられたけど、彼女たちは、それを見て、真似しだしたのよ。」
「ん!、あんたどっかで、.........。あっ、ゴリーの所にいた奴じゃんか。」
「ああ~、そうだ、私も思い出した。荷物持ちじゃない!。」
「えっ!、僕のこと知ってるんですか?。」
「あんた、私たちのこと覚えてないの?。こんな美人の5人パーティー。」
「すいません。ちょっと。」
「失礼しちゃうわねえ~。」
「だけど、なんで、こいつがミーサさんと?。」
「ま、まあ、いろいろあって。今は一緒に旅してるのよ。」
「ふう~~ん!。」
何ですか?。
五人とも、その怪しい目で見るのは。
まさか、こんな所で、ミーサの知り合いなんて。
「じゃあ、ブラッディーファングのパーティーには、ミーサさん達が考案した、ダンジョンキング50階層の、新たな攻略手順の確認をお願いします。」
「了解しました。」
「まあ、上位種は出ないと思いますが。」
イザベラさん、言っちゃったね。
まさかだけど。
今回、婆やさんは、家のことをやってくれるそうなので、お留守番になりました。
ブラッディーファングのメンバと、僕、ミーサ、カエデ、ピピ、ポポは50階層にやってきた。
「メグ、いつも、どうやって倒してるの?。」
「いつもなら、ニッキーが、弓で2体を足止めして、もう一体を誘いながら時間稼ぎをしてます。それで、残りの2体を、二人づつに分かれて倒していきます。」
「ライト、どうする?。」
「引付役がニッキーさんなら、僕とニッキーさんでやってみますか?。」
「ええ~、あんたと!。」
なんか不満ですかね。
他の四人も、しら~とした目で、見るんですけど。
「じゃあ、他の四人は、それぞれ、二人づつ組んで、倒しちゃいましょう。」
「はあ~い!!。」
いや、明らかに扱いが違うじゃん。
それにニッキーさん、その嫌そうな態度は、なんでしょうか。
僕は、昨日、用意した大きめの布を出して、
「ニッキーさん、これ使いますからね。」
「何それ。」
完全に、信用されてねえ!!。
「最初、僕が見本、見せますから、途中から交代してやってみてください。」
「ふん!。」
いやいやいや、大丈夫かこれ!。
「目標は、ミノタウロスを疲れさせて、安全に狩ることですからね。」
「.........。」
頼むよ~。
僕たちは、50階のボス部屋に入った。
ゴゴゴゴゴゴゴ!!。
扉が閉まる音が、聞こえる。
「さあ、ライト、来るわよ。ニッキー頑張って。」
「はい、ミーサさん!。」
俺の話も、聞けええ~!。
昨日と同じように、床からデロデロって湧き出てくるものがあって、だんだん形が出来上がってきましたね。
はい、出た~。
「あっ!!。」
「一、二、三、四、五、あれっ?、フラグなし?。まあいいか。」
他の四組が、4体のミノタウロスを相手にするため、引き連れて離れた場所で、戦い始める。
そして、僕とニッキーが、
「じゃあ、ニッキーさん、見ていてくださいね。」
「.........。」
おお~い!。
僕は、数メートルを開けて正面に立った。
ヒラっ!。
布を取り出すと、ミノタウロスに向かって、ひらひらさせてみる。
ボフッ!!。
どんどん、鼻息が荒くなる。
右足を、前後に、
ズシャッ!。
ズシャッ!。
っと掻き始める。
「ニッキーさん、こうやって、相手の目の前で、布をヒラヒラさせると、興味をもって向かってきますから。」
あれっ!、ニッキーさん見てます?。
フンフンフン!。
相当、鼻息が荒くなり、こちらに向かってきた。
「キタ、キタ、来た~!!。」
僕は、ヒラヒラさせていた布を、ハラリとさせてかわす。
「ニッキーさん、こうやって布を表面じゃなくて、脇に出すのがコツですよ。」
数回の突進をかわした後、ニッキーさんへ。
「じゃあ、やってみましょうか。」
ニッキーは、僕から布を取ると、ミノタウロスの正面へ立った。
「ニ、ニッキーさん、正面で布を振らないで、脇ですよ。」
突進してくるミノタウロス!!。
「あ、危ない!!。」
僕は、慌てて、ニッキーさんへタックルをして、ミノタウロスをかわす。
ニッキーは、呆然としていた。
「ニ、ニッキーさん、正面に立ったら、まともに突進がくるので、脇でって言ったじゃないですか。」
「向かってきたのを見たら、は、迫力で動けなくて、......。」
「ライト!!、来るわよ!!。」
僕とニッキーが倒れているところに、ミノタウロスが迫っていた。
「やばい!!。」
僕は、怪力スキルをセットし、立ち上がろうとした。
その時、ミノタウロスの脇から、何かが通り過ぎた。
ザシュッ!。
ミノタウロスの右足に一撃!。
カエデだった。
既に討伐していたカエデが、危険を察知して、先回りしたのだ。
カエデは、動きが止まったミノタウロスを、回り込みながら、止めを刺した。
「ライト、危なかったわね。」
「助かった。すいません。カエデさん。」
「カエデさん、すいません。私が、ミスしちゃったから。」
「しょうがないわよ。初めてのやり方だし。」
「か、カエデさん、優しい。」
おい、そこかよ。
そして、僕たちは、一旦、部屋を出た。




