第67話 ギルドへの報告とスキルの秘密
僕たちは、50階層の攻略が終わり、ギルドへ来ていた。
窓口で、イザベラさんへ声を掛ける。
「イザベラ、ドロップ品の清算したいんだけど。」
「かしこまりました。」
「あとね、キングの50階で、追加の情報があるんだけど。」
「えっ!、50階ですか。既に公開された情報以外にですか?。」
「そうよ。私たちも今回初めて経験した情報よ。」
「分かりました。少々、お待ちください。」
イザベラさんが、奥のほうへ行った。
「では、こちらでお話を、聞かせていただきます。」
僕たちは、奥にある部屋で、話をするかと思ったら、ギルマスの部屋まで案内された。
「どうぞ。」
「おう、お前たち。何か新しい情報が、あったんだって。」
「ギルマスが、わざわざ、出てこなくてもいいのに。」
「いや、お前たちのことだから、また、何か驚くようなことでも、あるんじゃないかって思ってな。」
「まあ、ギルマスがいいんなら。」
「そっちの二人は、何もんだ?。」
「あっ!、そうか。この間、初めて来たのに何もしないで、家に行っちゃったからね。」
「ギルマス、イザベラ、こっちは、東の国から来た冒険者で、カエデさんとトメさんです。」
「カエデとトメか。カードはあるのか?。」
「ええ、あります。これです。」
二人がカードを出すと、
「お前、これ。ゴールドにBランクって。ちょっと借りるぞ。イザベラ、照会してこい。」
「はい、ギルマス。」
イザベラさんが、部屋から出ていき、すぐに戻ってきた。
「ギルマス、間違いありません。シーラットで登録されてます。」
「カエデ、トメ、俺は、このギルドのマスターで、ベントールだ。宜しくな。Aランクとなると専用の職員を、......。ミーサ、この二人って、お前たちと一緒なのか?。」
「ええ、この間、知り合って。一緒にキングに行こうと思ってるけど。」
「じゃあ、イザベラ、お前が担当しろ。」
「分かりました。ギルマス。」
「それでは、カエデ様、トメ様、窓口として対応させていただきます、イザベラです。宜しくお願いいたします。何かありましたら、お申し付けください。」
なんか、カエデさんと婆やさんが、おろおろしてるんですけど。
「カエデさん、どうしたんですか?。」
「あ、いや、今まで、こんな対応されたことなくて。」
「はあ!、何、言ってんだ。Aランクなんだぞ。当然の権利なんだがなあ。」
「ギルマス、なんか二人って、海を渡ってきたそうなんですけど。最初に登録してからは、ロクな目にあってないそうで、不信になったそうなんですよ。」
「そんなことが無いように、専用の職員を、割り当ててるんだけどな。最初が、シーラットか。あそこは、人が多すぎて対応が大変だからな。すまんな、勘弁してくれ。ここは、きちんとイザベラが対応するんで、許してくれ。」
「ありがとうございます。宜しくお願いします。」
「で、50階層で新しい情報が、なんだって?。」
「ええ、今日はみんなで、腕試しにキングの50階に行ったの。最初にクイーンに遭遇したんだけど。」
「おっ!、クイーンか。珍しいな。」
「雑魚を倒して、クイーンが一体になって戦っていたら、技を出してきたわ。」
「何いいいいい!。技だと。どんな技だ。」
「こう、斧を持って、旋回を始めて竜巻のようになったわ。多分、当たれば切り刻まれるか、吹っ飛ばされるかね。」
「なんだ、その技は。危ねえなあ。」
「多分、上位種は、みんな使えるんだと思います。」
僕は、ギルドに来るまでに、どうやって倒したかの話を作った。
「その回転している間は危険なので、みんなで逃げ回りました。」
「そうか、で、どうやって倒した。」
「東の国では、魔牛を倒すのに、相手を疲れさすんですが、赤いマントか大きい布を目の前でチラチラさせると、本能で向かってくるということを、利用するらしくて、それを利用して、疲れさせてから倒しました。」
「そんな話、聞いたことねえぞ。大丈夫なのか?。ほんとに。」
僕たちはドロップ品を、出して見せた。
「お、お前ら、どんだけ倒してんだ。」
「今日だけで、10回は、ボス部屋に入りましたよ。」
「じゅ、十回だと。まあ、お前ら全員無事だからな。信じないわけじゃあないんだが、........。」
「聞いただけだと、何とも言えないですよね。」
「ああ、公開するにしてもなあ。どう説明するかもあるしなあ。」
「じゃあ、一回、誰か、一緒に行ってみたらどうですか。実演しますよ。」
「おお、そうか。そりゃあ、助かるなあ。」
ギルマスが、イザベラさんを見た。
「わ、私は無理ですよ。ギルマス、只の受付なんで。」
「だよなあ。イザベラ、50階層に行っているパーティーで、良さそうなのあたってくれ。」
「分かりました。」
「この話は、確認出来てからだな。で、そのドロップ品は買取か?。」
「ええ、お願い。」
「イザベラ、これ買取だそうだぞ。」
「分かりました。後で、片づけておきます。」
「清算と情報の確認は、後で連絡する。」
「了解よ。」
僕たちは、一旦、家に帰った。
夕食を終えた僕たちは、リビングで話をした。
「カエデさん、婆やさん、ピピ、ポポ、今日の攻略で、僕が相手の技を真似たのを見たよね。」
「ええ、そうね。」
「なんで出来るのか、不思議だったんじゃないかなあ。」
「ミノタウロスクイーンの技って、初めて見たんでしょ?。」
「うん、初めてだけど。」
「じゃあ。何で出来るのよ?。」
「あの相手と同じ技が出来るのは、僕のスキルに影響しているんだけど。」
「スキル?。」
「えっと、僕の特殊なスキルって、相手のスキルや技を、自分に複製できるんだ。」
「ふ、複製って。同じことが、出来るってこと?。」
「うん、相手を鑑定して、持っているものを複製すると、自分でも使えるようになるんだ。」
「そ、それじゃあ、私の槍の時も。」
「あ、いや、あの時は、複製してないんだ。ただの、見様見真似だったけど。鑑定について、前に言われたんだ。上位の人とかには、鑑定すると、それが分かる人がいるから、注意しろって。」
「そうなのね。だから、あのクイーンの時は、出来たのね。でも、複製したら使えるって言ったら、なんでも出来るんじゃないの?。」
「説明が難しんだけど、複製しても直ぐに使えるものもあるんだけど。結局、練習したり実戦で経験しないと、相応の効果は出せないんだ。あの斧嵐は、たまたま、出来たって感じなんだけど。」
「なんか、微妙ね。」
「はい、それ、ミーサにも言われました。ははは!。」
「カエデ、出会って間もないあなたに言っても、信じてもらえるか。ライトは特別なの。事故で遭難して、生き残ってから変わったの。」
「事故?。」
「私も最初は疑ったのよ。今まで何もできないような人が、突然、なんでも出来るようになって。その後、私や仲間の危ないところを、助けてもらったりもした。」
「そうなのね。」
「今もアルフォードに立ち向かおうとしている。これからどうなるかは、誰にも分からないけど、悪い奴じゃない。私はこれからも、一緒に冒険したいと思える人なの。だから、信じてあげて。」
なんか、ミーサの話を聞いて、
ジイ~~~ん!。
としてしまった。
ありがとう、ミーサ。




