第56話 アイラとリイア
僕達は、コマースさんのお店に行った。
そこの作業場に、アイラさん達が、居るからだ。
「アイラさん、アイさん、すいません。」
僕は、作業場で、声を掛けた。
「あっ!、ライト様。どうしました。まだ、今日の確認の時間には、早いかと。」
「ちょっと、会わせたい人が、居るんですけど。さあ、どうぞ。」
「ア、アイラ、久しぶりね。」
「リ、リイアなの、3年前に村を出て行って、どうしていたかと思っていたわ。」
「村じゃあ、生活が苦しいから、家族で王都まで出てきて、住んでいたんだけど、.....。」
「王都に、居たのね。うちの主人も、出稼ぎでいたのよ。会わなかった。」
「これだけ広いから。知らなかったわ。」
「じゃあ、今日はライト様に、雇われたのね。また、一緒に働けるわね。」
リイアさんは、僕を見た。
これから、一緒に働いてもらうし、隠し事は無い方が、今後のお互いの家族付き合いも、あるだろうし。
「リイアさん、僕が、アイラさんへ説明しますね。アイラさん、一緒に働いてもらうのは、合ってますよ。でも、リイアさん達家族は、借金奴隷でコマースさんに、買われたんです。」
「借金奴隷って、リイア、本当なの?。」
リイアさんは、涙を流しながら
「本当よ。もっと、いい生活が出来ると思って、王都まで来たけど。村とあんまり、変わらなかったわ。特技があるわけじゃないから。そのうち、主人が怪我をして、治療費もかさみ、借金が増えて、奴隷になったの。」
「そ、そんな。奴隷だなんて。苦労したのね。」
「私も、魔素中毒が、悪化したのよ。でもね、ライト様に、ここに連れてきてもらって、治療ができたのよ。今じゃあ、これからの仕事の為に、訓練までしている毎日よ。」
「アイラさん、リイアさん家族にも、一緒に働いてもらおうと、思ってますよ。」
「私達には、何の特技もありませんが、大丈夫でしょうか?。」
「実はですね。リイアさんと、リイさんは、アイラさん達と、同じ能力がありますよ。僕が確認しました。」
「ええ!!。私とリイにですか?。」
「リイア、私も最初、驚いたの。ライト様に教えてもらって、錬金っていうスキルがあるのよ。」
「錬金?。」
「たぶん、村では、あまり知らなかったんでしょうね。でも知らず知らずに、使ってたりもしたみたいですよ。昔のお婆さんみたいに。」
僕は、マジックバックから、メイプルシロップを出して、リイアさん達へ出してみた。
ご主人のゲインさんと、リイアさんは、懐かしそうにしていた。
「昔、お婆さんが作っていたお菓子に、似ているけど。もっと美味しいわ。」
「お婆さんが、作っていた時に、知らず知らずに、錬金で加工していたんだと思ってます。その錬金スキルは、アイラさん、アイさんも、持っていたんです。そして、リイアさん、リイさんもお持ちですよ。」
「そ、そんな、私が持っているなんて。今まで知らなかったわ。」
「僕が、鑑定して確かめました。間違いないです。だから、それを使って、仕事をお願いしたいんです。」
「私達ちは、買われた身です。何でも一生懸命、働きます。」
「リイア、私も治療費、出してもらったの。だから、同じ身の上だと思ってる。だから、一緒に頑張って働きましょう。」
「あっ!、そうだった。ゲインさん。」
「何でしょうか。ライト様。」
「ケガって、その引きずっている足の事ですか?。」
「はい、作業現場で、足を滑らして転落し、右足と右肩を負傷いたしました。普通では、治らないと言われてしまい、家族に不便をかけております。」
「ライト様、主人の分は、私が、一生懸命働きますから。」
「大丈夫ですよ。ご主人も働けますよ。」
「ええっ!、今、何と。」
僕は、ゲインさんに、極回復魔法を掛けた。
ゲインさんの、全身が、光り輝く。
特にケガが酷かった、右足と右肩は、強く光っていた。
すぐに光が収まり、
「ゲインさん、調子はどうですか?。」
「ええっ!、足が、肩が動くぞ。昔みたいに、.....。」
「あなた、本当に大丈夫なの?。」
「ああ、見てくれ、ほら、普通に動くじゃないか。」
「ら、ライト様、ありがとうございます。このご恩は、一生かけてお返ししたします。」
「だ、大丈夫ですよ。普通に働いて頂ければ。」
ゲインさんと、リイアさんの後ろで、涙を流しながら、アイラさんが、お辞儀をしていた。
「じゃあ、錬金の訓練は、リイアさん、リイさんも、一緒にやっていくことで、宜しくお願いします。」
「はい。」
「でも、どんな物が出来るのか、思い浮かべるのが、難しいですよね。キングキャッスルで、料理を食べてみましょう。最終的な料理を食べれば、錬金する時に、思い浮かべやすくなるでしょうから。」
僕達は、キングキャッスルへ向かった。
キングキャッスルに着くと、デライトさんへ訳を話し、食事をさせてもらう事にした。
丁度、ミーサも起きてきたところで、紹介すると、
「あんたたち、何してんのよ。」
ピピと、ポポを見つけて、言っていた。
「すまニャいなあ。ライト様に、奴隷から、引き受けてもらったニャ。」
「ふ~~ん。奴隷ね。随分、羽振りがよかったって、聞いてたけど。」
「そうニャ、キングの攻略に、行っていたニャ。だけど、失敗したニャ。仲間は、みんな死んだニャ。」
「噂は、本当だったんだ。誰も教えてくれなかったけど。」
「ミーサ、噂って?。」
「ピピと、ポポって、ある貴族が出資者になった、ダンジョン攻略に参加していたの。そのダンジョンが、この王都にあるキングよ。」
「キング何だよね。」
「だけど、失敗したって、噂だけで、誰も詳しくは知らなかったの。ピピと、ポポも、行方不明で、持ち逃げしたとか、全滅だとか、言われていたわ。」
「そうニャ。ボロボロになって逃げたニャ。侯爵に、真っ先に、報告に行ったニャ。だけど、あっさりと、借金奴隷として売られたニャ。あの時の侯爵の言葉は、忘れないニャ。「糞冒険者ども、弱いくせに金ばかり使いおって。ふん。やられたのは自業自得よ。金さえ出せば幾らでも集まるわ。また、金を使って強い奴を、集めるだけよ。ハハハハハハハハハ!。」みんな弱くないニャ。ダンジョンが、おかしいニャ。あんなの攻略するのは、無理ニャ!。」
「アルフォード侯爵、......。」
「え!、ミーサ知ってるの?。」
「噂だけね。多額のお金を使って、色んな人を集めて、キングを攻略させて、何人も犠牲になってるって。失敗したら、お金の回収に、家族やお金になるものを、全て没収して、次の攻略に使うらしいわ。」
「そう、そうニャ。仲間の家族も捕まって、奴隷にされたニャ。上手くいっている時は、チヤホヤしてるけど、雲行きが、おかしくなってくると、家族を人質にしたりしてたニャ。」
きた~~!!、悪役。
そんな人いるんだね。
「じゃあ、最下層の攻略って、ピピとポポが?。」
「そうニャ、最後に到達したのは、81階ニャ。」
「81階?、ギルドじゃ、76階って。」
「侯爵が情報を握って、価値を釣り上げてから、ギルドに、情報を流しているニャ。ホント、汚いやつニャ。」
「ミーサ。キングって、ミーサが、攻略したいって、言っていたやつだよね。」
「そうよ。この王都にあるダンジョンキング。」
「ミ、ミ、ミーサ。そ、そ、その猫は、何ニャ。」
あれ、今頃、ブリーニャに、気づくんか~~い。
「ブリーニャよ。この間、ライトと、北の森で、見つけたの。」
がああああああああ~ん!!。
ピピと、ポポが、驚愕していた。
「奇跡ニャ!、奇跡ニャ!。」
ピピと、ポポが、ミーサに向かって土下座した。
「やだ~、やめてよ。何よ。」
「ミーサ、ミーサ。サンニャの事、話したんだ。」
「はは~~ん。ブリーニャねええ~!。よしよしよし、ブリーニャ!。」
ミーサは、ブリーニャの喉を、撫でてやった。
ブリーニャは、ごろごろ甘えていた。
それを見たピピと、ポポは、唖然としていた。
「う、羨ましいニャ。いつかきっと、お世話して見せるニャ。」
「あっ!!。ミ、ミ、ミーサ、ごめん。お金、使っちゃった。」
「えっ、何、お金って。使っちゃったって。幾ら?。」
「金貨2500枚!!。」
「に、に、にせんごひゃく枚!!って、どうしたのよ?。」
何か、昔の世界で、テレビとかで、気まずくなって、小さくなっていく感じが分かった。
僕は、ピピと、ポポを見た。
「マ・サ・カ~、あんた達。2500って、どんな借金よ。」
サンニャと、ブリーニャが、ミーサの肩に乗って、顔を舐めた。
「許してやって欲しいのね。ふう~、ライト。金貨2500枚なんてどうするのよ。」
「一応、コマースさんに、借りたんだけど。北の森の報酬って、まだだよね。」
「ええ、そうね。報酬受け取りに、行ってみましょう。」
僕は、メイサに、6人にパンケーキと、プリンを、出してもらうように頼んだ。
「皆さん、こちらはメイサ。僕達と一緒にいて、得意な料理とかを、やってもらってます。これから、皆さんに働いてもらう材料で作った新しい料理を、出してもらいますので、召し上がって下さい。」
「皆さん、メイサです。宜しくお願いしますね。」
後は、メイサにお願いして、僕達は、ギルドへ向かった。
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