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第55話 ピピとポポ



 僕は、次の奴隷を鑑定してみた。


 

 ピピ(猫獣人女):レベル75 HP387/MP 231

 スキル 槍術 レベル8 斥候 レベル8 氷属性魔法 レベル7

 隠密 レベル7 俊敏 レベル9


 ポポ(猫獣人男):レベル73 HP423/MP 173

 スキル 双剣技 レベル8 幻影 レベル7 闇属性魔法 レベル6

 統率  レベル7 俊敏 レベル9



「ザビールさん、この二人は?。」

「はは、気づかれましたね。元冒険者で、結構、名の知れた、二人ですよ。」


「なんニャ、俺達を買うのか。やめとけ、高くて、割に合わニャいぞ。」

「そうニャ。死んだら割に合わニャいから、誰も買わニャいニャ。」


「でも、凄い優秀ですよね。何で、誰も買わないんですか?。」

「それは、金額が高額になりまして、.......。皆さん、金額を聞くと、そのう。」


「そ、そんなに、高額なんですか?。」

「驚かないでくださいね。二人合わせると、金貨2500枚に、なりますから。」


「に、2500枚ですか?。」

「ほうらニャ。無理、無理、誰も買わニャいニャ。」


「何で、そんな金額に?。」

「はい。パーティーで、ダンジョンの攻略に、挑んでいたのですが、攻略に失敗し、全滅寸前で、二人だけは、逃げる事ができて生き残ったと聞いております。」

「全滅ですか。」


「その際に、ギルドの依頼の違約金と、支援していた貴族からも、前金や装備、持ち物等、パーティーのメンバ分を、全て背負わされて、そのような金額になったと、聞いております。」


 ダンジョン攻略、怖!!。

 貴族の支援とか、ヤバッ!!。


 ちょっと、無理だよね。

 高すぎだもんね。


 引き上げようとした時、僕の肩から降りたサンニャが、


「みゃああああああ~!。」


 扉の前で鳴いた。


 それを聞いた二人が、窓の小さい格子から、僕を見た。


「そ、そ、その猫は、なんニャ!。」

「ああ。今、僕と一緒にいる猫だよ。先日、北の森で、見つけたんだ。」


 ん!、どうした。

 二人の態度が、急に変わった。


「す、す、すまニャい。どうか、どうか、私達を引き取ってくれニャいだろうか。」

「死ぬまで、お金は、いらニャいから。この命を懸けて、身代わりでもニャんでもしますニャ。」


「お願いしますニャ。どうか、どうか!!。」


 どうしたんだ、急に。

 部屋の中を覗くと、地面に頭を擦り付けて、土下座をしていた。


 サンニャが、鳴いたら、......。

 知っているのか、守護獣。


「一つ、聞いてもいいですか?。攻略に、失敗したダンジョンは、何処ですか?。」

「そ、それは、........。キング。」


「キ、キングって!、ダンジョンキングの事?。」

「そうニャ。パーティで、二人だけが、生き残ったニャ!。」


「じゃあ、もう一度、ダンジョンキングに潜ると言ったら、どうします?。」

「い、行くニャ!!。」


「コマースさん、お願いがあります。僕に、金貨2500枚、貸して下さい。」

「ライト様、どうしたんですか?。」


「いえ、ちょっと。どうしても、この二人を、引き取ろうかと。」


 ザビールさんが、後ろで驚いていた。


「宜しんですか?。金額に、見合っていないんですよ。」

「ええ、構いません。多分、出会うべくして、出会ったんだと思います。」


「ライト様が良ければ、私は構いませんよ。」

「ありがとうございます。お金は後で、お返します。」


「では、こちらの二人を、引き取ると言われるのですね。」

「はい、お願いします。」

「分かりました。」


 こうして、僕は、ピピとポポを、引き取った。



「それでは、契約魔法を行いますが。ライト様、契約に条件はありますか?。」

「特にありません。あの~、それやらないと、いけないんでしょうか?。」


「何を、仰られているんですか。奴隷なんですよ。契約魔法が無ければ、逃げられても、おかしくないのですよ。」

「いや、逃げたりしないと、思うんですよね。」


「契約者が、契約魔法をしないというのも、こちらとしては、引き取る際の、お金さえ頂ければいいので、構いませんが。本当に後悔しませんね。」

「はい、大丈夫です。」


「分かりました。それでは、これで、お引き渡し致しますので。」

「ザビールさん。一つお願いしても、いいでしょうか?。」

「はい、ライト様。何か、私どもで出来る事なら。」


「すいませんが。もし、カイーデ村の出身者の奴隷がいたら、探してもらえないでしょうか?。」

「今回の家族と、同じですね。承知いたしました。探してみましょう。」


「もし見つかったら、コマース商会まで、連絡をお願いします。」

「コマース様、畏まりました。」



 僕は、4人家族(父ゲイン、母リイア、娘リイ、息子ゲン)と、2人(猫獣人女ピピ、猫獣人男ポポ)を引き取った。


 契約魔法もしないという事で、6人は、唖然としていた。


 コマースさんは、何かニコニコしていたけど。


「コマースさん。彼らの宿は、どこか、いい所ありませんか?。」

「商店の使用人が、住んでいる家がありますから、そこの部屋で、いいでしょう。」


 僕達は、奴隷商の店を、後にした。


 帰りの途中で、ピピと、ポポに、そっと、話しかけた。


「何で急に、態度が変わったのかなあ?。」


 ギクっ!!。


「そ、そんな事は、ニャいニャ。」


 いやいや、明らかだろう。

 土下座までして。


「サンニャの事、気付いたんでしょう。」

「な、なんの話ニャ。」


「シュ・ゴ・ジュウ!。」

「何っ!。知っているニャかあ。」


「そりゃあ、そうでしょう。一緒にいる時点で。」

「そ、そうかニャ。そうだニャ。」


「なんで、気付いたんですか。」

「猫種族、同族間の序列を、感覚で感じるニャ。サンニャ様が、御鳴きになった声で、全身が震えたニャ。今も、神々しく見えるニャ。」


「僕は鑑定して、分かったんだけど。守護獣って、猫獣人の中で、どういう猫なの。」

「猫獣人の中というかニャ、色んな獣人種の中での言い伝えニャ。見たことある獣人なんか、いないニャ。今の今まで。言い伝えで、本当にいるニャんて、思わなかったニャ。」


 まさか、

「守護に、値する者現れし時、姿を現す。共に、奇跡を呼び、人々に幸せをもたらす。」


「ニャニャ、何故、それを知っているニャか?。」

「人間にも、伝わっていたって事だよ。」




当方の作品をお読み頂いて、感謝の言葉しかありません。


宜しければ、感想や励まし、続きが見たい等お言葉を頂ければ幸いです。


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