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第49話 北の森の後始末



「で、ギルマスに相談なんですが、こんな話はどうでしょうか?。」

「なんだ?。」


「僕たちが、森に着いた時には、サイクロプスと見たことのないドラゴンらしい魔獣が、争っていた。ドラゴンの攻撃で、サイクロプスが瀕死になると、勝ち誇ったドラゴンは、アルースの大山脈の山頂の方へ、飛んで去っていった。弱り切ったサイクロプスを見逃すと、こちらに来るかもしれないと、判断したミーサが、止めを刺した。」


「まあ、無い話じゃあないが、瀕死になったぐらいの争った形跡はどうする。」


「それは、丁度、サイクロプスが、こん棒を振り回して暴れたんで、草木はなぎ倒されてます。それにサイクロプスですけど、サンニャが引っ掻いた時に、肩から腰まで爪痕が、深く入ってます。」


「爪痕か。まあ、ドラゴンならありえるか。止めはどうする?。」

「止めは、丁度、魔石を取り出したので、心臓近くに、穴を空けてます。それをミーサが剣で突いて、止めを刺し、魔石を取り出したことにすればいいかと。」


「なるほど。まあ、辻褄は合いそうだな。で、魔石は?。」

「これです。」


 僕は、マジックバッグから、魔石を取り出した。


「これは、また、.........。」

「何か、不味かったですか?。」

「いいえ、久しぶりの大物だってことよ。魔石の色、大きさ、申し分ないわ。」


「持ってきても、良かったでしょうか?。」

「ああ、いい判断だ。目玉はいいとして、魔石はな、さっさと取ってこないと、魔素を吐き出すからな。他の魔物に影響を与えちまう。」


「そうですか。よかった。」

「それから、サイクロプスの死骸は、森に転がってるんだな。」

「はい。」


「よし、ミーサ。悪いが、お前は、もう少し付き合え。もう一回、森に行って、死骸の処分だ。」

「分かったわよ。」


「よし、イザベラ。サイクロプスを、処分するメンバーを集めろ。職員の解体屋も、空いているやつを総動員だ。残った部分を、処分する奴らも連れて行くぞ。あと、他の魔物が来るといけねえ。警護は多めにな。」

「了解です。すぐに準備にかかります。」


「おい、ミーサ、ライト。魔石と目玉はどうする?。」

「えっ!。どうっていうのは?。」


「ライト、ギルマスはね。売るのか、持っていくのかって、言ってるのよ。」

「使い道、分かんないけど。ミーサ、どうすれば、.......。」

「ギルマス、両方とも買取でいいわ。」


「分かったって言っても、物が物だ。金額は、処分が決まってから、相談させてくれ。あと、サイクロプスの残った部分は、どうする?。」

「残った部分っていうのは?。」


「サイクロプスの皮と骨はなあ、武器や防具で使えるんだ。特に防具には、いい材料になる。」

「それも、ギルドで買い取りでいいわ。」


「ちょっと、まって。サイクロプスの皮と骨って、防具とか、武器に使うんですよね。」

「ああ、そうだ。滅多に無いからな。軽くて、丈夫だぞ。」


「一部は、現物で下さい。今後、何かに使うかもしれないので。」

「ははははは、流石だな。ライト、お前と話してると、とても二十歳いかない、Eランクなんて思えねえぜ。素材は、2名分ぐらいを渡すことでいいか?。」

「はい、それでお願いします。」


「よし、ミーサ。帰ってきて間もないが、また、森に行くから、準備をしてくれ。」

「もう、いつでもいいわよ。」


「にゃああああああ~。」

「ミーサ。ブリーニャが、一緒に、行くみたいだよ。」

「よしよし、私と一緒に行ってくれるのね。ありがとう。」


「俺は、お城に行って、事の顛末を報告してくる。イザベラ、受け付けで集まってる馬鹿どもにも、説明して、安全だと言ってやれ。Bランク冒険者のミーサが、お供と一緒にサイクロプスを倒したってな。おい、ミーサ、お前、これでAランクだからな。」

「な、何を急に。」


「お前、当たり前だろう。ほぼ、単独でサイクロプスをぶっ飛ばす奴が、Bランクなんてありえねえだろ。イザベラ、昇格の準備も進めておけ。ライト、お前はそのまんまだ。」

「ちょっと、私だけって。」


「いや、いいんだ、ミーサ。ギルマスは、僕の気持ちを分かってるんだよ。」

「ふん、お前の気持ちなんてどうでもいいんだよ。どうせ、何かあんだろ。いつか話せる時がきたら、話してくれればな。」


 ギルマス、あんたいい人だよ。


 それから、手続きやら、森に行く人の手配、受付に集まっている人への周知が終わるころ、ギルマスが、お城から戻ってきた。



「ちょっとな、不味いことになった。」

「お城で、何かあったの?。」


「ああ、報告自体は問題なしだ。騎士団長も納得した。だがな、Bランク冒険者が、ほぼ単独でサイクロプスを倒したんだ、どんな逸材かって話になってな、騎士団長も、ミーサ、お前に一目置いたってことだ。」

「えっ!。」


「でな、悪いことにその場に、宰相のランスロット様もいらっしゃった。」

「宰相が。」


「王都の危機かもしれない事案だ、いち早く情報を知りたかったんだろう。ランスロット様もな、ミーサにえらく興味を持たれて、王様に今回の討伐での功績を、進言されるってことになっちまった。」


「ええ!、ギルマス。ちょっと待ってよ。王に進言って。」


「俺も言ったんだぜ。冒険者なんだから、目の前に魔物がいて、どうにかしなきゃいけねえってなったら、命を懸けて戦うってな。そうしたらな、命がけで王都を救ったなら、王が自ら褒美をってなっちまった。すまねえ。」


「ええ~、いやよ。お城に行くなんて、堅苦しくて面倒くさいわ。」

「そういうな、お城にも顔を売っておけば、これから色々と、役に立つこともある。今回だけは頼む。」


「ギルマスに、そこまで頼まれちゃったら、仕方ないけど。今回だけよ。ライト、あなたも一緒だからね。」


 まじか~~~~!。


「よし、じゃあ、森に行くぞ。」

「ええっ!。ギルマスも行くの?。」


「当たり前だ。こんなデカい案件、直接、現場、見とかないと、後で何言われるか。イザベラ、準備できてるか。」

「はい、全て出来てます。いつでも行けます。」


「よし、直ぐにいくぞ。帰りは遅くなるかもしれないから、ここ頼んだぞ。」

「はい、ギルマス。いってらっしゃい。」


 総勢50人近くの人が、北の森に向かって行った。



「じゃあ、イザベラさん、僕は宿に戻りますので、何かあったら連絡してください。」

「わかったわ。」


当方の作品をお読み頂いて、感謝の言葉しかありません。


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