第35話 はじめての王都
僕達は、王都に到着した。
まず、王都に入るには、入場許可を、取る必要があり、王都の南門は、凄い人が、並んでいた。
「コマースさん。あの順番待ちだと、王都に入るのに、数日は、かかるんじゃないですか?。」
「それは、大丈夫ですよ。商人は、ちゃんと優遇されていて、専用の窓口が、別にありますから。それに、同行者も、そこで、入場許可を、取れますからね。」
「へえ、そうなんですね。」
「ええ。荷物の中には、高価な物や、食料なんかも、ありますからね。」
僕達は、大勢の人が、並んでいる一般の窓口とは、少し離れた専用窓口へ、馬車のまま向かった。
専用窓口には、既に、同じような馬車で、荷物を、運んで来ている商人達が、並んでいた。
先頭の方から順番に、鎧を着た兵士が、手分けをして、馬車の中の確認と、入場する人の確認を、行っている。
人手を掛けている事もあり、直ぐに、順番は回ってきた。
「お世話になります。コマース商会のコマースで、御座います。」
コマースさんが、書類を、見せていた。
「コマースか。今回は、何の要件だ?。」
「はい。王妃様への献上品と、お店への商品の納品です。」
「同行者は、護衛が8人、その他が2名か?。」
「はい。途中で、2名を追加しておりますので、4名になります。」
「その2名は、どうした?。」
「はい。途中で、立ち寄ったカイーデ村で、知り合った病気の母親と、娘なんですが、王都で、治療した後、うちの商会で、働かせるつもりで、連れて参りました。」
「よし。護衛の冒険者は、ギルドカードを、見せろ。」
「その他2名も、身分証明書は、あるか?。」
「はい、ギルドカードと料理ギルドのカードになります。」
「カイーデ村から来た二人は、コマースと詰所で、登録をしてこい。」
コマースさんとアイラさん、アイさんは、詰所まで行き、登録を済ませた。
「よし。荷物も問題ない。通っていいぞ。」
「はい、ありがとうございます。」
こうしてようやく、王都に入る事が出来た。
王都の中は広く、王城を中心に、放射線状に、大通りが、東西南北に、広がっている。
そして、お城に近い方から、内通り、中通り、外通りと、王城を周回するような、大きな通りがあり、コマース商会の王都の店は、南通りと内通りの角にあった。
馬車が、お店の前で止まると、コマース商会の使用人が、出迎えてくれた。
僕達は、コマースさんに、連れられてお店に入り、奥にある高級そうな応接間に、通された。
「宿泊する宿屋に、使いをやってますから、こちらで、お待ちください。」
「コマースさん。宿屋なら自分達で、探しますよ。」
「いえいえ。これから、皆さんと仕事の話もありますから、面倒をみさせてください。」
なんだかコマースさんに、申し訳ないような。
役に立てるように、頑張るか。
「ところで、ライトさん。先日のカイーデ村でのシロップの話の際に、まだ何かあると、言われておりましたが。」
「はい。僕が、知っているあのシロップを、使った料理を、出来ないか、考えてます。材料を探して、上手く出来れば、シロップの宣伝にもなるかと、思ってますけど。」
「なるほど。その新しい料理ですが、どんなものが、必要なのですか?。」
「まず、パンに、使うような粉、卵、牛乳、パン生地を、発酵させるような材料ですね。」
「では、実際に、作っているパン屋を、覗いてみたら、如何でしょう。馴染みのパン屋が、ありますので、そちらを、ご紹介致しましょう。そこの店は、うちから材料を、調達している店なので、必要でしたら、材料も、直ぐに、手に入れられるでしょう。」
「ありがとうございます。王都は、一番栄えていると思いますので、欲しい材料も、揃うかと思ってます。では、まずは、実際のパン屋で、確認させて頂きます。」
「ご主人様。宿屋の手配が、出来ました。」
「おお、そうか。皆さん。一旦、宿屋の方に、参りましょうか。」
僕達は、コマースさんに連れられて、宿屋に向かった。
向かったと言っても、通りを挟んだ斜向かいに、宿屋はあった。
宿屋の前で、ミーサが驚いている。
「えっ!。コマースさん、ここは。」
「はい、キングキャッスルです。」
キングキャッスルは、その名の通り、王都にある王の城の名を拝した宿屋であり、この国で、唯一、王様から名を拝する事を許された、由緒正しい宿屋である。
「こんな凄い所、泊まれないですよ。」
「いえいえ、皆さんに、ごゆるりとして頂けるのは、此処しかないと思いまして。」
いや~、緊張して寝れないんじゃないかと...。
「では、部屋の方へ、参りましょう。」
コマースさんは、宿の中へ、ズンズン進んで行く。
いやいや、コマースさ~~ん!!。
みんなで、顔を見合わせて、恐る恐る、宿屋の中に、入って行く。
アイラさんや、アイさんなんて、手を取り合って、拝んじゃってるよ。
中は、宿屋というよりも、お屋敷だった。
「コマース様。本日は、ご利用頂きありがとうございます。」
「デライトさん。よろしくお願いしますね。」
コマースさんは、なんか、慣れた様子だった。
後で聞いた話だと、大口の取引先や、まだ、王都に屋敷を持っていない貴族など、これから取引で、重要だと思う相手が、王都に来た時は、此処を利用するらしい。
そんな所に、僕達で、良いのだろうか。
コマースさんのご厚意だから、甘える時は、甘える事にする。
そのうち、コマースさんには、恩返ししなければ。
僕達は、三人で、一部屋にしてもらった。
部屋に入ると、中は、更に、個部屋で区切られており、寝室は、別々に使えるような部屋だった。
アイラさんとアイさんは、二人で、一部屋だった。
こちらも、それなりに広い部屋で、自分達が、住んでいる家よりも、広いと驚いていた。
荷物を置いた僕達は、一旦、僕達の部屋に集まって、予定を聞いてみた。
今日の夕飯は、キングキャッスルで、出来るらしい。
アイラさんの治療も、コマースさんが、手配してくれて、明日の午後には出来るとか。
アイさんのお父さんは、治療に間に合うように、明日の午前中に、探しに行く事になった。
そして、ミーサは、これからギルドへの報告があるので、向かうらしい。
僕は、残っていても暇なので、メイサと一緒に、付いて行く事にする。
アイラさんとアイさんは、長旅でもあり、疲れているようなので、休憩してもらい、夕飯は、一緒にする事にした。
「それでは、私は、これで。何かありましたら、お店で、声を掛けて頂ければ。」
「コマースさん、色々とお世話して頂いて、ありがとうございます。」
「いえいえ、期待してますよ。ライトさん、ミーサさん、メイサさん」
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