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第32話 王都へ


 さあ、王都へ出発だ!!。


 待ち合わせ場所まで行くと、馬車が、6台止まっていた。

 その中でも、一番豪華な馬車から、如何にもお金持ちそうな、太めの人が、降りてきた。


「やあ、ミーサさん。今回も、宜しくお願いしますよ。」

「これは、コマースさん。今回も、指名して下さり、ありがとうございます。無事に、王都まで、警護させて頂きます。」

「こちらこそ、いつも、スイマセンね。」


「コマースさん。先日、相談させて頂いた同乗者ですが、この二人になります。ライトとメイサです。」

「ライトと申します。この度は、同乗させて頂けるということで、本当にありがとうございます。」

「メイサと申します。」


「まあ、堅苦しい挨拶は、抜きにして下さいね。私は、商人なので、ミーサさんを、信頼しておりますし、お話によると、お二人とも、親しい方で、特に、ライトさん。将来、有望な、優秀な冒険者の方とか。こちらこそ御贔屓ごひいきにして頂ければ。」


「僕なんて、まだ、駆け出しの冒険者なんで、とてもそんな。」


 そんな挨拶をしていると、ミーサが、

「全員、集まったようね。配置について、出発するわ。」


 デルポートの北門から、馬車6台が、出ていく。

 さあ、これから王都まで、10日程度の日程で、進んで行くらしい。


 大都市から、大都市の移動なので、道路も舗装されており、道中の宿泊も、宿屋と安全地帯が、交互にあるらしく、比較的、安全な行程らしい。

 でも、商人が、王都に行くので、魔物以外に盗賊も出る場合があり、護衛は必須らしいって。


 デルポートを、出発した僕達の移動は、凄く順調だった。


 移動する馬車の中では、コマースさんと食糧事情や美容品、買い付けや流通なんかの話を聞かせてもらった。

 うう~ん、何か役に立てそうだなあ。


 ほとんど、何も起こらずに、今日で5日目。

 お昼過ぎに、到着したカイーデ村に、一泊するらしい。


 ここは、丁度、王都との中間ぐらいに、位置している山の中である。

 周りは、鬱蒼とした森に囲まれ、魔物や盗賊も、出やすい地区らしい。


 丁度、中間ということもあり、馬の休みも兼ねて、明日の昼ぐらいまで、滞在するとのこと。


 村には、宿泊できる宿屋は無いが、共有で、使用している屋敷があり、旅人は、みんな、そこを利用するらしい。

 コマースさんや、ミーサは、何度も来ているようで、村長に、挨拶をしていた。


 僕とメイサも、挨拶をさせてもらった。


「何もない所ですが、ごゆっくり、お休みください。」

 村長と一緒に来た村の娘さんが、僕たちに、水を出していった。


 ミーサが、

「ここの水、ちょっと、変わっていて、美味しいのよね。」

 僕も、飲んでみた。


「これは、.....。」

「村長さん。この水って、もしかして、木から、取れたりしますか?。」


「おお!。ライト様は、メールの木を、ご存じでしたか。」

 メールの木?、この世界では、そう言うのか。

 僕たちの世界では、カエデだったな。


「ええ、ちょっと。」

「この村では、この水を、よく取って来ているんですか?。」

「はい、飲むのはこちらで。それ以外は、川まで汲みに行くか、雨水を、貯めて、使っております。」


「あの~。この村には、特産物というか、そういうのって、無いんですか?。」

「はい。い、いえ、以前は、あったのですが、........。」


「以前は、在った?。」

「はい。大分、昔に、水を使って、甘いお菓子を、作っていたのですが、作れる者が、限られておりまして。その者が、亡くなってからは、水だけに、なっております。」


「何か、特別な製法が、在ったんですか?。」

「はい。ある特定の者が作らないと、美味しくならないのです。」


「特に、何かを混ぜたり、そういう事でもないんですか?。」

「いえ、特に、何かを入れたりとかは無く、特定の人が、作るだけでございました。」


「ねえねえ、ライト。何かあるの?。」


 メイサは、気になるようだ。

「うん、ちょっとね。」


「もしかして、その人のご家族とかは、いらっしゃるんですか?。」

「ああ、はい。丁度、この水を、皆さんにお配りしたアイが、曾孫に、あたります。」


「そうなんですね。ご家族は、アイさんだけですか?。」

「いえ、父親は、王都に、出稼ぎに行っており、ここには、母親のアイラが、居るんですが、......。実は、体を、壊しておりまして、ずっと、寝込んでおります。」


「アイさん。昔、作っていたというお菓子について、何か、聞いている事は、ありませんか?。」

「はい、すいません。私が、生まれる前に、亡くなったので、私は、何も。」


「そうですか。お母さんとかは、何か、知らないかなあ。」

「聞いてみないと、分かりません。」

「お母さんに、会う事って、出来ないかなあ。」


「はい、体調が、良い日であれば、大丈夫ですよ。今日は、朝から、起き上がって、食事をしていましたから、大丈夫かもしれません。」

「一旦、お母さんに、会わせてもらっていいですか?。無理言って、スイマセン」

「じゃあ、ご案内します。こちらです。」


「ねえねえ、ライト。何かあるの?。」

 ミーサも、気になるようだ。

「もしかすると、この村の人や、みんなが、喜ぶような物が、見つかったかもしれない。」


「もしかして、昔在ったお菓子ってやつ?。」

「うん、僕が、知っている物なら、その元になるやつだと思うんだ。」


 3人で、アイさんの家まで、行ってみた。

 お母さんのアイラさんは、今日は、体調が良いみたいで、上半身を起こして、迎えてくれた。


「申し訳ありません。こんな所で。」

「いえいえ、こちらが、無理を言って、アイさんに、お願いしたので。」

「で、何か、聞きたい事があるとか。」


「はい、以前に、御婆さんが、お菓子を作っていたとか。何か、作り方とか、聞いていないですか?。」

「私が、まだ、子供の頃に、亡くなってしまって。食べた事はあるんですが。大変、甘いお菓子だった事は、覚えています。作り方までは。」


「そうですか。ところで、ご病気は、大丈夫なんですか?。」

「はい、日によって、体調が変わるので、この子には、苦労をかけてます。」


「前は、まだ、起きれていたんですよ。だけど、最近は、今日ぐらいが、良いほうで、悪い時は、一日寝てるんです。」

「そうですか。大変ですね。」


「お医者様には、見せたりしてるんですか?。」

「いいえ、本当は、大きな町で、治癒魔法を掛ければ、治るそうなんですけど、お金が。」


「治癒魔法が、必要なんですね。」

「はい。なので、お父さんが、出稼ぎで、町まで行っているんですけど、生活費だけで、一杯みたいで。」


 そんな時、僕は、こっそり、二人を、鑑定してみた。


 アイラ レベル9 錬金 レベル3 火属性魔法 レベル2

          水属性魔法 レベル2

          魔素中毒 高

 アイ  レベル5 錬金 レベル2 火属性魔法 レベル1 

          水属性魔法 レベル1


「アイラさん、アイさん。ありがとうございました。」

 僕達は、家を後にして、屋敷に戻った。

「ねえねえ、ライト。教えてよ。」


「あの水って、僕の世界にも、在ったやつかもしれないんだ。」

「ええっ!!。そうなの?」


「それで、興味を持って、色んな事を聞いちゃったけど。」

「そうなんだ。」


「だけど、話を、聞いている間に、この前、メイサが、孤児の為に、何かしたいって、言っていただろ。その事を思い出してね。」

「そうね。」


「この村って、何にも、無いじゃないか。アイラさんみたいに、病気になっても、治せなくて、亡くなったら、アイさんは、孤児に、なるかもしれないと思ったんだ。」

「でも、まだ、お父さんが、いるって言っていたわね。出稼ぎで、無理したら大変だね。」


「そうだ。ミーサ。魔素中毒って何?。」

「えっ!!。魔素中毒?。魔素中毒は、魔物に、怪我をさせられたり、魔素が、濃い場所で、長い時間過ごしたりして、魔素が、体の中に、溜まっちゃう病気ね。」

「そんな病気が、あるんだ。」


「魔素が、体から抜けなくなると、体が、衰弱してきて、他の病気に掛かりやすくもなるのよ。」

「もしかして、アイラさんて?。」

「うん、鑑定したら、そう出てた。」


「そうすると、薬じゃあ治らないわね。一時的には、良くなるけど。完全じゃないわ。治癒魔法を、全身に掛けないと。」

「他には、何かあったの?。ライト。」

「彼女達の家族は、錬金スキル持ちだったよ。」


「錬金スキルって?。また、珍しいわね。こんな山の中だから、分からなかったのね。」

「ライトが、気にしてたお菓子と、関係があるのかしら?。」

「多分ね。」


「多分って?。」

「まあ、ちょっと。もう一度、出かけようよ。」


 僕は、ミーサと、メイサを誘って、村長さんの所に、行った。

「村長さん、すいません。」


「ライト様、ミーサ様、メイサ様。三人揃って、何の御用ですか?。」

「はい。すいませんが、メールの水を、取る所が、見てみたいんですが、大丈夫ですか?。」

「かまいませんよ。アイに、案内させましょう。」


「アイ。ライト様達を、メールの水を、集めとる所まで、案内してくれんか。」

「は~い!。分かりました。」


「アイさん。また、すいません。」

「ライト様は、メールの水が、お気に入りなんですか?。」

「うう~ん、まあ、そうですね。あんな美味しい水、飲んだ事が、無かったので。」


 僕達は、アイさんに、案内され、森の中に、入っていった。

 森に入り、しばらく行くと、赤い木の実を、付けた木があった。


 僕が、その木を、見ていると、

「ライトさん。その木が、気になるんですか?。」

「うん、ちょっと。」


「その実、ちょっと、酸っぱいんですよ。」

「そうなんですね。ははは。」


 いや、これは、確か。

 サンシュユのはずだ。


 昔、田舎で、おばあちゃんに、教わった。

 生薬だったり、ジャムにしたら、美味しいとか。

 あと、朝露とかで、ヨーグルトの元に、なるとか。


 何か、昔の事を、思い出しちゃったな。



当方の作品をお読み頂いて、感謝の言葉しかありません。


宜しければ、感想や励まし、続きが見たい等お言葉を頂ければ幸いです。


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


素直に感じた評価で結構です。


また、ブックマークをして頂けても幸いです。


何卒よろしくお願いいたします。

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