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第22話 ミーサとの闘い(2回目)



 その日は、突然やってきた。


 僕は、いつものように、ミーサさんとの朝の訓練に来ていた。


「ライト、今日は、模擬戦をしましょう。」

「はい、宜しくお願いします。」


「スキルは、剣技だけよ。」

「えっ!、どういう事ですか?。別に、いつも、そうですけど。」

「あなた、スキルを、色々と、使っているわね。」


 ギクっ!。


 何で、知っているんだ。

 確かに、色々と使って、見せちゃってるけど、改めて言われると、ドキッとするな。


「そ、そうですか?。」

「色んな魔法も使ってる。それに、この間の毒は、キラービーのやつよね。」


「えっ!。ど、どうしたんですか?。急に。」


「別に、スキルが、使えるのは構わない。でも、記憶を、無くしたのよね。どうして、スキルの事は、分かるのか、不思議なの。」

「そ、それは、......。」


「何か、隠したい事があってもいい。ライト、あなた知ってた。自分が、騎士見習いに、三年も、募集してたって。それで、どんな評価だったか。」

「騎士見習い、.......。」


「評価は、Eランクよ。見込み無し。だけど、今は、アルフレッドから、誘われるぐらいの実力がある。まるで、別人だって。」


 まじかあ。

 別人か。

 確かに、中身は、別人だからなあ。


 何か、正直に、言ってしまったらいいのか、悪いのか分からないなあ。


「僕にも、色々ありまして。すいません。」

「まあ、いいわ。模擬戦をしましょう。」


 何か、模擬戦前に、心理戦で、負けてるんですけど。


 二人で、剣先を、潰した模擬刀を持って、お互いに、向かい合って、距離を取った。


「お願いします。」

「お願いします。」


 お互いに、剣を、右手で持ち、正面で、剣を立てて挨拶をした。

 勝負の開始である。


「早い!!。」


 今日は、ミーサさんから積極的に、仕掛けてきた。

 ミーサは、もう、ライトの実力が、下とは思っていなかった。


 それは、同等以上の実力者としての扱いだった。


 キイイイイイイン!!。



 剣と剣が、ぶつかり、擦れ合った時の金属音が、響く。


 これが、ミーサさんが、本気で、仕掛けた早さなのか。


 何度も、何度も、踏み込まれる。

 僕は、かわすのが、精一杯だった。


 その時、ミーサが、下がって、剣を下げた。


「やばい!。来る。」

「百花繚乱!!。」


 本気(まじ)で、こんな早くに、打ってくるのか。

 本気そのものじゃないか。


「くそっ!!。」


 僕も、間髪入れず下がって、剣を下げた。


「百花繚乱!!。」


 キンキキキキキキン!!。


 シュウウウウウウウウ!!。



「ふっ!、やっぱり、受け切ったわね。今まで、一回しか見ていないのに。」

「いえ。今日で、三回目ですよ。」


「今日で、三回目?。もう一回は、何処で?。」

「あのキラービーの時ですよ。ミーサさんが、幻覚を、見ていた時。」


「そうだわ。私は、幻覚の中かどうかも分かっていなかったけど、確かに、百花繚乱を打った。そう、手ごたえは、あったけど。」

「その時ですよ。」


「確か、.....致命傷じゃなかった感覚。あ、あれが、ライトだったって事なの?。」


「そうですよ。ゴードンさんも、ガンドウさんも、キラービーの相手で、手一杯でしたからね。僕しか、ミーサさんを、相手にする事は、出来なかったですから。」


「そ、そんな事、聞いてない。」

「す、すいません。」


「まだよ、まだまだ!!。」


 ミーサが、下がって、剣を下げた。


「やばい。また、来る。」


「百花繚乱!!。」


「連発かよ。くそっ!!。」


 僕も、間髪入れず下がって、剣を下げた。


「百花繚乱!!。」


 キンキキキキキキン!!。


 シュウウウウウウウウ!!。



「ヤバイ!!。もう腕が。」


「流石ね。もう全部を、受け切れるのね。」

「どうしたんですか?。ミーサさん、今日は。」

「まだ、終わってないわよ。」


 ミーサが、下がって、剣を下げた。


「やばい。また、来んのかよ。」

「百花繚乱!!。」

 

「くそっ!!。3連発目かよ。」


 僕も、間髪入れず、下がって、剣を下げた。


「百花繚乱!!。」


 キンキキキキキキン!!。


 シュウウウウウウウウ!!。



「がはっ!!。」


 流石に、三回目は、全てを、受け切れる事は、出来なかった。


「はあ、はあ、はあ。やっぱり、本家には、敵いませんね。」


 ミーサは、内心、驚いていた。

 まさか、百花繚乱が、こんなに早く、全てを、受け切られるとは。


 ライトは、私が、どれだけの時間を掛けて、習得したと、思ってるのかしら。

 やっぱり、彼は、天才なの?、化け物なの?。


 その時、アルフレッドが、言った一言を、思い出した。


「嫉妬」そして「プライド」。


 そうか、私は、やっぱり、ライトに、嫉妬してたのね。

 そして、今まで、言い寄ってきた男に、負けたことが無いプライド。


 自分が、どれだけ苦労して、やって来たのか。


 それを、何の苦労もせず、習得してしまうライトに。

 ミーサは、悔しかった。

 自分の才能の無さに。


「ライト。今日は、これで、お終いよ。これから依頼で、遠くに行くから、当分、街には戻らない。訓練は、自分で、続けて頂戴ね。」

「あっ!。はい。ありがとうございました。」


 ミーサは、嘘を言った。

 依頼なんかは、受けていなかった。


 このままでは、いつか、ライトに、越されてしまう。


 その焦りから、彼女は、嘘を言った。

 しかし、街を出るのは、嘘じゃなかった。

 もう一度、修行する為に。


 あの人に、会わないと。


 だが、この時のミーサは、誤解もあった。

 ライトが、苦労をしていないというのは、間違いだった。


 前世では、確かに、何かにつけて、諦めていた。

 だが、今は、地道に、訓練をこなし、スキルの練習を、毎日、続けていた。


 それは、ミーサが、昔、師匠に言われて、こなしていた訓練を、地道に日々、やっていたのと、同じ状況であった。





当方の作品をお読み頂いて、感謝の言葉しかありません。


宜しければ、感想や励まし、続きが見たい等お言葉を頂ければ幸いです。


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