第20話 不良冒険者
あ~あ!。
もう仕方ない。
僕は、アレクに、声を掛ける事にした。
「アレク。此処で、何やってんだよ。」
「ら、ライト!。お前、.....、俺の後を、つけて来たのか?。」
「そうだよ。何で、何も言ってくれないんだよ。」
その時、扉が、
バタン!!。
って、勢いよく開いた。
「おいおい、アレク。そいつは何だ。仲間か?。チクったのか、お前。」
「い、いや、俺は、何も言ってない。」
「アレクは、何も言ってないぞ。僕が、勝手について来たんだ。お前こそ、誰だ?。」
「んっ!。勇ましいな。その勇気に免じて、俺様が、先に、名乗ってやろう。俺はな、Cランクの冒険者で、クロードってんだ。宜しくな。じゃあ、お前は、誰だ?。」
「僕は、Eランクの冒険者で、ライトだ。」
「はあ~。い、い、Eランク風情が、俺様に、口きいてんのか。わははははははははははは!!。」
「何が偉いのか、僕には、分からないんですけど。」
「ああ~!!。今、何て言った。ランクの違いも、分からない屑が、偉そうに。おいっ!!。」
すると、中から、数人の柄の悪そうな人達が出てきた。
「二人共、中に連れて行け!!。」
「ら、ライト!。」
「大丈夫だよ。アレク、心配すんなよ。」
僕達は、家の中に連れていかれた。
中には、幾つかの部屋があり、見た限り、汚い部屋だらけで、匂いも最悪だった。
僕は、奥にある広そうな部屋に、連れていかれると、クロードに、胸倉を掴まれて、
「何を屑が、生意気な事、言ってるんだ!。俺様はなあ。Sランクにも、上がれた程の逸材なんだぞ。おい、分かってんのか。」
ドゴオオオオオオオ!!。
僕は、思いっきりお腹を蹴られて、奥の壁に激突した。
ゴフウウウウ!!。
口に、酸っぱい物が、上がってきた。
「おい、お前ら。ちょっと、可愛がってやれ!。」
「へっ、へっ、へっ、へっ、へっ!!。」
如何にもって感じの下っ端が、近づいてきた。
「もう止めてくれ。そいつは、何も関係ないんだ。蜂蜜だって、やったじゃないか。」
「ああ。何だってえ?。そうだなあ。おい、今日は、蜂蜜、貰ったか?。」
「へっ、へっ、へっ。クロードさん。そうですねえ。遅いですねえ。今日の蜂蜜。」
「おい、アレク。今日の分は、まだ、みたいだぞ。」
「そ、そんな。さっき、渡したじゃないか。」
「うるせええ!!。そいつが来たんだ。そいつの分も、採って来い。」
「もう無理ですよ。これ以上取ったら、ハニービーの分が、無くなって、もう取れなくなって、......。」
「ああ~!!。そんなの知った事かあ。虫ぐらい居なくなったって、構わねえんだよ。ふん。たかが、虫じゃねえか。」
「でも、虫だって、生きていて、.....。」
「ああ、分かった。今日は、虫の分も持ってこい。後、金貨10枚分だ!!。」
「そ、そんなあ。」
「あ、アレク。駄目だ。そんな奴の言う事を聞いちゃあ。幾ら採ってきても、限がないんだ。」
「おいおい、此処にも、虫がいるぞ。虫はな、退治しねえとな。」
僕は、クロードに、頭を踏みつけられた。
床と靴に挟まれて、グリグリ押し付けられた。
「や、止めて下さい。採ってきます。だから、ライトは、帰して下さいい。。」
「や、止めろ、アレク。僕の事は、気にするな。クレイは、どうした?。」
その時、アレクが、奥の部屋を見た。
そこに、居るのか。
それから、僕は、何度も殴られ、蹴られ、コテンパに、やられてしまった。
この状態で、僕は、どうしたらいいんだ。
魔法を使っても、アレクやクレイがいる。
それに、相手が近すぎる。
ど、どうすれば。
考えろ、考えろ。
「虫けらがあ!。まだ、ほざくのか。おい!、もっと、可愛がってやれ。」
ドスっ!。
バキっ!。
僕は、更に、殴られ、蹴られ、散々だった。
はあ~あ、前世なんか、喧嘩もした事なかったに、.....。
虫けらかあ。
虫けら、虫、虫、そうか!!。
幸い指と手は、動かせた。
僕は、スキルに、毒生成と麻痺生成を、セットした。
使った事ないけど、頼む出来てくれ。
でも、毒も麻痺毒も、どうやって使うんだ。
体液なんて、どうやって出す。
体液、体液、唾液、血、そうか!!。
僕は、麻痺毒生成を念じた。
きっと、魔法と同じだ。
全身の魔力を集中しろ。
その間も、僕は殴られ、蹴られながら、スキルを念じ続けた。
そして、男の一人が、僕の胸倉を掴んで、引きずり起こした時、
ぺっ!。
その男の顔に、唾に混じった血を吐いた。
「このやろう!!。」
男は、激高し、殴りかかった。
だが、男の拳は、僕には、届かなかった。
「おい、どうした。おい!。」
男は、その場に倒れて、痙攣していた。
「てめえ、何しやがった。」
次の男にも、
ぺっ!。
顔に、唾に混じった血を吐いた。
その男も、その場に倒れて、痙攣していた。
残った男三人も、同じだった。
僕に、血を吐きかけられると、倒れて痙攣していた。
「このやろう!!。」
それを見ていたクロードが、襲ってきた。
僕は、同じように、血を吐きかけた。
ドゴオオオオオオオ!!。
僕は、また、蹴られて、奥の壁に激突した。
あれ?、効かない?。
「お前、何か麻痺させる物を、使ったな。だがな、俺には、効かないぜ。麻痺耐性を、持ってるんでな。」
マジかよ。
それから、僕は、また、殴られた。
でも、その時、僕は、キラービーとの戦いを、思い出していた。
幻覚毒も、出来る筈だ。
ミーサさんが、苦しんだ毒。
幻覚毒、頼む、出来てくれ!。
僕は、殴られながら、今度は、幻覚毒を念じていた。
何回も、殴られて、そして、
ドゴオオオオオオオ!!。
また、吹っ飛んだ。
でも、今度は違った。
僕は、自力で起きて、クロードに対峙した。
「へへへっ!。Cランクなんて、嘘でしょ。大した事ないですね。何が、将来有望なSランクなんですか?。Eランクさえ、倒せないじゃないですか。あははははは!!。」
「てめえええ!!。ぶっ殺す!!。お前だけは、許せねえ。」
クロードは、ライトに向かって、剣を抜いた。
「早い!!。」
ザシュッ!。
「ふっ。また、つまらない物を、切ってしまったぜ。」
それって、どっかで、聞いた事があるセリフなんですけど。
「がはっ!、くそう。」
バタっ!。
「あれえええ?。何、切ってるんですあ。やっぱり、馬鹿なんですか?。」
「何?。今、切った筈じゃあ。」
「仲間なのに、可哀そうに。」
「何?!。おい。おい、大丈夫か。」
「大丈夫って。切っちゃったら、死んでるに、決まってるでしょう。お馬鹿さん。」
「くそう、許さん。」
ザシュッ!!。
「がはっ。やられたあ。」
バタっ!。
「またまた、何やってるんですか?。僕は、まだ、ピンピンしてますよ。」
「何?。また、お前。特殊スキル持ちか?。」
「よく見て下さいね。また、お仲間ですよ。」
「おい、すまねえ。くそう!!。」
その頃、ミーサは、副団長のアルフレッドに話を付け、アルフレッドと騎士十数人を連れて、戻って来ていた。
「どうだ、中の様子は?。」
「はい、既に、争いが、始まっているようです。」
「ライト。だから待ってって、言ったのに。アルフレッドさん、お願いします。」
「よし、突入するぞ。相手は、Cランク冒険者だ。油断するなよ。隊長、お前たちは、俺と来い。副隊長は、裏へ廻れ。一人も逃がすなよ。」
「アルフレッドさん、私も行きます。」
「ああ、分かった。Bランクのミーサなら安心だ。頼んだよ。」
「副団長!、裏手も準備、出来たようです。」
「よし、行くぞ!!。ドアを壊して突入だ。」
ドン!!。
ドン!!。
どかあああああああん!!。
「ライト!。ライト!。無事?!。」
「こっちです。」
「うりゃあああああ!!。はあ、はあ、はあ。くそ!!。また、そっちか!!。」
突入して、アルフレッドと、ミーサが見たのは、一人で、剣を振り回して、暴れているクロードと、切られたり、痙攣して倒れているクロードの仲間達だった。
「お、おい。クロードの奴は、何をやってるんだ?。」
「クロードなら、幻覚性のある毒で、幻覚と戦ってますよ。」
「ら、ライト!!。」
「君が、ライト君かい。それにしても、大分、やられたな。」
「ははは、すいません。」
「だから、私が戻るまで、待ってって、言ったのに。」
「あ、あの~、僕が悪いんです。こんな奴らの言いなりになって。ライトは、僕と妹を助ける為に。」
「君が、アレク君だね。で、妹さんは?。」
「あの部屋に、いる筈です。」
「おい、あの部屋だ。」
ダン!。
ダン!。
ダン!。
「くそっ!、鍵が。」
「いいから、壊して突入だ!!。」
ダアン!。
ダアン!。
ドオオオン!!。
「よし、行け!!。い、いや、待て。」
「へっへっへっへ。俺は、捕まらねえぞ。」
「まだ、仲間が居たのか。」
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