表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/410

第107話 錬金と日本酒


「ところで、ライト。お前、凄いな。錬成まで出来るなんて。」

「いえいえ、たまたまですよ。」


「なあ、相談なんだが。これからも俺の材料を、頼まれてくれないか?。」

「ええ、いいですよ。それだったら、コマース商会でも、出来るようにしておきましょうか?。」

「な、なにいいいいいいい!。コマース商会だと。お前、あそことも知り合いなのか?。」


「ええ、ミーサの紹介で会ってから、いろいろと手伝っているんですよ。今は、食材の調達を、手伝っていたりしてますけど。その時に、成分調整で錬金してるんです。」

「お前、食材を錬金しているのか?。」


「同じ食材でも、産地や育て方で、成分が変わったりしますからね。安定した食材を提供するには、やっぱり、錬金で調整しないと、同じ料理は出来ないと思ってます。」

「お前、そんなことまでやってるのか。」


 その話を聞いて、メイサが都合よく、パンを切って持ってきて、ゴンドウさんに出した。

「ゴンドウさん、これどうぞ。「王都のパン」ですけど。」

「「王都のパン」なら、食ったことあるけどな。」

 そう言って、ゴンドウは、パンを口に入れた。


「な、何じゃこりゃ。前に食ったやつとは、全く別物だぞこれ。こんなに柔らかくて、フワフワして。それに香りや甘さなんかもあるなんて。こんなパン、初めて食ったぞ。」


「その材料を、コマース商会から、提供してるんですよ。」

「これが錬金で、.........。」

 ゴンドウさんが、何か、信じられないって顔をしていた。


「そうだ。ゴンドウさん、一緒に、ご飯食べていきませんか?。」

「いいのか?。」

「ええ、どうぞ。」

 僕は、メイサに耳打ちして、ステーキを出してもらうようにした。


「おいおい、随分といい匂いが、してくるじゃねえか。」

「そうでしょ。東の国から調味料を手に入れたんで、いろんな味を楽しんでるんですよ。」

「そうなのか。こりゃあ、楽しみだ。」


 しばらくするとメイサが、ゴンドウさんへ、ステーキを出した。

「この肉って?。」

「ミノタウロスですよ。」

「ミノタウロスだと。最高級品じゃねえか。」


「ここにあるのは、いつも取りに行ってるんで、肉って言ったらこれですね。」

「お前ら、良いもん食ってんな。」

「ゴンドウさん、どうぞ。召し上がってください。」


 その時、僕は席を立って、調理室に行った。

「婆やさん、あれ、お願いします。」

「はいはい、これですね。」


 婆やさんは、先に話したこともあって、一升瓶をテーブルに出してくれていた。

「じゃあ、先に冷でいいかな。」

 僕は、コップに、並々とお酒を注いだ。


「婆やさん、東の国って、お酒を温めたりしますか?。」

「ええ、寒い所があるので、熱燗ですね。」

「やっぱり、あるんですね。すいませんが、熱燗の準備も、お願いします。」


「ええ、そうしたら、これが入用でしょう。」

 なんと、婆やさんが、徳利とお猪口を出してくれた。


「婆やさん、これも持ってたんですか?。」

「ええ、一応、何かに役立つかもと、持ってきておりますよ。」

「じゃあ、これでお願いします。」

「分かりました。」


 僕は、コップに注いだお酒を持って、食堂へ行った。

「ゴンドウさん、良かったら、これもどうですか。」

「クンクン!!。」

「おいおい、随分といい匂いだな。」


「ゴンドウさん、これは、東の国のお酒ですよ。」

「な、なにいいいいいいい!!。東の国のか。ここには、そんなのもあるのか?。」


「この間、コマースさんにも、カエデさんが紹介状を渡したので、上手くいけば、手に入るようになるかもしれませんよ。」

「おお。じゃあ、遠慮なく頂くとするか。」


「ゴク、ゴク、ゴク!!。カアアアアア!!。こりゃあ、堪らねえなあ。初めて飲んだが、旨すぎるぞ。」

 ゴンドウさんは、あっという間に、お酒とステーキを平らげた。


 丁度、その時、婆やさんが、熱燗を持ってきた。

「ゴンドウさん、東の国のお酒ですけど、他にも楽しみ方があるんですよ。」

「何、本当か?。」


「カエデさん、すいませんが、お酌してあげてくれませんか?。」

「ええ、いいわよ。」

 カエデは、立ち上がって、ゴンドウの隣へ移動した。

「じゃあ、ゴンドウさん、どうぞ。」


 婆やさんが、お猪口と徳利まで、用意しているとは思わなかった。

 流石ですよ。

「お、おう。すまないな。」

 ドワーフのゴンドウさんが、お猪口を持つと、小さすぎるような。


「おお~、これは、堪らんな。」

「そうでしょう。温めるとまた、違うんですよ。」

 その時、ゴンドウさんが真顔になって、言った。

「ライト、こりゃ、駄目だ。」


「えっ!!。何か不味かったですか?。」

「いや、おめえ、こんな美人に、お酒注がれて、この酒の味だぞ。ドワーフはイチコロだってことだよ。ワッハハハハハハハハハ!!。」


「なんだ、ゴンドウさん。気に入ったんですね。」

 それから、ゴンドウさんは、熱燗を何本もお替りして、結局、一升を飲んだ。


「ああ~、今日はいい気分だ。それじゃあな!。」

 ゴンドウさんは、酔っ払いながら帰っていった。


「ゴンドウさん、大丈夫かなあ。明日の朝、材料を届けてくれるのか心配だなあ。」

「ライト。ドワーフの人って、結構、ああいう人多いから、お酒飲んでても、仕事はちゃんとするはずよ。」


 翌朝、門にいる兵士の人から連絡があり、メイサが迎えに行くと、

「すいません。親方から、これ預かって来たんですけど。」


「このバッグごと、預かっちゃっていいんですか?。」

「ええ、親方からも渡せって言われてきました。結構、重いからバッグごとじゃないと運ぶの無理ですよ。」


「分かりました。ありがとうございます。じゃあ、夕方に来ますんで。」

「はい、ご苦労様です。」


「ライト、来たわよ。荷物。」

 みんなで、リビングに集まって、バッグの中を、確認する。

「どれどれ、ゴンドウさんは、どんな材料を選んだんだろう。」


 僕は、バッグの中に手を入れて、出してみた。

「よいしょっと。」

 それは、真黒な塊で、昔の世界でいうコールタールのような塊であった。

「凄い真黒な塊だなあ。」


「ライト、それって、重力鉱だわ。」

「重力鉱?。」

「かなりレアな鉱石よ。何でも、魔力を込めると、重くなるって話だけど。」

「ええ~!!、そんな石があるんだ。」


 僕は、持ち上げて、見てみたけど、見た目は真黒な石なんだけど。

「ちょっと、魔力を込めてみようかな。それっ!!。」

「うわっ!!、本当に重くなった。」


「確か、普通は丸い球のような形で作っておいて、必要なものの中に、それを入れて、使うはずよ。」

「そうか、入れる数によって、最大の重さを調整するんだね。」


 僕は、バッグに、もう一回、手を入れて中を確認した。

「もう一個、あるね。こっちは、もっと大きい塊だ。」

 僕は、もう一個の塊も出してみた。


 それは、結構な大きさで、白銀に輝いていた。

「これって、ミスリルね。」

「こっちも、結構、レアな素材を選んだわね。」


「じゃあ、ミスリルで武器を作って、先端に重力鉱を埋め込む感じなんだね。」

「多分、そうね。でも、量が多くない。」


「ガンドウさん、錬成できなかったから、使えないで眠っていた素材を出してきたんじゃない。」

「まあ、作ってもらえるんだから、多くてもいいじゃないか。」

 僕は、まず重力鉱から、錬成してみることにした。


当方の作品をお読み頂いて、感謝の言葉しかありません。


宜しければ、感想や励まし、続きが見たい等お言葉を頂ければ幸いです。


下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。


素直に感じた評価で結構です。


また、ブックマークをして頂けても幸いです。


何卒よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ