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第105話 職人ゴンドウ


「みんな、聞いて。」

「何か思いついたニャ?。」

 僕は、みんなに、電気の流れることの説明をした。

 そして、カエデさんと婆やさんの槍に、アースの代わりに線を繋いで、電気を逃がし、ゴーレムの胸を攻撃してもらうように提案した。

「カエデさんと婆やさんは、武器で攻撃してもらうけど、連続で攻撃して、電磁シールドが弱くなってから、魔力放出の点を狙ってください。」

「電気さえ流れなければ、いけそうね。」


「私たちは、何をするニャ?。」

「ピピとポポは、カエデさんと婆やさんが、相手をするゴーレムに対する攻撃の補助と、電磁シールドが解けたゴーレムを、攻撃して欲しいんだ。」

「武器は、どうするニャ。」

「ちょっと、昔の世界で見た武器で、ピピとポポでも、打撃力を上げれそうなやつを、思い出したから、誰かに相談したいなあ。それで、特注で頼まないと駄目かも。ミーサ、ごめん。また、手紙、書いてくれない。」

 僕は、ミーサに頼みたいことを、羊皮紙に書いてもらった。

「メイサ、ごめん、.........。あれっ。」

 振り返った僕の後ろに、メイサが立っていた。

「もう、また、フォルスタッドさんへ、渡すんでしょ。」

「うん。頼むよ。」


 翌日、早速、メイサはキングキャッスルで、フォルスタッドさんと面会する。

 また、メイサが挨拶したことで、察したフォルスタッドは、朝食を取った後で、メイサを、自室に呼んだ。

 例の如く、何気ない会話をしながら、筆談をする二人。

「メイサ。みんながダンジョンへ行っている間に、内装の工事でも、どうかと思うがどうだい。」

 その時、フォルスタッドが、メイサに見せたメモには、「職人として武器も扱える人を、行かせよう。」と書かれてあった。

「そうですね。フォルスタッドさん。」


 夕方に帰宅したメイサは、昼間のやり取りを、ライト達に伝えた。

 そして、しばらくすると、屋敷にリンドと、もう一人、男がやって来た。

「じゃあ、ゴンドウ。フォルスタッド様の依頼だから、頼んだよ。事情も説明したとおりだから。」

「分かったわい。」

「じゃあ、メイサ。後は頼んだよ。」

「えっ!、リンドさんは?。」

「私は、また、別件があってね。」

 そういうとリンドは、帰っていった。


「じゃあ、ゴンドウさん。すいません。こちらにどうぞ。」

 メイサが、ゴンドウをリビングへ案内した。

「こちらで、お待ちください。」

 ゴンドウは、リビングでソファに、腰を下ろして待った。

 メイサは、ライト達の部屋に、知らせに行く。

「ライト、職人さんが来てくれたわよ。ゴンドウさんだって。」

「分かった。直ぐに行くよ。」

「ご、ゴンドウって、嘘でしょ。」

 名前を聞いて、ミーサは驚く。

 そして、ピピとポポは、

「ご、ゴンドウニャ。どうするニャ。顔を出さないほうがいいニャ。」


 ライト、ミーサ、カエデが、リビングへ行くと、

「おう、お前たちか。依頼したいことが、あるって言うのは。」

「はい、初めまして。ライトと言います。」

「カエデと申します。」

「ゴンドウさん、お久しぶりです。」

「おおっ!、ミーサじゃねえか。久しぶりだな。」

「あれ、ミーサ。知り合いなの?。」

「ライト。ゴンドウさんは、ガンドウのお兄さんなのよ。それに、世界の名工と呼ばれるほどの腕の持ち主なのよ。」

「えっ!、そうなんですか。世界の名工とかって、凄い人だったんですね。それに、ガンドウさんには、いろいろとお世話になってます。」

「おお、お前もガンドウの知り合いなのか。そうか。世界の名工何て、人が言ってるだけだよ。ワッハハハハハハハハハ!!。」


 ドワーフの人って、サバサバしていて、何か話しやすいよね。

 その時、婆やさんが、お茶を入れてくれた。

 婆やさんが、下がろうとする時に、ちょっと、耳打ちした。

「婆やさん、お酒ってありますか?。」

「ええ、ほとんど手付かずなので、数本はありますよ。」

「分かりました。もしかしたら、使うかもしれませんけど。」

「ええ、構いませんよ。」

 よし、これで準備は良さそうだ。

 あれ、ピピとポポは来ないなあ。


 まあ、先に話を進めておこう。

「フォルスタッド様からも、お願いされていてな。事情は、大体聞いた。何か作りたいのか?。」

「大きくは、二つです。一つはアクセサリみたいな感じなんですけど。」

「アクセサリ?。ペンダントとか指輪とかか?。」

「カエデさん、槍を貸して欲しんだけど。」

「ええ。」

「ええとですね。」

「ちょ、ちょっと待て。この槍って、..........。」

「どうかしましたか?。」

「カエデと言ったな。」

「はい。」

「ちょっと、柄を外してみても、いいか?。」

「ええ、どうぞ。」


 ゴンドウさんは、槍の柄を外して、穂の部分の刃から、柄の中に入っていた部分まで、じっくりと見ていた。

「良いもん、見させてもらったぜ。ムラマサ、流石だな。」

「ゴンドウさん、知っていらっしゃるんですか?。」

「おめえ、当たり前じゃねえか。同じ職人だ。良い職人の話なら、世界中で話が上がってるからな。それに、東のムラマサ。噂でしか聞いたことが無かったが、間違いない腕だ。こんな槍を持ってるってこたあ、お前さんも、只もんじゃないな。まあ、いろいろと事情が、あるんだろうから、職人はそんなこたあ、気にしねえけどな。ワッハハハハハハハハハ!!。」


 やっぱり、ドワーフの人って、豪快って感じだなあ。

「で、ライト。これがどうしたんだ。」

「実は、ダンジョンの攻略で、この槍をちょっと、いじりたくて。」

「このムラマサの槍をか。」

「攻略するのには、どうしても必要なんです。」

「まあ、そういうなら、やれんこともないが。で、どうするんだ。」

「この穂先の根元が、あるじゃないですか。そこからこうやって、銅線を地面まで這わせたいんです。」

「銅線をか。」

「はい。」

「それで、どうなるんだ?。」

「相手が雷属性持ちで、電気がビリビリ伝わるんで、それを地面に逃がしたいんです。」

「電気を地面て、そんなことが出来るのか?。」

 あれ、やっぱり、この世界じゃ、常識じゃないのね。


「ひ、東の国ではそういう研究も、しているんです。」

 カエデが、何とか話を合わせる。

「そうなのか。分かった。じゃあ、この穂先の根元辺りから、線を這わせられればいいんだな。」

「もう一点、ありまして。」

「まだ、何かあるのか?。」

「ええ、さっき話した電気の対策で、グローブの表面に、石の粉とかを、何層か塗れないかと思いまして。」

「それも、さっきの電気が流れ難くなるのか?。」

「ええ、電気って、簡単に言うと二つの道があると、流れやすい方へ行くことが、分かってるらしいんです。だから、この槍は柄の中まで、金属があるので、何もないと、使う人まで電気が流れてしまうので、流れにくいもので持てば、銅線の方へ間違いなく流れると思ってます。」

「なるほどなあ。よく考えたもんだ。」

「分かった。この槍は、借りて行ってもいいか?。」

「ええ、どうぞ。しばらくは使いませんから。」

 婆やさんも槍を出して、預け、二人は、身長と手の大きさを、ゴンドウさんに図ってもらった。


当方の作品をお読み頂いて、感謝の言葉しかありません。


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