第102話 新たな難題、それは83階
翌日、
「よし、みんな。次の攻略を進めるのに、一旦、試しに行きたいんだけど。」
「分かったわ。未知のフロアだから、全員で行ってみましょう。」
三回目となると、みんな慣れてきたのか、装備を整えて、直ぐにリビングに集まった。
「よし、じゃあ、行ってみようか。」
僕は、指輪の転移の魔法陣へ魔力を注いだ。
「ぶわあああああん!!。」
そこは、昨日、指輪を隠した82階の奥にある休憩所のさらに奥、83階へ行くための階段入り口。
僕たちは、階段を下りていく。
そして、83階のフロアへ出た。
「ええ~!!。はいはい、またなのね。」
みんなが見たのは、また、81階、82階と同じ通路だった。
「はあ~あ、また、同じなの?。」
僕は、フロアの先の通路をよく見た。
「いや、また、違うよ。ほら、壁に書かれた壁画が、黄色っぽいよね。」
「黄色って、何?。」
「まさか、雷ってこと。」
「見たことも、聞いたことも無いけど、サンダーゴーレムって、ことかしら。」
「それに、また、数が違うニャ。」
「数?。あっ!、ほんとだ。このフロアは、81階と同じで、左右に壁画が描かれてるね。」
「でも、とりあえず、一体、出してみようか。」
「そうね。幾ら考えても仕方ないし。」
みんなが、納得したので、一旦、一体だけ出してみることにする。
僕は、フロアで一歩、踏み出してみた。
「ゴゴゴゴゴゴ!!。」
壁画がある右の壁から、石が崩れるような音が響く。
「ピシッ!、ピシッ!」
とやっぱり、電気の音がする。
そして、新たなゴーレムが出没する。
「やっぱり、電気纏ったゴーレムだね。確かにサンダーゴーレムって言うのが、良いかもしれないね。」
だが、やはり、ゴーレムを観察すると、普通のゴーレムと違うし、アイスゴーレムに似ているような感じだ。
「じゃあ、とりあえず、雷属性持ちの僕とミーサで、攻撃してみようか。」
「そうね。麻痺とかもあるかもしれないし。」
僕とミーサが、剣を抜いて、攻撃をすることになった。
「じゃあ、ミーサは右側から。僕は左から攻めてみるよ。」
「分かったわ。」
二人で、左右から攻撃を仕掛けてみる。
ミーサが、剣で突く!!。
「ブウウウウウウン!!。」
「えっ!、嘘でしょ。剣が弾かれる。」
ライトも同じように、剣で突くが、
「うわっ!!。剣が全く届かないんだけど。」
「ライト、ミーサ。どういうこと。」
僕とミーサは、一旦、下がった。
「いや、剣が全く、届かないんだ。なんか、弾かれるっていうのと違って、近づけないって言う方が、正しい感じだね。」
「ちょっと、私もやってみる。婆や一緒に。」
「分かりました。」
今度は、カエデと婆やさんが槍を出して、攻撃をしてみた。
「シュッ!!、シュシュ!!。」
「ビリ!、ビリビリ!。」
「うっ!。」
「うわっ!!。」
「ガコン!、ガコン!。」
カエデさんと婆やさんは、攻撃をしたが、直ぐに、槍を落としてしまった。
「ライト、無理だわ。電気が流れて痺れてしまう。」
「やっぱり、そうなんだ。」
僕は、ゴーレムに対して鑑定をしてみた。
電磁シールド?。
「何だ。このゴーレムも技を使っているみたいだよ。電磁シールドって。」
「電磁シールド?。何よ、それ。そんなの聞いたことが無いわ。」
電磁?、電磁、電磁か。
そうか、そういうことか。
僕は、マジックバッグの中を漁った。
あった。
これだ。
僕は、マジックバッグから、昔、練習で使っていた木製の剣を出した。
「ライト。それって、昔の練習で振っていたやつじゃあ。」
「ちょっと、これで試してみたいんだ。」
僕は、取り出した剣で、ゴーレムに切りかかった。
「シュッ!!。」
「カア~ん!!。」
「やっぱり、そうか。」
金属は、触れれないのか。
じゃあ、どうやって倒すんだ。
僕が振った剣は、木製の模造刀で、練習用に重たくなったものだった。
こんな剣で、倒せるとは思えない。
僕は、もう一回、ゴーレムの隅々を見た。
やっぱり、部位部位で、何か電気が流れているような枠が、張り付いている。
と、その時、ゴーレムが、
「ブウウウウウウン!!。」
「えっ!!、嘘だろ。」
僕の目の前に、ゴーレムが現れた。
なんだ、今の動きは。
僕は、予想もしていなかった動きに対応できずに、ゴーレムの拳をもろに受けて、ぶっ飛んだ。
「どおおおん!!。」
「いたたたたたたた。」
「ライト。大丈夫?。」
「うん、殴られたけど、大丈夫。」
その後、ゴーレムは、また、動いた。
今度は、ミーサの目の前に。
しかし、ミーサは、僕がぶっ飛ばされるのを見て、警戒していたので、
「ガキンん!!。」
剣で、なんとか避けることが出来た。
「まずいわよ。ライト。どうするの?。」
「一旦、引き上げよう。みんな、階段まで下がって。」
引き上げようとする、僕たちを追って、ゴーレムが、また動いた。
「ん!!。加速しているのか?。」
僕たちを、追ってきたゴーレムの動きが見えた。
明らかに、途中から速度が、もの凄く早くなっている。
何なんだ、あれは。
僕は、頭の中でも考えがついていかず、疑問だらけだった。
「ライト。みんな下がったわよ。」
「分かった。」
最後に、僕が下がろうとした時、ゴーレムが再び、僕の前に立ちふさがった。
「まずい!!。」
ゴーレムが、殴りかかる。
僕は、スキルに怪力をセットした。
そして、ゴーレムの拳を受け止めた。
「ビリビリビリ!!。」
「ううっ!!。」
受け止めた拳から電気が流れ、少し痺れた。
「ライト!!。」
「くそおおおおおお!!。」
受け止めた拳を、両手で捻りながら、持ち上げたら、
「メキメキ!!。」
「ボキッ!!。」
「えっ!!。」
ゴーレムの腕が取れてしまった。
僕は、取れた腕を持ったまま、ゴーレムを蹴り飛ばした。
そして、そのまま階段まで走った。
「ライト、大丈夫?。」
「うん。拳を受け止めた時に、少し痺れたけど。」
「何なのかしら、あの速さ。」
僕は、取ったゴーレムの腕を見ていた。
「よし、みんな。一旦、帰ろう。」
僕は、指輪の魔法陣に魔力を注いだ。
「ぶわあああああん!!。」
そして、屋敷のリビングに逃げ帰るのであった。
「ライト。大丈夫?。」
「えっ!。ああ、うん。」
僕は、持ち帰ったゴーレムの腕を見ながら、愛想のない返事をした。
「ライト。その腕が、どうかした?。」
僕は、ゴーレムの腕をミーサに渡した。
「これって、........。」
「んっ!、二人とも。どうかしたの?。」
「そうニャ。」
ミーサが、みんなにゴーレムの腕を渡した。
「これって、........。」
「みんな、見たら分かっただろ。」
「普通のゴーレムと、同じなんじゃない。」
「確かにそうね。これって、普通にいる奴と同じよね。」
「やっぱり、そうなんだ。僕は会ったことないけど。81階のゴーレムより脆いんだ。」
「そうニャ。81階の奴は、ライトが言ってた、詰まった感じで硬かったニャ。」
「だけど、これは、それよりも固くない。」
「じゃあ、どうして?。」
「そうなんだ、あの電気とこの材質。そこが謎なんだ。それを解かないと、あのフロアは攻略できない。」
「じゃあ、そこに、あの動きの秘密もあるのかしら。」
「そうなんだよなあ。どうして、急に目の前に現れるぐらいの速さで動けるのか。」
僕たちは、リビングのソファに腰を掛けながら、頭を抱えていた。
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