97話 アブナイリンネ
「ともだち?」
アリスはこてんと首を傾げる。なんか段々幼くなってないか?精神年齢は身長に基づくのではなかったのか?
「友達。知らない?」
「し、知ってるけど~。いいの?アリスと友達になってくれるの?」
「うん。もともと友達だったから」
「そっか。うん。じゃあミリアはアリスの友達な~?」
私は首を縦に振った。アリスは花が咲くように笑った。
そんなやり取りの後ろでは未だにリンネちゃんがカナトに馬乗りになっていた。
「はぁはぁカナトくん。女の子に下敷きにされてる気分はどぉ?」
「ぶ、ぶひ!最高ですリンネ様ぁ!!も、もっと、もっとお願いしますぶひ!!」
「変態」すぱーん
「ぶっひぃぃぃぃぃいい!!」
「おら。鳴けぇ」ばちーん
「ぶひぃ、ぶっひぃぃぃぃぃ!!!」
二人ともいけない扉を開いてしまったみたいだ。治そう。知覚できない光が二人を包んだ。
「俺は、いったい何を?なんか、部費?部費がどうこう言ってた気がする。多分そう。きっとそう」
「カナトくん縛り付けたい。カナトくんのお尻叩きたい。カナトくんにロウ垂らしたい。カナトくん踏みつけたい。カナトくんの眼球舐めたい。カナトくん弄りたい。カナトくん弄びたい。カナトくんにかけたい。カナトくんに突っ込みたい」
「俺に何突っ込むっつった!?」
「あ、カナトくんだぁ。こっち来い」
「え?なんで?命令されると、逆らえないっ!うわー!」
「カナトくん可愛いねぇ。早く靴舐めろ」
「う、うわー!逆らえないよ、うわー!ぺろぺろ」
「んふ」
満足げに、悦に浸って、カナトを見下すリンネちゃん。これはやり直しだ。再真白光二人包。
「オーケーリンネ。俺から離れて」
「手首が疼くよぉ。スナップ。スパンキング」
「オーケーミリア。リンネを治して」
私は首を横に振った。これ以上の処置は不可能だ。リンネちゃんはもう扉の向こう側に足を踏み入れてしまったようだ。
「無理?じゃあ近づかんとこ」
カナトはとっとこ去っていった。リンネちゃんはアブナイことを呟いている。アリスはポカンと見ている。さてどうしたものか。
私は取り敢えずアブナイリンネちゃんに近づいた。
「あ、ミリアちゃん。あたしおかしくなっちゃったぁ。カナトくん見るとね、滅茶苦茶にしたくなっちゃうのぉ」
痛めつける喜びを知った者には、痛めつけられる苦しみを。痛めつけられる喜びを知った者には、痛めつける苦しみを。それで症状は緩和されるだろう。カナトはもう大丈夫そうなのでリンネちゃんに処方するか。
「ミリアちゃん可愛いねぇ。叩いていい?カナトくんどっか行っちゃったしぃ、その白い肌に赤い手の跡残していい?顔引っ叩いて押し倒して馬乗りになってもがくミリアちゃんをビンタで黙らせて服脱がせて恥ずかしさと悔しさとビンタで顔真っ赤にしたミリアちゃんを何度も何度もビンタして段々あたしに怯えたような目をするようになって下も脱がして素っ裸にして手足縛って体中に赤い跡残してマーキングするの。そしたらミリアちゃんはあたしのモノになるのぉ。だから、叩くよ?いいよね?叩くからね?我慢してね?ごめんねあたしは我慢できないの。でも許して?あたしのにしてあげるから。我慢してね我慢してね。叩くよ?いくよ?そんな目で見てもダメ。むしろ高まっちゃうんだからぁ。ね?こっち来て?痛くするから。心折るから。あ、縛った後で手足も折っちゃおうかな。なんちゃってぇ。冗談だよそんなことしないしない。約束するから、ね?分かったならこっち来て!全身真っ赤にさせて!早くぅ!!」
なんかどんどんアブナクなっちゃってるので少し離れて、アリスに耳打ちする。
「お~。アリスに任せろ~?」
私のお願いを聞いてアリスがリンネちゃんに近づく。
「なに?ボスが代わりに滅茶苦茶させてくれるのぉ?今は男の子なんだよね?でもあたしカナトくん調教したしぃ。ボスなんか簡単だよ?ってかさっきカナトくんに色目使いやがっただろこのオスネコがっ!!」
近づいてくるアリスに、リンネちゃんが手首をしならせる。
「あ~?」
それを何でもないことのように受け止めるアリス。そして逆にビンタをかました。ばちん
「っ!?」
さらに。ばちん
「あっ!え?待って」 ばちん 「あぅ」 ばちん 「っ!あっ」 ばちーん 「や、やめっ」 ばちん 「な」 ばちーん 「わっ」 ばん 「きゃっ!」
ドサッと尻もちをつくリンネちゃん。馬乗りなるアリス。
「アリスの方が強いに決まってるだろ~?」
「あ、あ、わ」
「次は服を脱がすんだっけ?」
その言葉にジタバタと、もがきだすリンネちゃん。それをビンタで黙らせるアリス。
「お~。これでお前の言葉通りになったな」
リンネちゃんは既に怯え切った目でアリスを見上げている。正直言ってやりすぎだと思う。かわいそうにリンネちゃん。




