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不安

「つまり・・・私達が付き合う上で障害はない筈、です。改めて御願いします。私達と付き合って下さい」


リパーがキッとして、言う。


「すまない、それは出来ない」


俺も、はっきりと言う。


「俺はエイプリルが好きだ。だから、お前達とは付き合えない」


「うっ」


リパーとジリアンが呻いて、下がる。


「偽装だったんじゃないんですか?」


リパーが尋ねるが、


「偽装だったけど、本当の想いに気付いて、さっき告白した」


「・・・正直、エイプリルとディーンのやりとり見てて思うけど・・・流している感じで、軽い感じだよね。恋人って感じではないと思う。エイプリルはそういうのに興味ない、違う?」


ジリアンが尋ねる。

それは・・・自信がない。


「・・・いつか振り向かせるよ。頑張るさ」


今は友情が勝っていても、何時か。


「お待たせ、遅れてごめんなさい」


エイプリルの声がする。

白を基調とした清楚な格好。

何時もの余裕は感じられず、ちょっとおどおどした様子。

・・・が、それがまた可愛い。


「エイプリル、その格好も可愛いね」


「わわ・・・はう・・・有り難う・・・」


真っ赤になって俯く、エイプリル。

ちょこ、ちょこ、と俺の横に歩み寄ると、


「えいっ」


声を出して、俺の腕を掴む。

ちょこ、とリパーとジリアンを上目遣いに見て、


「えと・・・色々とごめんなさいね。ディーンと付き合う事になりました」


「・・・え・・・あ・・・はい」

「あ・・・うん・・・」


何時もと様子が違うせいだろう。

戸惑った様子のリパーとジリアン。


クエストは、樹海の調査。

植物系の魔物がメインのマップだ。


戦闘時は何時もと同じ、むしろ何時もより頼もしい。

俺の攻撃をサポートしたかと思えば、ジリアンの攻撃に魔法を乗せ、リパーに忍び寄っていた蔦を炎上させる。

逃げる敵を炎の壁で阻止し。

推理を働かせ、謎を解いてクエストポイントも稼ぐ。


「えいっ」


隙を見て俺の背中に抱きついてきたり、


「こーら」


目を釣り上げ、俺に抱きつこうとしたリパーを持ち上げたり、


そんな可愛い面も見せつつ。


クエストは無事大成功。

そして・・・


「・・・負けました・・・ディーンさんは諦めます・・・」

「・・・でも・・・何時の日か、ディーンさんがハーレムに目覚めた時には是非・・・」


クエストは大成功したのに、リパーとジリアンがしょんぼりしていた。

エイプリルが手を合わせ謝る。


「ごめんなさいね、私はやっぱり怖いから・・・自分に自信がないから、ディーンが2人とも付き合ったら・・・私からすぐに心が離れてしまうと思うの・・・私には、可愛さも、若さも無いから」


「・・・むしろエイプリルに勝てる要素が何も思いつかないんだけど・・・」


ジリアンが呻く。


「ううう・・・ずるいです・・・私はずっとアプローチしていたのに・・・エイプリルさん、最後の最後まで何もせず、全てを持って行きました・・・」


「・・・何で気付かれていないのか分からないのだけど・・・私は最初からずっとアプローチし続けていたけど、全てスルーされていただけよ?」


これはエイプリルの戦略的嘘(ブラフ)だ。

エイプリルが俺に恋愛的アプローチをした事は告白までは1度も無い。

俺は結構敏感な方なので、もしエイプリルがそういった態度を見せていれば、見逃していない。

しかし、こう言えば、相手は黙らざるを得ない。

やった事、の証明は出来ても、やっていない事、の証明は出来ないのだ。


ともあれ、リパーとジリアンも認めてくれたようだ。


「それでは、解散しよう。お疲れ様」


俺が締めの言葉を口にする。


「うう・・・お疲れ様です・・・」


リパーがぐったりとして言う。


「気が変わったら言って欲しい」


ジリアンが言う。


「変わらないよう努力するわ」


エイプリルが言う。


3手に別れ、帰還。

2人が見えなくなった頃、そっとエイプリルを抱き寄せた。

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