レビューの希少性についてのデータ
※あくまで自分用のメモとして書いているので、見づらかったり情報が正確でなかったり勝手な解釈をしたりしています。ご注意を。
※また、なろう全体の数字データが詳しくわかるサイトなどをご存じの方は感想やメッセージで知らせてくれるとありがたいです。
小説家になろう界隈において、最も得にくい数字というのが『レビュー数』です。
PVやポイント、感想数はそれなりにあってもレビュー数は0。
そのような作品はなろうでは数多く見られ、ポイントが10万を超えていてもレビュー0という作品すらあります。
「レビュー0だからこの作品は面白くないんだ……」
読者の方も作者の方も、もしかしたらそんなことを考えてしまうかもしれません。(特に作者の方は)
ですが、それは間違いです。
むしろ、レビュー0が当たり前。それが普通なのです。
では、実際にレビューを貰っている作品はどれぐらいあるのか?
そこについて調べた事をちょっとだけ書いていきます。
☆・☆・☆
事の発端は、私がTwitterでお世話になっている「ひょろ@小説家になろう読み専
@Pour_ma_chere0 」さんのこのつぶやきからでした。画像の使用はご本人から許可を得ています。
上の画像に書いてあるように、なろうの登録者数は約100万アカウントあるが、その内でレビューを書いている人の割合はたったの0.85%であるというものです。
なろうに登録せずにブラウザのブクマで読んている方も多いと考えられるので、なろうを読んでいる方の数はもっと増えるでしょう。そうなると0.85%どころの騒ぎではありません。
さらに、レビューの総数は24930件(2017/07/29時点)なので、レビューを書いている人は一人あたり約3件書いていることになります。もっとも、一人で3件以上書いている方も多いですし、中には300件以上書いている方もいらっしゃるので、中央値はもっと少ないでしょう。
ということは、仮に今あるレビューをかぶらないように全て一作品ずつ割り当てても24930作品しかレビューがついていないことになります。24930作品という数は、なろう全体で見たときに約5%を占めます。ですが、これも当然ながら作品ごとにもらっているレビュー数には差があるので、実数字はもっと低いです。
つまり、レビューを1件でももらっている作品は、なろう全体で5%以下ということになります。これだけでいかにレビューが少ないかわかるでしょう。
では今レビューを貰えている作品はどれだけあるのか。
「小説を読もう」から少し調べてみました。
以下は2017/07/30時点のデータです。現在の数値とは異なっていますのでご了承を。
パーセンテージは全て小数点第三位を四捨五入しています。
・なろう全496,644作品中でレビューが複数あるのはどのくらいの割合なのか。
6件以上は399作品で約0.08%。
5件以上は595作品で約0.12%。(5件は196作品)
4件以上は906作品で約0.18%。(4件は311作品)
3件以上は1527作品で約0.31%。(3件は621作品)
2件以上は検索上限(2000作品)に引っかかる。
そもそもレビューを書いているアカウント数が0.85%なのですから、やはり少ないですね。ソシャゲのガチャやネトゲのレアドロップ率を彷彿とさせます。
2件以上と1件以上はなろうの仕様のせいで調べられませんが、既に3件以上1527作品で8300件ほどのレビューを消費していますので、残り約16000件のレビューを仮に全て一作品ずつに振り分けても、全作品の約3.22%。どうやってもこの数が最大です。
となると、なろうに投稿されている約97%の作品はレビューをもらえていないことになります。
さらに、なろうで人気な「異世界転生」と「異世界転移」を『除外』した458,686作品で見ると、
6件以上は229作品で約0.05%。
5件以上は361作品で約0.08%。(5件は132作品)
4件以上は567作品で約0.12%。(4件は206作品)
3件以上は1019作品で約0.22%。(3件は422作品)
2件以上は検索上限(2000作品)に引っかかる。
全ジャンルの時よりも一層低い数字になりました。書籍化した作品も除けばもっと低い数字になります。
つまり、全レビューの内、三割は異世界系に集中していることになります。
やはりなろうにおいては、「異世界」系ジャンルが強いようです。
ちなみに最多レビュー数は、全ジャンルだと117件、非異世界では38件です。
☆・☆・☆
じゃあなんでこんなになろう全体でレビューが少ないのか。
なんでなろう全体で0.85%の人しかレビューを書いていないのか。
それについてちょっと考えてみました。
書かない理由は色々とあるでしょう。
「面倒だ」
「感想で十分」
「レビューを書いている時間がない」
「書き方がわからない」
「自分にとってレビューを書くほどの作品じゃない」
レビューを書こうという意志のない方に無理にでも書けとは私からは言えません。なぜならレビューとは、お願いされて書くものではなく、読者が自発的に書くものだからです。
ただ、レビューは書きたいのだけれど、次のような事を考えて気負っている方、及び腰になっている方、結構いらっしゃると思います。
「レビューを書きたいと思っている作品があるけど、自分なんかがレビューして良いのか」
「この作品には既に他の人が素晴らしいレビューしていて、自分なんかが書いても良いのか」
このような考えの方々へ、はっきり言います。
書いて良いに決まっている。
もう一度言います。
書いて良いに決まっている。
というよりも、書くべきです。
レビューをもらって嬉しくない作者はまずいません。欲しくない人は受付出来ないように設定しているはずです。
作者の方は常にレビューを渇望しています。
「どんなレビューでもいいから書いて!」
そう考えている作者の方は少なくないはずですから。
もっとも、作者がそれを口にするのは色々とご法度なので、作者の方々は自らレビューや評価を求める事はできないのです。
「それなら本当にどんなレビューでも良いのか?」
流石にそういう訳にはいきません。
まず、小説家になろうではレビューとは以下のように定義されています。
『小説家になろうにおける「レビュー」機能は、作品の推薦文や紹介文を投稿する為の機能となります。』
残念ながら、作品に対する酷評や誹謗中傷なレビューも極僅かですが存在します。
ですが、推薦文や紹介文はその作品をこき下ろすものではないので、それだけは止めてください。
もう一つ、ネタバレを含む内容は極力避けてください。
せっかくレビューに興味を惹かれて読もうかなと思った人がいても、そのレビューでネタバレしてしまっていてはその人は作品を読むのを止めてしまうでしょう。
あとは、当たり前過ぎてわざわざ言うことではないですが、必ずその作品を何話か読んでからレビューしてください。作品を読まずにレビューが書けるはずがないですからね。
たったこれだけです。
これらの常識を守っているのなら、不格好だろうと未熟な文章だろうと大丈夫です。
それでもまだこんなことを考える人がいるかもしれない。
「自分のレビューではちゃんと作品の魅力を伝えきれないかも……」
「こんなレビューじゃ作品の価値が下がるかも……」
その作品をとても面白いと思って、他の人にも読んでもらいたいと考えて頑張って書いたレビュー。
そんな風に思って書いてくれた人のレビューで、なんでその作品の価値が下がりましょうか。
あなたには自分のレビューが不格好に見えるかもしれませんが、貰った作者の方には何よりも輝く宝石のように見えます。そしてレビューは作者のやる気に直結し、エタりにくくなったり、更新速度が守られたり(あるいは早くなったり)、作者が自分の魅力に気づいてより面白い展開を思いついたりもします。読者であるあなたにとっても、作者にとってもいいこと尽くめです。
それでも、どうしても不安なら投稿前に作者様に打診してみるのも良いかもしれません。
こういうレビューを投稿したいのだけど良いだろうか、と。
心配するまでもなく、快く受けてくれるでしょう。
結びになりますが、今現在レビューを貰っている方は、そのレビューをとても大切にしてください。あなたの創作においてかけがえのない財産です。これからも素晴らしい作品を手がけていってください。
そしてレビュー0だと嘆いている方、なろうではおよそ97%の作品がレビュー0です。貰えていない人がほとんどなのです。気に病む事はありません。レビューの事を気にしすぎるより、作品の質向上に努めるほうが良いでしょう。それが、レビュー0から1になる一番の近道なのです。
☆・☆・☆
最後に、ここまで読んでくださった方へ。
あなたにはお気に入りの作品がありますか?
いつも夢中で読んでしまうような、毎回の更新を楽しみにしている作品はありますか?
もしもそのような作品があるなら、是非レビューという目に見える形での応援の仕方を検討してみてください。
17/08/03 文章微修正。(内容に変更なし)
17/08/04 出典元の記載追加。