第6話
皆さん、お久しぶりです。
今週は仕事が忙しくなかったので、早く出来る事が出来ました。
仕事が忙しく無いと作品作りに集中出来ますね
それでは作品をどうぞ
バルデック公爵様にお礼を言われた後に、グルベルトに怒鳴っていたギルド職員から 君も着いて来てくれ。 と言われたので、カウンターの向こう側にある応接室に連れて来られている。
エイミーさん と リズリナさん は刺されたギルド職員の手当てをして、 エイドさんとキースさんはグルベルトの事情聴取をしている。
グエルさんが応接室に居るのは分かるけど、俺まで応接室に連れて来る必要は無いんじゃないかな?
「で、ギルド長、被害の状況をしてくれるか?」
「はい、これは前々からやられていたことなんですけど、グルベルトに税金を払えと言われ、総合ギルドの資金を取られそうになったり、他にもクエストの受付料金と報酬の一部を渡せ。これは俺様が作ったルールだから従え平民っ!! などとも言われました。
あと冒険者ギルドから総合ギルド職員への嫌がらせに、職員への軽い暴行を受けたりもされました。グルベルトが冒険者に指示していたみたいで、ちゃんと裏も取れています。重要な情報の流出はないみたいですが、念のためにもう一度調べてみます」
この人ってギルド長だったんだ。てかあのグルベルトとか言うチャラ男、さすがにやり過ぎだろ!
「街にも被害が出ていると聞くが、どうなんた?」
ギルド長は何故か目を伏せたあとにバルデック公爵様を真っ直ぐ見た。
「はい、その件に関しても市民から総合ギルドへの報告は上がってます。ガーリー、総合ギルド長に伝えてくれ」
ギルド長の隣に立っていた男の人は、はい! と言ったあとに懐から紙の束を出す。
「市民からの報告によると税金を無断で引き上げて無理やり払わされていて、払えない者はグルベルトに見せしめとして、暴行か殺人をされていました。街にある飲食店、武器屋、防具屋、道具屋では無銭飲食、ツケとして未払い、献上と言いながらの強奪をグルベルトはしており、文句を言えば店を荒らされるか場合によっては店を潰す行為に出ていたみたいです。
そして街の市民に行方不明者が出ている報告も出ています。そのほとんどがグルベルトの関わりがあり、その内数件は裏が取れています」
これはもう言い逃れは出来ないだろう。
「総合ギルドだけでこれだけの報告があるのか、後は自宅捜査次第で裁判無しで爵位剥奪が決まるな」
どうやら聞いている限り爵位剥奪は確定しているみたいだ。
「所でバルデック会長、先ほどから気になっていたのですがぁ・・・・・・そちらのお嬢さんは一体何者なんですか?」
疑問を持つのも当たり前だね。俺はバルデック公爵様の護衛でもなければ、メイドでもないんだから。
「おぉ、彼女の紹介がまだだったな! 彼女の名前は エルライナ。彼女は待ち伏せした野蛮な冒険者達を知らせてくれた上に、払い除けたおかげでゴーゼスに着く事が出来た。そして何よりも彼女のおかげでグルベルトを捕まえることも出来た。ホント、この子には至れり尽くせりだ」
「は、始めまして、エルライナと申します」
俺は自己紹介するとギルド長は笑顔で俺を見つめてきた。
「始めまして、俺の名前は バーボス・デトス で種族は見ての通り人族で、隣にいるのがガーリーだ」
「ガーリーです。家名はありません。先程私達の職員を助けて頂いたことと、グルベルトを捕らえるのに協力して頂いた事に感謝します」
「俺からも礼を言うよ。ありがとう」
ギルド長は、そう言いながら頭を下げる。
「い、いえ、とんでもにゃいでしゅ〜・・・・・・」
俺は顔を赤くしながら言ってしまう。
「ん?」
「ああ、バーボス、気にしなくていい話を続けてくれ」
「そう・・・・・・ですか。それと、この子は総合ギルドに登録しに来たみたいなんだ。手続きをしてくれ」
バルデック公爵様の説明を聞いて驚きの顔を見せるとギルド長とギルド職員はお互いの顔を見つめた。
「キミが総合ギルドに登録してくれるとは心強いな。実力は先程見たからパスとしてステータスだけはチェックだけしよう。ガーリー、準備してくれ」
ガーリーさんは 分かりました。 と言って応接室を出て行くと、入れ違いにエイミーさんとリズリナさんが戻って来た。
エイミーさんとリズリナさんの話しによると、さっきグルベルトに刺されたギルド職員はもう大丈夫だそうだ。ギルド職員の容体を聞いたギルド長は安心した後、何故あんな事になっていたのか経緯も教えてくれた。
俺達が来る前にあのグルベルトがいきなり総合ギルドに来て、 俺様に税金を払え! 払えなかったらここを潰すぞっ!! と言い出した。
そのグルベルトの対応をしていた総合ギルド職員が何とか宥めようとしていたところに、いきなりナイフで腹部を刺して暴行を加えた上に、 俺様に逆らってこうなりたくなかったら、言われた通りの事をしろ! と言い出したそうだ。
「まさに、絵に描いたような屑ですね」
俺の感想を聞いたみんなは頷くか、 はぁー・・・・・・。 とため息を出した。
「奴の両親は真面目な人間だったのに、あんな奴が産まれて来るとはな。その両親が生きていた時に、アイツは俺に、ラングッド家の血は継いでいても、この家を継ぐ資格は無い。
来月あたりにアイツをこの家から追い出して親戚の子供をこの家に継がせる。 と言っていたが、その両親は半年前に親戚に継がせる話し会いの為に王都に行く途中で盗賊に襲われ亡くなってしまったんだ」
必然的にあの馬鹿男が引き継ぐ事になってしまった・・・・・・か。
ドアをノックする音が聞こえた。
「何だ?」
「ギルド長、準備が出来ました」
ドアの向こうからガーリーさんの声が聞こえる。
「おぉ、そうか! 入って来てくれ、早速始めよう!」
ガーリーさんが部屋に入って来て水晶をテーブルの上に置く。
「エルライナさん、アナタのステータスと犯罪歴を見るので、この水晶に触れて下さい」
「はい」
取り敢えず言われた通りに水晶に触れた瞬間に、光り輝き半透明なスクリーンが現れた。
「「「「「はぁっ!!?」」」」」
「え、ウソだろっ!?」
「・・・・・・信じられないわ」
あれ? デジャビュ? こんな光景見た事ある気がする。
「・・・・・・エルライナさん、キミは十五歳だったのかい?」
「はい、そうみたいですね。実際自分は十七歳だと思っていました。」
倉本 春人の時は十七歳だったからさ、そのまま年齢を引き継いでると思ってた。
「このステータスは偽装じゃないわよね?」
「エイミー、この真理の水晶に偽装スキルは効果ないって事は知ってるよな? 目の前にいる彼女が出来ると思うか?」
「・・・・そうね。偽装するならもっとステータスを良い方向に偽装するわね。だけど、15歳でその胸なの? まだまだ成長しそうね」
そう言うエイミーさんだが、何処か納得出来ない顔をしている。
「しかし、このステータスは異常だ。魔力0でスキルなし、さらにクラスは不明となるとこれは・・・・・・」
え、 何か問題でもあるの?
「あの、私のステータスに何か問題があったんですか?」
この場にいる俺以外の人達が凍りついたように固まってしまった。
「エ、エルライナさん、水晶に映る自分のステータスをどう思う?」
そんな中でバルデック公爵様が恐る恐る俺に問いかけてきたので、アゴに触りながら表示されている自分のステータスについて考える。
「う〜〜〜ん・・・・・・普通かどうか分かりませんけど・・・・・・うん! 良く考えたら普通ですね」
だって、FPSプレイヤーのステータスを、RPGゲームのステータス表示で表す事が出来るわけがない。だからこの表示は間違っていない。
「「「「「イヤイヤイヤイヤッ!! 普通におかしいよっ!!?」」」」」
その後、俺のステータスの異常さを散々説明されました。
いかがでしたか?
エルライナが応接室にいる人達に自分のステータスの異常差の説明を受けるオチw
ベタな展開ですが、個人的にこう言うオチは必要かな? と思い書きました。
この後もう1話出します。
それでは次回お会いしましょう。さようなら。