表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

空遊び

作者: しゅうと

そっと画面に触れれただけなのに波紋は広がる

8インチにも満たない小さな世界はワタシを等身大で受け入れる


何をしても許されるけれど 何も許されない場所が落ち着く

鳴りを潜めることもあるけれど 鳴り止まない蝉しぐれがワタシを夏に連れて行く

気づけば線香花火も消えていた 名も知らない火だまりが落ちたことも知らずに

ワタシは覚えてる 誰よりも静かに火花を散らしていた繊細なアナタの閃きを

飾る思い出などワタシの中には残らない

ワタシの中にあるのは 窓辺で書いたアダムとイヴだけ

「また、会おうね」ってアナタは言う

いくら言葉を選んでも やっぱり頼れるものって脆くて透明なものだよね

誰の返事もない部屋でワタシは笑顔を作る

誰にも見せたことのない力いっぱいの表現が いっぴきの流れ星に届けと願いながら胸に手を当てる

「まだ、昼間だったね」と私は目をつむる

薄いまぶたの向こうに 見覚えのないワタシの部屋がぼやけて映る

ワタシはまた目を開ける

いま見た部屋より幻想的な現実にカラダがよれる

まだ明るいうちに帰らないとねって


そっと画面に触れて波紋を広げる

8インチにも満たない小さな世界はワタシを等身大で受け入れる

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ