表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/82

赤龍の驚愕成功した企み

扉が開かれ、床に敷かれた赤いカーペットを歩いているだろう赤龍様に何だか不思議な感じがする



別に赤龍様がハリウッドの映画俳優の様に赤いカーペットを歩くのが可笑しいのではなくて、直感だがきっと樹龍様とは違い華やかな場所が苦手な様に思うからだ


酷く臆病に私やシュレイアの家族に最初接してこられた彼の方は、誰にも、最初は己が恐ろしくはないのかと問うていらっしゃった。


恐ろしくはないと皆口々に言えば目を見開き、泣きそうな顔をしていたのを覚えている。


あんなに優しい眼をした方の一体何処に恐怖を抱くのか此方が聞きたいものだ


「姉上、赤龍様こちらを見てビックリしてますよ!」

意識を戻しいつの間にか壇上に上がっている赤龍様達を見上げれば、確かにこちらを見て目を見開いている。零れそうだ



此方に来ようとされるのを樹龍様に制され、パーティーの開始を今か今かと待っている姿は、ちょっと可愛らしい



「赤龍様の衣装はいっそ何も付いてなくて清々しいわね」


「確かに余計な宝飾はあしらわれてないな。あれはあれで魅せる」

今後のシュレイアの産物に活かそうと他の龍の方々の衣装に注目しているのは最早職業病だ


「樹龍様はやっぱりきらびやかな衣装ね。くどくないのは流石だわ。」

「水龍様の衣装はとても綺麗だな。華やかさが全面に出ている。


今度レースをあんな感じにあしらって市場に出すか?」


「レースを使うならむしろ少しが良いわ兄上。

ふんだんに使えば値段は割高になるし、華美過ぎる衣装はすぐ飽きられるもの。ここはスカートの一部にあしらったり、襟や、ポケットの所に然り気無くあしらう方が断然良いわよ。

帰ったら構想を練らないと」



「とりあえず他領の方の衣装は見ときましょ。そろそろパーティー始まるし、多分赤龍様すぐ来るわよ」



アリア姉上の言う通り、パーティー開始の号令と共に赤龍様は早足で此方にやってくる。

そんな赤龍様を大袈裟に避ける貴族達にイライラしつつ…失礼口が滑ったわ

出迎える



「レイン、クリス、アリアにキリク…皆どうして…」

「クリスが赤龍様を見送れなかったのが残念だったと言うものですから。シュレイアを代表して私たちが」

ニコニコ笑うクリスや姉上、兄上と共に最上級の礼をすれば戸惑った顔は徐々に弛んでいく



「赤龍様、素敵な衣装ですね!!」

「そう、か?水龍や樹龍にはもっと派手にと言われたのだが」

「いえ、良く御似合いですよ赤龍様。無駄な宝飾がない分、貴方の見事な体躯を魅せる結果になっている。なぁレイン」

「えぇ赤龍様。大変御似合いですわ。

余計なものが何一つない故に、赤龍様自体の魅力が存分に全面に出ておいでです」

「そう、だろうか?誰に言われるでもなく、お前達に言われる事が何よりうれしい。有難う。

クリスとレインは似た意匠のタキシードとドレスだな。」

「はい!!レイン姉上が作ってくださったのです!!」

「なので似ているんですわ」


「そう、なのか!シュレイアの地にお邪魔していた時も思ったが、レインは手先が器用なのだな。

良く似合っている。」

掛け値なしの褒め言葉に照れていればざわめきと共に、赤龍様の背後から樹龍様がいらっしゃった


「御久し振りですシュレイア家の方々」

ニコリと戸惑われる事なく此方に挨拶される樹龍様を赤龍様は訝しんでいらっしゃる

「どういうことだ樹龍。レイン達が来る事を知っていたのか」

「勿論。出席者は出席の旨を文に認め(したため)提出義務があるんだよ?知らない訳ないじゃない。」

シレッと赤龍様におっしゃった樹龍様。

赤龍様の米神に青筋が浮いているのですが・・・大丈夫でしょうか?

「怒るな怒るな。言っておくが、赤龍に内緒にしておこうと最初に提案されたのは黄龍様だ」

「黄龍様までグルだったのか!!」

「グルとは酷い。ちょっと面白そうだと提案しただけだよ」

第三者の声は赤龍様と樹龍様の背後から。

この国のトップの黄龍様がいらっしゃり、慌てて姉達と共に最上級の礼をする

「固くならないで。貴女には感謝しているんだ。シュレイア家の次女、レイン殿。

貴女が救って下さったおかげで、我等の同胞はらからはこうして此処に居てくれている。

最近は自棄も起こさなくなってきてね。すべて君達のおかげだ。

心からの感謝を。シュレイアの家の者達よ」


この国のトップが、田舎領主の子供らに頭を下げた事は衝撃だったみたいで会場にどよめきが走る。

私はと言えばこの方が、私達の国の長なのだと、変に感慨深く思考の渦に沈んでいた。最も、それは内面の話で、外面としては長に頭を下げさせ続けるなんて言語道断。すぐに頭を上げてもらうように慌てていたのだが。

年をとってこの辺の使い道は上手くなったと我ながら思う。


それにしても、素晴らしく美系な顔だ。黄龍様も樹龍様も赤龍様も。眼福だなぁと呑気に考えていれば黄龍様と視線が交じった

「?」

「あー、先日、シヴァに菓子を持たせてくれたろう?私も食べさせて貰ったのだが、長く生きていてあのような美味い菓子初めて食べた。

噂に違わず、良いものを創作してるのだな」

【噂?】

シュレイアの面々の声が被る

「知らないのか?元は畑作しかしていなかったシュレイアが、ここ10数年、大きな発展を遂げていると、商人を介して各地の平民達が噂している。

その最たる貢献者がシュレイアが誇る文武両道の長女・長兄・次女であり、特に新たな分野の開発・発展に尽力を尽くす次女の噂は実に、平民達の心を躍らせているようだ。と。

上下水道然り、新たな産物の作成然り、それに関する職の提供然り、・・・・

興味はあったが、中々そなた達は表舞台に出ないから、な」


「知ってました?兄上、姉上」

「知らないな」

「知らないわ」

「まさに、知らぬは当人ばかり。という事か」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ