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へんなじぶんをゆるすうた

作者: 秋葉竹



犬の散歩にかこつけて

すこしだけ汚れた靴を

すごく汚してみる


昨日の雨のせいか

青葉の匂いが

白いシャツにシミをつくりそうな


そのときは

そのシミ取りを

しなきゃとか


じょうずなじょうだんは

置いておいて

すこしだけハートが濡れてる散歩

そのときは

早く起きたから

暇つぶしみたいな

清々しさだったのだけれど


生きるって

そんなものかなと

心が喜ぶって

これでもいいんだけど

ひとといっしょにいることの意味

犬の散歩だけで


ふたりの世界に

浸れるんだから


歩く砂利道のザクザクッて音に

いつもの場所で

ふつうに生きてゆける

トレーニングみたいな意味も

感じたり


みあげては

雲ひとつない青空が

緑の匂いの空気を美味しいと

思わせてくれるみたいだ


空気が流れてただ

からだのなかが

すき通って

ゆくみたいなんだ

空気を美味しいと思うなんて

ちょっとへんかなとも思うけど


なら

へんなじぶんでいいや


犬の散歩にかこつけて

すこしだけ汚れた靴を

すごく汚してみて


喜んでるってもう

なんだかへんなひとだもんな


今日はそこぬけの晴天で

そう

どんなに汚した靴だって

ゴシゴシ洗って

ピカピカにして

カーッて日光浴させたら


綺麗な笑顔に

なってくれるだろう



想いだすのは初めて

キラキラ輝いてる言葉を知った

あのときの

あのひとの

吐息にまじった「あなた好き」











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― 新着の感想 ―
[良い点] 身体と空気の境界線が薄くなる。 自然の中に、溶けてゆく。 自由の本当の意味が分かりかける。 今ここに戻ってきて、靴を洗う。 のびやかにくつろいで、 干された靴を眺めている。 幸せの…
2022/06/24 09:40 退会済み
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