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私の世界にようこそ  作者: てけと
第三幕『魔女王は一人の少女に戻る』
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幸せの魔法

 私は祭りの翌日のお昼過ぎに、狐族の獣人さんの元へ訪れた。

 護衛という事で、ルルさんとセフィーが付いて来ることになった。

 狐族さんの家に入れてもらい、椅子をすすめられたので座る。ルイさんとセフィーは立ったままだ。


「教えてくれますか?彼の事を…」


 期待を込めた思いで聞く。


「私もそこまで詳しくは知らないのですが…彼の名前はシン。どうやら死ぬ為に旅しているそうです」


 一人目…管理者さんから聞いてた話だ。


「その旅を終わらせてあげるために、貴方のお力をお貸しください。魔女王様。との事です」

「もちろん…それは私の一つの義務でもあります…そして…楽しくなる魔法について聞いてもいいですか?」


 管理者さんのお願いを聞くのは、私をこの世界に呼んでくれたお礼だ。


「そこについてはあんまり書かれてないのです…魔女王様が幸せになる魔法を目指していると、お聞きして、カマをかけてみてほしいと、そうですね…彼は『俺はみんなが楽しくなる魔法は得意なんだ』と言ってたそうです」


 まだ確信はできない…同じような人もいるかもしれない…


「では私にも、シンと言う方の、情報を分けてください」

「協力いただけるという事ですので…喜んでお話いたしましょう。彼は死病クエストを受注し、現在向かっているところです。解決して戻り次第、彼を慕っている同族が、魔人国首都に誘導するはずです」

「…いつごろです?」

「彼女の予測では…あと63日後の獣人国発の飛空艇で向かうようですね。彼の気まぐれで、獣人国首都に、あなた方を招待する策もあるそうですが…本筋は飛空艇でしょう…」


 あなた()


「もう一人いるのですか?」


 セフィーの感じてた三人目?


「ええ…こちらはツバサ・ミカヅキ卿様です。すでに魔人国への誘導は済ませておりますので…この町に68日後に到着する予定です」


 若干の誤差はあるかもしれませんが…と獣人さんは言う…綿密すぎる…どこまで計算されているんだろう…


「もし獣人国に来いというなら行きます。なので…その時は教えてください。あと飛空艇が出発したときも、連絡をください」

「かしこまりました…ご協力感謝します…では私はこの話を彼女に届けるので…本日はありがとうございました」

「いえ‥こちらこそ…逐一情報お願いします」


 そうして屋敷に帰る。私の頭の中は彼の事でいっぱいだ…希望を持つと、違った人だった時の絶望が心を押し潰してしまうかもしれない…それでも…期待せずにはいられなかった…




 私はお兄さんをどう思ってるんだろう?すごい人、楽しい人、子供のように笑って…あんな楽しそうにされたら、周りだって楽しくなるよね…そんな彼にドキドキして…恋だったのかな?隣で私もいっしょに魔法を使って?それはいい…きっと楽しいだろう…ふふ…そんなことを思うとついニヤけてしまう…

 私は魔法に憧れたのではなく…魔法を使う彼に憧れたのだろうか?


 そして彼と旅をしながら、周りの皆が笑顔になって、そしていつか家庭を作って…子供もできて…彼は子供が好きだから、溺愛するだろうな…ふふふ


「…ぉさま‥マオ様!!」

「ふぁい!」


 と情けなく手を挙げてしまう。


「起きてました!」

「そうじゃありません…最近ボーとしてはニヤけるの繰り返しですが…どうしました?」


 ルイさんが心配そうに、私の顔を覗き込む。


「いや…なんでもないよ?」

「そうは見えません…何かありましたら…私たちにも、それを背負わせてください」

「ルルさんとルイさんも…一緒に?」


 それはどうなんだろう…彼を独占…したい?…でもルイさんとルルさんも一緒に家庭を気付く?彼とイチャイチャするルイさんとルルさん…嫉妬する?たぶん私ならそこに混ぜてもらうだろう…三人一緒に愛してもらって…それに…彼の周りは笑顔が絶えないだろう…

 ならそれも一つの幸せの形なのかもしれない…皆が笑いあって…幸せそうに暮らす…それが幸せの…魔法?


「そっか…」

「マオ様?」

「ううん…私の思う、幸せの魔法…見えた気がしたんだよ。もう大丈夫だよ、ルイさん。結論は出たよ…」

「マオ様の目指した魔法が?」

「うん…この魔法はきっと…魔力なんて使わないものなんだね…お兄さんが言ってたのはそういう事だったんだね…想像して、想い浮かべろ…この世界じゃなくても…きっと使えた魔法」

「魔力を使わないのに魔法ですか?この世界?」


 首を傾げるルイさん。可愛いなぁ~


「ふふふ!そんな素敵な魔法を使う人を、私は知ってるんだよ!」


 そう言えばみんなに私の事を詳しくは話してなかったね…そこから話さないと、彼の事は説明できないよね。


 そこからまず準備しよう。彼なのか…まだ定かではないけど…どのみち同郷を歓迎するのだ。

 私なりに精一杯お出迎えしなくては!



 私がボーっとしている間に30日ほどたっていたようだ…どんだけ考え込んでいたんだろう…恥ずかしい…

 

 ちょうど頼んでたメイド服と執事服。あとバッチが届いた。これをみんなにあげるついでにお話をしよう。

いつもお読みいただき有難うございます。

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