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私の世界にようこそ  作者: てけと
第二幕『レギュラーの拠点作り』
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戦力強化

 朝、宿に出る前にちょっとやっておきたいことがあった。


 なのでみんなに僕の部屋に来てもらった。


「んと‥僕の能力なんだけど…僕の身体能力を分けてあげられるんだよ。なのでミーシャとサーニャに分けておきます」

「突然で何のことやら?」

「ご主人様はまだ寝てる?」


 二人とも何言ってるんだこいつ?みたいな目で見てくる…


「ツバサがジワーって入ってきて気持ちいいんだよ?」


 とシャルが説明する。


「まあやってみたらわかると思うから…ミーシャからね」


 と僕はミーシャの頭に手を置き、力を流す。


「え…なに‥んっ…ツバサが入って…あっ…」

「……こんなもんかな…」


 真眼でミーシャを見る。


ミーシャ


 半魔人種族♀

 19歳

 体力 620/120


 筋力 540/40


 魔力 800/800


スキル ≪雷魔法強化≫



 魔法をシャルと練習させてるからか、雷属性強化が解放されていた。


「んっ…これは…すごいわね…いろいろと…」


 艶かしい声を出して僕をうるんだ瞳で見上げるミーシャ。


 凝視するといろいろまずい気がするので、さっさとサーニャもやってしまおう。


「サーニャ…は頭はだめなんだっけ?」

「まだだめ…」

「んじゃあ僕の手を握って?」


 手から力を流す…んーなぜか力が流れにくい…なぜ?


 とりあえず止める。


「ハァ…ハァ…」とサーニャが汗ばんでるが…ステータスを見る。


サーニャ


 獣人種族♀

 16歳

 体力  720/320


 筋力  650/250


 魔力   10/10


 スキル≪策敵≫≪神獣化(封印)≫


 ステータスが上がったからと言って封印が解けるわけではないようだ…解除するスキルでもあるのか?わからないな…


 僕のステータスを見ると、900譲渡したけど、1300づつ減っていた。頭とか体の中心に近い方がやっぱり効率良く譲渡できるのかな?


「まあこれで二人とも、その辺の魔物なら素手で倒せるくらいになったし、僕も安心だよ」

「そんな力があっても怖いけど…ツバサが私の中にいるような感覚は好きね」

「穢された…」

「シャルもツバサがほしい!」

「シャルはもうあげたからね…それに僕はもうシャルの物だから好きにしてね?」

「シャルもツバサの物!」


 シャルを抱きしめてあげて、宿を出る。まずは冒険者ギルドだ。








「銀の冒険者様に頼むようなクエストは今のところないですね…」


 受付嬢さんにそう言われた。小さな村だけあって、報酬もそれほど出せないので、簡単な魔物討伐は銅や鉄で十分足りてるらしい。


「んーさすがに仕事を横取りするわけにもいかないし…首都に向かうつもりなんですが…次の町に行く商人さんの護衛とかないです?」

「それでしたら…今日の夕方に出るのがありますね。報酬は少ないですがそれでもかまいませんか?」

「はい。ではそれを受けます」

「かしこまりました。では今日の夕方に北門でお待ちください」


 

 仕方ないので今日の夕方には町に出よう…


 三人には夕方まで好きするように言い、僕は奴隷商に情報収集に向かう。場所はミーシャに聞いてた。


 すると急いでテントをたたんでる奴隷館を見つけた。


「あれ?閉めるんですか?」と奴隷商っぽい黒服の男性に聞く。

「ん?お客様ですか…いえ‥どうも魔人族種の国で大々的に奴隷を買ってくれる町がありまして…そこに急いで向かう予定でございます」

「ほほう…今奴隷は全部そこに向かってるんです?」

「全部とはいいがたいですが…ほとんどといって差し支えないかと…」


 ふむ…じゃあもしかしたらそこに狐族のココちゃんもそこに向かってるのか?


「狐族のココって名前の奴隷は知りませんかね?」

「ん~…存じませんね…そもそも獣人の奴隷自体、人種族の国では珍しいので…」

「そうですか…では奴隷を買い取ってる町の情報を…」


 銀貨一枚渡しておく…せびられる前に渡しとく方がいい。


「魔人国の端の辺境の町、マオの町というところです。この町の町長様が奴隷を600はほしいと…」

「600!?でも間に合うんですか?ここは結構東ですし」

「それが…魔人種族の首都にいた200の奴隷もすべて売れてしまって…人種族の奴隷を動かさないと足りないのですよ…それに600超えても買っていいとのことなので…」

「豪気な話ですね…何に使うんだろ…」

「とにかく集めろとしか…私が知ってる情報はこんなものです…」

「いえ‥十分です。ありがとうございました」


 そう言って奴隷館を去る…


 

 落ち着いたらサーニャの為にマオの町ってところに行ってもいいかもしれない…ココちゃんがいればいいが…






 夕方、全員で北門に集まる。


 商人さんが来るまで、たわいもないことを話しながら待っていると。ギルド職員の人がこちらに向かって走ってきた。


「一体どうしたんですか…?」


 えらく血相を抱えて、こちらに向かってきたギルド職員の女性に聞いた。


「すいません…今日着く予定の馬車が少し手前の街道で、何者かに襲撃を受けたようで、今しがた護衛の冒険者からの救援信号を確認しました」

「わかりました。すぐ向かいます」

「よろしくおねがいします!」


 すぐさま僕達は、襲われているという街道に向かった。








 街道を少し走っていると、赤く黒い毛を生やしたゴリラのようなに魔物に囲まれてる馬車をみつける。


 この辺の魔物は、このチェレンゴリという魔物らしい。基本草食なのだが…縄張りを犯す生物を殴殺するらしい。


 真眼で確認はしていたが…護衛の冒険者はの3名は殺され、残り一人もボロボロだ。


「サーニャと先行するよ、ミーシャは援護、シャルは怪我人の手当てを」


「わかった~」「ん」「まかせて!」


 三人が返事したのを確認して、サーニャの速度に合わせて駆ける。


 馬車の前の方にいたチェレンゴリを僕はロングソードで胴体を切り抜き、サーニャはタガーで首筋を撫でるように切り裂く。


 そのまま馬車の左右に分かれ、走りながら切り殺していく。


 護衛の冒険者の女性を殴り殺そうとしているチェレンゴリの腕を刎ね飛ばし、そのまま胸を突き刺して絶命させる。


 まだ周りから殺到しようとしてるチェレンゴリに…


 ドドーンッ!


 雷が落ちていく。それにチェレンゴリは怯んだのか森に帰って行った。


「サーニャは策敵で周りを警戒してて」


 ひとまず周りは掃討できたようだ…が僕の真眼で見えない範囲に、敵が潜んでるのも怖いので、策敵はお願いしておく。


「シャル、この人をお願い」


 商人や御者の治療を終えたシャルがこっちに来ていたので、生き残った冒険者の治療を頼む。


 僕は商人さんにとりあえずすぐ町に向かうようにお願いし、町に向かって馬車が走っていく。


 魔物は人を優先で殺すので、馬は無事だった。


 生き残った女性は、馬車の中でずっと嗚咽を漏らしていた。シャルとミーシャに付いてもらってるので、まぁ大丈夫だろう…


 やっぱり異常が起きている…こんな町の近くの街道まで来るとは…そもそもあの魔物は基本森から出ないはずだ…あの森で一体何が…





 町に戻るとすぐ冒険者ギルドに行き、今回の件を話す。


「…銀の冒険者様にお願いがあるます」


 神妙な面持ちのギルド職員のお姉さん…まあ言いたいことはわかる。


「南西の森の調査をお願いできないでしょうか…このままだと町が危ないかもしれません…」

「分かりました。今日はもう遅いので、明日朝一番で向かいます」


 もちろん即答する。


「お願いします…報酬などは追って用意します。あと次の町への馬車もご用意させていただきます」


 ミーシャの故郷を襲わせるわけにもいかない。今日はまた宿で一泊して明日森に入ろう。





 

 宿に戻り、明日朝一番で森に入ることを話したんだけど…なぜか生き残っていた冒険者さんがいた。


 黒髪のおかっぱのような髪型で、丸い眼鏡をかけている。おどおどした態度で、ひ弱そうでとても冒険者という感じはしないが…


「なんでみんなといるんだろ?」


 部屋で休んでるならともかく。一緒にみんなと話を聞いていた。


「その…この子、アキって言うんだけど…一緒に旅に連れてっちゃダメかしら?」

「ツバサ…だめー?」


 シャルはともかく、ミーシャが信用するのは珍しいな…


「んー…シャルが言うならいいし、ミーシャが信用してるなら、僕としてはいいんだけど…アキは何ができるの?」


 流石にただの荷物を連れて行くわけにも…?ステータスで、特に何か珍しいものがあるわけでもなかった。


「あ‥あの…っ!何でもしますので…どうか‥ツバサ様のパーティーに入れてもらえないでしょうか…」


 なんでもする、って言ったよね?ができるようになってしまった。じゃなくて…


「いや…パーティーの戦力は足りてるので…アキは何に貢献できるのかな?」

「彼女は魔物に詳しいわよ?」とミーシャが勧めてくる。

「ほほう…だから最後まで生き残った?」

「魔物の生態に興味がありまして…なのでそこはお役に立てるかと…」

「わかった…でも今回はお留守番ね…守り切れる自信がないから」

「いえ‥連れてってください…きっと今回の件はお役に立てるはずです…もし私が襲われて死ぬなら、捨ておいて構いません…」


 じっと僕の目を見つめる彼女を見て…


「シャルの傍から離れないこと…離れたら置いて行くからね…」

「ありがとうございます!!」


 頭を下げる彼女。


 厄介な荷物を抱えた気がするな…


 明日は疲れそうだな…そう思いつつツバサはベットで眠った。

いつもお読みいただきありがとうございます。

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