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私の世界にようこそ  作者: てけと
第二幕 『魔女王の内政』
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私はただの町長のはず

「はい!では第一回マオの町会議始めます!」


 夕食が終わったころを見計らって、私はみんなに注目されるように声を出す。


「マオ様。いきなりどうしました?」とカインさんが言う

「私が町に出ると騒ぎになる件についてだよ!」


 あぁ…とみんなから声が漏れる


「なんでこうなってるの?」


 むしろなんでわからないの?みたいな目で私を見る皆。


「では私が代表して説明させていただきますね」

 

 カインさんが説明してくれる。


「この町に今、大量の奴隷が集まっています。元ギルド受付嬢であったり、落ちた貴族の妻と子供であったり‥いろいろですが、その奴隷たちを救う女神として、崇められております。まずこれが1つ」

「一つ…まだあるんだ…奴隷さんたちは自分で頑張ったから解放されてると思うんだけど…」

 

 私はきっかけを与えただけだ。しかも、私がやりたい事の為に、労働力として、餌をぶら下げただけなのだ…


「2つ目、耳や尻尾が切られた獣人がいましたね?元奴隷とのことですが…欠損部位を回復させるなんて、神の御業です。まあマオ様ならできて当然ですが…知ってましたか?獣人にとって耳と尻尾はとても大事なものです。それはもう触らせるのは、大切な人だけに…ニーア…そう睨まないでくれ…説明は必要だろ?」


「むぅ…!」とカインを睨むニーアさん

「だって‥モフモフ…可哀想だし…」


 例えこの力を使うことで、いろんな人に狙われるとしても、私に後悔はない!!


「そして最後ですが…冒険者ですね、対人最強と恐れられる、ギルド長ガルドの鶴の一声で、沢山の冒険者が集められております。マオ様の手腕によって広がっていく街に慄いている事もありますが…それより、ガルドと日々互角以上に戦っている、ルイ様とルル様が仕える主は何者だ?と冒険者の興味を煽っております」

「ルイさん?ルルさん?」


 そっと目をそらす二人。私も人のこと言えないけど…


「どうすればいいだろう?私だけでなく…みんなには自由に動いてほしい。だからみんなが納得する形でこの騒動を治めたいです…」


「住民を黙らせますか?」とルイさん

「駄目だよ…ルイさんは最近好戦的すぎるよ…」めっ!と諫めておく。


「マオ様が街に出るときだけ、住民に規制をかけるとか~?」とルルさん

「私は自由に動きたいよ…私の町なんだから…」


「マオ様が外に出なくていいように、私が頑張ります!!」とアリサさん

「屋敷にずっと籠ってるのは気が滅入るよ…」


「私の魔道具で…変装できるようにしますか?」とフーコちゃん

「いいね!それはそれで楽しそう!…でも私の町に出かけるのにそんな気を使わないといけないのか…」


「では…以前より温めていた私の案を…」とカインさん

「まさか?」


 あれをやるの…?


「マオ様のお披露目と親善会を兼て、町の発展と働いてくれた皆さんへの感謝を込めて…」



 せっかく却下し続けたのに…



「マオの町の祭り…マオ祭りの開催を!!」


 さんせーい!!とみんなが拍手する。


 恥ずかしい…けど…理には適ってるんだよね…






 祭りの準備期間もあるので、20日後に開催する事に決まった。


 準備で忙しそうに奔走する屋敷の人達。


 あんまり大事にならなければいいんだけど…


 私はフーコちゃんと、拡声器のような魔道具と、光魔法を付与し魔石を打ち上げ花火を作ることにしていた。


 私だって町を造った皆さんをねぎらいたい気持ちはもちろんある。それに私が大々的に表に立つことで、町の皆に親しみを持ってもらって、今の好奇心で暴走するようなことを抑えられると思う。


 カインさんが1週間ぶっ続けでやるって提案したけど、それは却下させていただいた。私の体力が持たない…主に精神的な…


 町の皆にも祭りの開催を公表すると、大歓声が上がった。それはもう、屋敷に居るのに聞こえるくらいに…


 だから今町はまさにお祭り騒ぎだ。まだ始まってないのにね…この話を聞きつけた商人さんや、獣人族の人達もひっきりなしに町に入ってくる。


 そう言えばアミルさんも、大量の馬車と共に町に入って、カインさんと話し合いをしていた。


 いやな予感しかしないよね…


 冒険者ギルドで今回の祭りの警護を担うそうだ。衛兵さんたちだけじゃ抑えきれないらしい。


 どんだけ人来るの!?


 後は屋敷にちょくちょく商人さんが尋ねてくる。出店の許可がほしいとかで。カインさんに基本お任せしてるけど、ルイさんとルルさん用に買ったアクセサリーを売ってくれた商人さんと糸を売ってくれた商人さんもいて、ちょっとだけお話しした。


 ルイさんとルルさんはもちろん特別だけど。屋敷で働いてくれてる人だってもちろん大事な家族だ。


 なのでアクセサリー屋さんには、私のデザインするバッジのようなものを、糸屋さんには、私の考案する、メイド服と執事服を融通できないか聞いてみた。


 祭り期間中には間に合わないけど、何とかしてくれるみたい!


 私からのちょっとした感謝の気持ちだ。喜んでくれるとうれしいな~




 祭りの開催まであと2日に迫った。


 町の中心である私の屋敷の前でスピーチを行う。開催の挨拶とか自己紹介とかありがとーとかそんな適当なものだ。一応カインさんがその時に読むカンペを用意してくれたが…クシャッとして捨てた。カインさんは悲しそうにしてたけど…これはない。


 まず一人称が『我』の時点で読むのをやめた。


 そして屋敷の前にはでっかいステージがある…一応これでもマシになったほうなのだ…

 

 当初の予定では私の屋敷(今は3階建ての城みたいになってるが…)を改装して、6メートルあたりにベランダのようなものを作り、そこから挨拶する。そして最後にそこから飛び降り、結ばれた糸によって空中に浮遊する、どこのアイドルのコンサート?みたいなことを提案された。


 あの…私はただの町長なので!


 というわけであの赤いカーテンで全貌は隠されている、2mくらいの高さのステージで私が挨拶して、祭りが始まるわけだ。


 緊張してないといえばうそになるけど…私は私の言葉で、みんなに伝えたい言葉を言うだけだ。


 


 そして祭りの準備も大詰めで町にも様々な屋台が、所狭しと並んでいるそうだ。

 私は町に出れないので、見れないのが残念だが…当日はちゃんと参加する。一応変装用の魔道具も作ってある。準備には抜かりない。


 私だってお祭りを楽しみたい!!



 


 突然屋敷に、物々しい顔で訪ねてくるギルド長のガルドさん。


「ガルドさんどうしたの?警備の計画変更かなにか?」


 もう警備の計画などの段取りは終わってるはずなので不思議に思って聞いてみる。


「町長…すまん‥この町は急に発展しすぎたようだ…」

「ん?何か問題?」

「魔物の大発生だ…」

「え!?町の発展と関係あるの?」

「この周辺の魔物を狩りすぎた。山の向こう側の魔物が繁殖しすぎてこの町に向かっている…」


 この周辺にいた魔物は猪型の魔物だ。その魔物が山の向こう側の昆虫型の魔物を食べる関係にあったそうだ。


「狩りすぎた?絶滅はさせてないんでしょ?」

「魔物の生態はまだほとんどわかってないが…ほっとけばまた生まれる、しかし急速に狩りすぎたせいで、今あの魔物は山にほとんどいない」

「昆虫型の魔物か…どこから来るの?」


「全方位だ」

「え?全方位?」


 確か川のある方に町を広げたはずだ。それなのに全方位?


「あぁ…斥候に行ってる冒険者に確認させた…東と西はそれほどいない…多分南と北から漏れた魔物だ…問題は北だ」

「南の方がやばいんじゃないの?」


 狩ったのは南の魔物なのだ。なぜ北?


「南は大発生だ。俺たち冒険者で対応できる。北は…何かに追いかけられてるように逃げている…」

「なにか?」

「斥候に行った冒険者曰く…でっかいドラゴンが飛んでたらしい…」


 ドラゴン!


「何で目を輝かせてるかわからんが…国が総力を挙げて処理する魔物だぞ…」


 ファンタジーしてるね!空飛ぶドラゴン!


「しかしなんでこの町にくるんだろうね…迷惑な…」

「わからん…ただこっちに向かってまっすぐ来てるようだ…通り過ぎるとしても、魔物が押し寄せてくる」


「緊急作戦会議!!みんな集合!!」

「「「「「「「「「「はっ!」」」」」」」」」」

 

 すぐに会議に準備に取り掛かる。


 もちろん祭りの邪魔はさせないよ?

いつもお読みいただきありがとうございます。

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