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私の世界にようこそ  作者: てけと
第一幕『レギュラー』
26/189

能力付与と少女

 僕はミーシャさんを雇うことにした。

 一日銀貨1枚、そういうとミーシャさんは快く了承してくれた。

 しかし半魔人種ってことは人種とのハーフなのだろうか…魔人種も見た目は僕たちと変わらないからわからないものなのだろうか?

 明日そのあたり聞いてみようと思う。

  

 できれば明日アシッドスライムを20体ほど倒して僕とシャル分の実力テストを終わらせたいところだ。

 もちろんシャルも実力テストのクエストに登録してある。受付のお兄さんは苦笑いしていたが、誰でも権利はあるのだ。文句は言わせない。


 宿の夕食(魚の入ったホワイトシチューみたいなものだった、なかなかおいしかった)をたべ、部屋に戻り一つだけ検証を行う。


 シャルをお湯つけた布でふいてやり、自分も軽くふいて、僕は肌色したシャツと半ズボンみたいな恰好に、シャルはちょっと肌触りのいい長袖長ズボンの白いパジャマに着替える。宿に帰る途中に寝間着くらいは買っておいた、僕の寝間着銅貨50枚 シャルの寝間着銀貨10枚。

 着替え終わったシャルを膝の上に座らせる。


「シャルちょっとだけ協力してね?」

「なにするのー?こづくり?」

「いや…そんな知識もあるんだな…ちがうよ…僕のスキルを試したいんだ」

「ツバサのすきにしていいよ!」


 そんな無邪気な笑顔で僕を見ないで…僕の穢れた心が痛い…

 ゴホンっと喉を鳴らし、意識を切り替える。

 能力付与は推測だが、僕の使いこなせないステータスを引き渡せるのでは?と考えたのだ


 シャルの頭に手を置き、イメージする。僕の力がシャルに流れるイメージを


「んっ…!なんか流れてっ…く…る…あっ…だめっ…」


 やりすぎないようにこの辺で止める。そして真眼でステータスを見る。


 ミカヅキ ツバサ

 人種族♂


 体力9499/9999

 

 筋力9499/9999

 

 魔力500/500


 スキル≪能力付与≫≪真眼≫



 シャル

 天人族♀


 体力 550/50


 筋力 520/20


 魔力 1200/1200


 スキル≪飛行≫


 魔力は譲渡できないのか…しかしこれでシャルもその辺の冒険者より前衛をこなせるのでは?

 まあ危ない前衛なんてさせないが…


 /の右側が上限なのか?まだよくわかんないから要検証かもな…

 

 するとなぜかシャルはモジモジして僕をうるんだ瞳で見上げている。


「ツバサ…やっぱりこづくり…する…の?」

「しないしない!なにいってるんだ…」


 生きた年齢は僕より上でも見た目は幼女なのだ…完全にアウトである


「なんかね、ツバサからなにか流れてきて…からだのおくが…ビクンっ!って…体が熱いの…」

「と…とりあえず今日は寝よう…明日は朝から出かけるからね」

「はーい…」 


 ベットに潜って眠る。シャルがギュッッと抱き着いていたが、割と疲れていたのか、心地よい体温も相まって、すぐ意識が薄れていった…

 





 

「んっ…」


 朝日が昇ったころツバサは目覚める


「そうだ…ミーシャさんと約束してたな…起きないと…」


 そしてふと気が付く、横に眠る美少女に…

 銀髪のストレートヘアーで胸はないが、スレンダーな160cmほどの身長をしたそんな美少女に…


「っ!?」


 驚いてすぐベットから飛び出る。


 するとその美少女も目を覚ましたようで


「ん~?もうあさ~?」


 目をコシコシさせて…


「おはよー!ツバサ!」


 と挨拶してくる。


「お…おはよう…もしかして…シャル…?」


 寝る前に来ていた寝間着は伸びきってシャルがちょっと動いたら破れてしまう。


「あっ…せっかくツバサに買ってもらったのに…」


 泣きそうになっているが…僕はそれどころではない。とりあえず僕の予備のシャツとズボン、昨日シャルに買ったローブを渡して、服を着てもらう。目のやり場に困る…


「ふへへ~ツバサのシャツとズボンだ~」


 なぜこうなったのか…能力付与の副作用?そう考えるがまず現状をどうにかしないと…


「今日の冒険は中止だな…」







 その後とりあえずミーシャさんと合流する。


「えっ!?この子シャルちゃんなの?」

「はい…まあそうらしいのですが…詳しくは聞かないでいただきたい…」


 そう言って銀貨2枚渡す。一枚は口止め料だ。


「シャルはシャルだよ~」


 信じられない目でみるが、無理やり納得したようで…


「で?今日はどうする?」

「今日はアシッドスライム討伐はやめます…」

「そっか~」


 ミーシャさんは鉄のアーマープレートを着こみ、膝よりちょっと上くらいの丈のスカートをはいて、槍を背負っていた。準備していたようだ。


「それでですね~シャルのその…服とか着替えとか、あとチェーンメイルのサイズ調整とか、必要なものをそろえたいんです…」

「そりゃそうだよね…」

「男の僕がついて回るのもあれなので…ミーシャさんにはシャルと一緒にいろいろ回ってほしいんです」


 そう言って金貨一枚を手渡す


「まだ会って一日しか経ってない私を…信用していいの?」

「ミーシャさんになら、僕は騙されてもいいですよ。シャルの事よろしくお願いします」

 

 今のシャルに匹敵するステータスを持った人が、この町にいないのは確認済だが、ぼくはミーシャさんが悪い人だとは思わない。


「あんまりすぐ人を信用すると、そのうち足元をすくわれるよ…でも任された!」


 ニッコリと僕に笑いかけ…


「じゃあシャルちゃん!行きましょう!」

「ツバサはいかないの~?」

「今日はミーシャさんと町を見ておいで、僕はちょっと用事があるから。ミーシャさんそのお金は好きに使ってかまいません。夕方、日が落ちる前にここで待ち合わせで」

「了解。シャルちゃん行きましょ!」


 そしてミーシャさんはシャルの手を引いて、町に繰り出していった。


 さて僕はというと…図書館に向かい調べものだ。あと本屋さんに寄り、魔法書と冒険者筆記試験の対策に何冊か見繕う予定だ。


 真眼でこの町の情報は大体わかっているので、特に迷うことなく数十分ほど歩くと、図書館についた。それほど大きくない建物で、言われなければ分からないような、大きめのレンガ造りの家だった。


「何か身分証をお持ちですか?」


 図書館に入るとすぐ入口にいた少女に聞かれる。


「特に持ってませんね…」

「でしたら銀貨一枚お支払いいただきますが…」

「ええ…かまいませんよ」


 そういい銀貨一枚手渡す


 そりゃ身分もわからない人が勝手に入って、本を盗まれたらたまったもんじゃないよね。

 さっさと身分証を手に入れたいところだ…


「天人族について記載がある本を探しているのですが…」

「でしたら…」


 司書さんの案内に従って本を取り、何冊か読んでいく。字は普通に読める。元の世界と違う媒体だが、意味は分かると言ったほうがいいのか?


 やはりおとぎ話のような曖昧な事しか書いてない。創作だと言われているらしいが、僕は実際シャルを知っている。

 いったい誰がこれを…


 かつて世界の神はこの地を作り出し、三つの種族を作った。魔人種族、人種族、獣人族。

 人として生み出され、神はこれら人をとても愛し、知識を伝達し、繁栄を願った。

 しかし、人達は神の寵愛を我が物とするため、人同士で争う。

 それを神は悲しんだ、それは大いに悲しみ、人達をすべて見放すことを決意した。

 そして大地に大量の魔物が湧く、魔物は人達を襲った。

 それにより、どの種族も、絶滅するかのような大打撃を被る。

 しかし、天上から天使が舞い降り、人々の傷を癒し、絶滅は免れる。

 魔物が湧いた時、人達は神に見放されたと、絶望したそうだが、天使の顕現により、神に感謝し、自分たちの愚かさを嘆いた。

 その後、人達はお互いに不可侵の条約を交わす。まだ神に見放されてないなら、せめて二度と神を悲しませないように…

 そしてその天使の種族は、神の愛した『人』を取り入れ、天人族と伝えられる。


 そんな神話のおとぎ話でしか語られていないのだ。何冊か読んだが、表現が違うだけで大体の大筋は一緒。

 この4000年ほどの歴史で、天人族を見たものはいない。

 管理者の話を聞いている僕は、なんとなくこの神話の信憑性が高いと判断するが…


「なんか引っかかるな~まさかそんなことだけのために天人族に作ったのか?」


 もしそうだとしたら彼女たちは4000年物長い間、シャルの言った通り生きてきているのだ。

 なんて不憫な種族なのだろう…



 その後も本を何冊か読み耽っていると、もうお昼を過ぎていた。


 司書さんにお礼を言い、図書館を出る。


 僕は帰りに本屋さんに寄る。この世界では紙が貴重らしく、結構たかい…一冊銀貨2~5枚ほどするのだ。


 魔法書を何冊かと、筆記試験の過去問題集?みたいなのを選び、銀貨20枚払い待ち合わせ場所に向かう。


 まだ日が暮れるには早いので、待ち合わせ場所の近くの軽食屋さんっぽいところに入る。


 果実水?(メニューにはそう書いてある)と適当なものを頼み、今買った魔法書に目を通していく。


 果実水はレモンのような酸味のある果実が入っているようで、割と嫌いじゃない。そしてパンに野菜とハムのような燻製肉が挟まったものが運ばれてくる。


 魔法についての基礎的なことはわかったので、あとはいろいろ試してみるだけである。


(僕的にはイメージしやすいのは…火と土かな…)


 火は大気中の燃える物質を集める、振動させて熱を持たせる…うん…いけそうだ。


 土は実際町の外に出て触って見ないとわからないが…なんとなくイメージはある。


 このイメージにそって魔力が動くそうだ。さすが不思議な力だけある。


 魔法については何となくわかったかなぁ…あとはミーシャさんにそれとなく魔法を使わせてみるか…


 魔人種族についてもちょっと調べてある。魔人種族は生まれながら人の魔力量を見る力があるのだ。

 ハーフなだけあって、たぶんだが、魔力を見る力はなく、しかし魔力量やスキルは魔人種族そのものなのだ。


 ミーシャさんの筋力も低いし、どう考えても後方攻撃型なのに…前組んでたパーティーの都合で前衛攻撃型にならざるを得なかったんだろうなぁ…


 今後の方針を考えつつ、お店を出て、そろそろ日も落ちるので集合場所に向かう。 

 サンドイッチは普通においしかった、ちょっと硬めのパン(バケットのような形)に新鮮なシャキシャキした葉物野菜と味が濃い目の燻製肉がいい感じに調和していた。お値段は果実水と合わせて銅貨5枚である。



 待ち合わせ場所につくと、ミーシャさんとシャルが、おしゃべりしながら僕を待っていた。


「ごめん。待たせたかな?」

「ツバサ!」


 僕を見るや抱き着いてくるシャル


「シャ…シャル?」


 今のシャルはもう幼女ではないので…さすがに僕も恥ずかしい。


「シャルちゃんは、ツバサに捨てられるんじゃないか?自分をおいてどっかいっちゃうの?ってなだめるのが大変だったんだから…」 

「それは苦労させちゃいましたね…」


 苦笑いでミーシャさんをみる


「シャル?大丈夫だよ。僕はシャルを置いてどこにもいかないよ?」

「ほんと…?」


 僕見上げるシャル…


「もちろん。約束するよ、僕はシャルを手放さない。シャルも僕を手放さないでね?」


 そう言って彼女に笑いかける。


「シャルはツバサを、はなさないよっ!」


 そう言って抱きしめる力を強くされ…まってまって…痛い痛い!そういえばシャルの筋力を上げてるんだった…


「シャ…シャル…とりあえず…はなれ…ようか?」

「だめ!はなさないの!」


 美少女に抱きしめられて死ぬとか…ある意味本望かもしれな…い…









 俺が青い顔をしていることに気付いたのか、ミーシャさんがなだめてシャルを引き離すのに少々時間がかかった。

 

「ツバサ…ごめんね?痛かった?」

「いや…だいじょうぶだよ…僕の言い方も悪かったし…。それよりミーシャさん、買い物はどうでした?」

「大丈夫だよ。この籠に全部入れてあるから」


 ミーシャさんの足元に2つほど大きな籠が置かれてた。一つ1メートル四方の正立方体くらいの大きさだ。


「余ったお金は返しとくね」と銀貨20枚、手渡される。


 そこから銀貨2枚渡しす。


「明日は筆記試験があるので、明後日までミーシャさんを予約していてもいいですか?これは前金という事で」

「え?いいの?」

「もちろん。できればミーシャさんには僕と一緒に冒険してほしいくらいです」

「そうね…私もそのお誘いには乗りたいけど…ツバサが冒険者になったら考えてあげるね!」

「そうですね。その時まで待っててくださいね」


 とミーシャさんに微笑む


「…天性の女ったらしなのかしら?ツバサは…」


 恥ずかしそうに「じゃあ明後日にまた宿に迎えに行くねー」


 と立ち去って行った。


「さて…じゃあ僕たちも帰ろうか?」

「ツバサとかえる!」


 宿にシャルと荷物をもって帰る。


 そういえば部屋どうしよう…




「おいすぃーー!」


 どうやらシャルは下界?の料理をとても気に入ってるようで、割と何でもおいしいらしい。

 今日の宿の夕食は、厚切りのお肉を焼いてソースをかけたものだった。ちゃんと切ってあるので食べやすい。ソースも若干酸味のきいたソースで大変おいしかった。


「シャル?今日から別の部屋で寝てくれないかなぁ?」


 僕の理性的な理由で…


「やー!シャルはツバサとねる!」

「いや…でもね?」

「やだー!」


 くっ…いや…まてよ?シャルはまだ精神的には幼い。ならば別にそう気にする必要もないのでは?

 そう娘みたいなもんだよ。そうそう…そう言い聞かせておこう…


「わかったよ…」

「やったー!」


 宿の部屋に戻り、明日の試験について勉強するが…


「これは僕は落ちそうにないかなあ…」


 簡単すぎるのだ、落ちるほうが難しい。


「シャルはこれの答えはわかる?」


 そう言って46+22という問題を指さす


「68!」


 おぉ…計算はできるんだ


「シャル文字は読めるんだよね?」

「うん!シャルたちは知識はちゃんとうまれたときにもってるんだよ!」

「そっか…じゃあシャルも大丈夫そうだね」

「だいじょうぶ!」


 と胸を張るシャル。もう少女の容姿をしてるとはいえ、仕草は幼くてとても愛らしい。


 試験は大丈夫そうなので、部屋から出て体を拭くためのお湯をもらいに行く。お湯はサービスなのでお金はかからない。


「お湯もらってきたから、シャル、布でからだをちゃんと拭くんだよ」


 すると服を全部脱ぎ、全裸になったシャルが僕の前で後ろを向いて座る


「いや…シャル…自分で拭きなさい…」

「?」


 確かに昨日は僕が拭いたけど…


 とりあえず風邪を引いたら申し訳ないので…背中を拭いてあげる


「シャル…前は自分で拭いてね…あまり僕を困らせないで…」

「ん!ツバサがこまるはよくない」


 そして立ち上がって僕が渡した布で体を拭いてるようだ。僕は後ろを向いて無になる。何も考えないように…


「おわったよー!」と僕に布を渡さず、お湯に戻して

「つぎはツバサのばん~」といい僕のシャツを脱がせる。


 はっ!?スポーンとシャツを脱がされた僕は我に返る。


「待ってシャル!?」

 

 シャルが背中を拭いてくれる。それはとても気持ちいいんだけど…


 振り向くとシャルは全裸のままだった。


「シャル…先に服を着なさい…」と布をシャルの手から取り

「はーい」


 僕は自分の体を軽くふき、寝間着に着替える。


 シャルは今日ミーシャさんと買った寝間着に着替えている。長袖のシャツとスカートが一体になっているシャツワンピースで長さは足首くらいまである白い寝間着だ。袖口とスカートの裾にフリルがついてとても可愛らしい。いいセンスしてるな、ミーシャさん


 そして二人でベットにはいり、僕はシャルを背に向けて寝る。


「シャルは…ツバサとなら別にいいと思ってるよ?」と背中に抱き着いてくる。


 意味深な言葉を聞き流し…寝る努力をするのであった…


 そういえばミーシャさんのこと聞けなかったな…まあ仕方ないか…

いつもお読みいただきありがとうごさいます。

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