転生前の女神とのやり取りって飽きるよね
目を閉じ、自分の意識が遠のいていくのが分かる。周りから聞こえていた声がどんどん遠くなり、ついにその時が来たんだな・・・と。
意識が落ち・・・なかった。ん?あれ?俺死んだよな?もう誰の声も聞こえない。体も動かない。
(こんにちわ聖さん)
はぁ・・・こんにちわ。
幼い女の子のような声が聞こえる。しかしやはり体はピクリとも動かない。
(聖さんあなたはお亡くなりになりました。あぁ死んでしまうとは情けない・・・とでも言っておきましょうか)
えぇ・・・。まあ俺は後悔はないんで。天国でも地獄でも・・・好きにしてください。
(いえ、あなたには生きてもらいます。私の世界で)
はぁ・・・。拒否権ってあります?
(ええ!?もう一度人生を出来るんですよ!?しかも異 世 界 ですよー!ワクワクして食い気味に聞いてくるのが普通でしょう!)
でももう一回生きてもなぁ・・・。もう一度言いますけど後悔はないんですよ。俺はちゃんと愛する人に愛してると伝えられたし、彼女と生死を共にした。これ以上生きろなんて、俺の人生への冒涜みたいなもんですよ。
(うぅ・・・。しかし!そう言うであろうことは予測済みです!実はあなたの愛する人も、私の世界で生きていると言えばどうでしょう)
っ!?・・・どういうことですか。
(食いついてきましたね。彼女には、後で聖さんもおんなじ世界に送るというと了承してくださいました)
・・・凛も?なんでそんな事をするんですか?何が目的で?
(別に理由は・・・そうですね。あなた方の物語のエンドロールが、あんなところで終わるのが寂しかったからです。要は私による気まぐれみたいなものです)
それだけ?世界にはもっと悲惨な目にあって死んでる人とかいると思うんですが・・・。
(私が気に入った。それだけです。あなたは選ばれたのです。ボーナスステージです)
裏があるような気がしてならないんですけど・・・。
(ないとは言いませんが、別に気にしなくてもいいじゃないですか。違う世界ではありますが、あなたはもう一度愛しい人と人生を歩めるかもしれない。それだけで十分じゃないですか?)
・・・。本当に凛がいるんですね?
(私の名前・・・ティシーに誓って)
その誓いはよくわかりませんが・・・。そうおっしゃるなら。
(むぅ!お父様にいただいたとても大切なものなのです!)
はぁ・・・。それじゃあ質問いいですか?
(私は忙しいのでなるはやで頼みますね。そろそろ読者様も飽き飽きだろうし)
読者様には逆らえないな・・・。これから生きる世界はどんな世界なんですか?
(LWの世界観です。それじゃあ転生を始めますね。私からスキルをあげたかったんだけど、聖さんは元の世界での才能が大きすぎて私からは何もしてあげられませんでした。
あと・・・。
世界に降ろす精度ってのがどうも悪いみたいで・・・この広大なLWの世界のどこかに凛さんはいるでしょう。頑張って探してくださいね)
え・・?ちょっとまって?まだ一杯聞きたいことが、言語とか、通貨単位とか・・・。
(そう言うのはもう読み飽きたので、それでは私の世界で幸せに生きてくださいね~!)
そうして不安しかない俺の異世界転生物語が、幕を開けたのであった。




