表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の世界にようこそ  作者: てけと
最強ちゃんのパワーレベリング
170/189

初心者しかいない世界

ジュンさんの視点に戻ります。イチャイチャが書きたい・・・でも百合は趣味じゃない・・・アアア

「ギガアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


 子鬼の洞窟のボス。大鬼(オーガ)が威圧スキルを使用して叫ぶ。ボス部屋に入った時しか使わないが、叫び終わるまで硬直するのは、何度やられても気分が悪い。雑魚の癖に・・・。


 硬直が終わるや否や、颯爽とボスに向かって走り出す。大鬼は手に持った棍棒で敵を迎撃する。


 力はあるのだが、遅いし直線的な攻撃。そんな攻撃当たるわけないよなぁ・・・。


 作業感の増したダンジョン周回で、軽く欠伸をしながら棍棒を避ける。


「あかん・・・さすがに眠いな・・・緊張感がなさ過ぎて・・・さっさと終わらせて今日は帰るかな・・・」


 大鬼の体長が3mほど。持っている棍棒がトゲのついた禍々しいものだ。その私の体より大きな棍棒に殴られたら、一撃でぺちゃんこになるだろう。


 まぁ・・当たるわけないんやけどな・・・。


 棍棒をギリギリのところでスライディングして、足元に潜り込む。目の前にある太ももを切り刻む。

 大鬼はたまらず片膝をつく。その片膝を足場にして飛び、肩に乗っかるとひたすら首に攻撃を加える。


 倒せるまで、ひたすらこれの繰り返しだ。


 十数分後、大鬼は倒れ、宝箱が出現する。中身はダンジョンノクリア報酬。大概は装備なので、イベントリに入れ、後で町で売る。


「お・・・。これはラッキーやな。スキルオーブか・・・いい値段で売れるやろか」


 0.5%ほどの確率ででる、スキルを習得できるレアアイテム。とは言っても大概はゴミだし、そんな確率でしか落ちないアイテムを、わざわざ狙う人もおらん。

 

「こんな低級ダンジョンで落ちるもんに、何の価値もないしな・・・帰ろ・・・」


 ステータスを見ると・・・。


 タチバナ ジュン /種族 ハーフエルフ /性別 女性


 職業 なし


 レベル   28


 HP  660/660

 MP  108/108


 STR   69

 VIT   153

 AGI   48

 INT   68

 MND   38


≪ユニークスキル≫【幽体化】【健体】


≪スキル≫【気配察知】【カウンター】



「う~・・・あと4週くらいかぁ・・・死体が残るのが邪魔やし・・・返り血でベタベタやし・・・なんでダンジョンだけこんなリアルなんやろか・・・というかこの世界は現実やったな・・・はぁ・・・」


 予定が狂うことに若干がっかりしながら、町に帰ることにした。










 宿に帰ると、ポンコツ聖騎士が寝ていた。そう言えば・・・。


「つーかなんで寝てんねん・・・起きろー」


 体を揺さぶる。起きなければ無視して飯食いに行こ・・・。


「んぅ・・・。あれ・・・」


 体を起こし、目をコシコシする聖騎士。可愛いさ余って憎さ100万倍とはこういう事か・・?


「お腹すきました・・・」


 若干イラっとするが、これ以上ストーカーされてもめんどいので、ちゃんと話し合いをしよか・・・。


「飯行くで!さっさと目ぇさまし!」


 服を脱ぎ、サッと汗を濡れた布で拭く。血でかぴかぴになったインナーはあとで捨てるとして・・・。防具も予備持っといたほうがいいか?手入れする時間がもったいないしな・・・。

 綺麗な服に着替え、夕食を食べに行く準備をする。


「ご飯・・・オカネナイ・・・」

「知っとるわ!奢ったるから行くで!」










 昨日来たレストランに入る。ドレスコードとかは無いようやけど、さすがに血まみれ汗まみれでは入れないだろう。

 ウエイターに案内され、席に着く。


「おススメで。あんたはどうする?何頼んでもええで」

「では私も同じものを・・・。こんな高級店でご馳走になっていいのでしょうか・・・」


 かしこまりました。と言いウエイターが去っていく。


「高級?一食たかだか金貨1枚やろ?はした金やん」

「ええ・・・。金貨一枚稼ぐのに何日かかる事やら・・・」


 今日のダンジョン周回の素材だけでも金貨30枚程度稼げたし、前世のLWでは常にイベントリには10万金は入れてた。倉庫に貯金していた分合わせると200万金・・・金貨200万枚は持っていたわけやし・・・。金貨一枚程度でワーワーいう世界なんやろか?


「それで・・・私にいろいろ教えていただけるのでしょうか・・・?」

「んー・・・その前にワイの方からいろいろ聞いていいか?この世界について」

「はぁ・・・私の応えられる範囲でしたら・・・」


 この世界はLWのモデルになった異世界やと、ティシー様は仰ってた。しかし、この世界はゲームではない。町の位置や、ダンジョンの位置、ポップするモンスターには変わりなかった。ならあとは・・・この世界に生きるプレイヤー・・・、つまり冒険者?のレベルや習性を確認したかった。

 流石に高レベルダンジョンになるとソロだと厳しい。倒せんこともないけど、時間がかかりすぎる。効率よく回すためには仲間は必須や。

 高レベルで固定パーティー、もしくはギルドに入る、もしくは作るつもりやってんけど・・・。





「マジで?」

「え?はい。カスタムポイント?CPですよね?あれは職を得るためのポイントですよね?早い人だとレベル10には職を得てますよ?そうしないとスキルも手に入りませんし」

「たかだか低級ダンジョンに一日かけるのも?」

「一日だと早い方です。準備をして、3,4日かけるパーティーもいます。いくら子鬼とは言え連戦はつらいですし、消耗した状態でボスなんて挑めませんし、ボス部屋の前に完全回復するまで待つのが常識です」

「・・・それでも高レベルの冒険者もおるんやろ?」

「たしか・・・ギルド過去最高レベルは108です。今だと・・・94だったと思います」

「種族は?」

「108レベルの方はエルフでした。今最高レベルなのは確か・・・龍人(ドラゴニュート)の方ですね」

「もうええ・・・頭痛い・・・初心者しかおらんのかこの世界は・・・」


 首を傾げてモキュモキュと食べ物を咀嚼しているポンコツ。

 最初の町で、すでに計画が音を立てて崩れる。終焉のダンジョンどころか、高レベルダンジョンすら危うくなってくる。

 無能な味方は敵よりも厄介。背中を預けると言うほどでもなくても、ちゃんと戦力になってくれる仲間を探すつもりだったのに・・・。


「それよりも、レベル100の聖騎士必須スキルってなんなんですか?気になるんです!」

「ん?あぁ・・・。聖域の(サンクチュアリー)(シールド)っつてな、半径20メートル以内の味方にダメージ無効&継続回復効果のあるスキルや」

「なんですかそれ!?」

「ダメージ無効とは言っても上限値はあるけどな。聖騎士の特徴は、対アンデット属性に強い。物魔の防御力も高い、仲間を回復する専用スキルがある、その反面火力はほぼない、職のステ振りがほぼVITとMNDに振られるししかたないんやけど」


 戦闘をするに至って、守りを固く時間をかけて勝つか、圧倒的火力で短期戦で勝つか、極端に言えばこの二つだ。時間がかからないほうがいいのは当然だが、それに応じたプレイヤースキル・・・技術がいる。逆に言えば、技術さえあれば、防御力なんていらない。

 死に戻りしながら技術を磨けるLWでは、聖騎士とか盾役の職業は不遇で不人気だった。


「ポンコ・・・あんたはなんで聖騎士になろうとしたんや?ほかにもいろいろあったやろ」

「・・・今ポンコツって言いかけました?そりゃーかっこいいからです!」


 ドヤ顔で、ない胸を反らすポンコツ。


「それに・・・私は攻撃するよりも、守る方が性に合うんです。もちろん、敵をバッサバッサなぎ倒す英雄にも憧れますが、私の理想はそうではない。人々を守る盾。それが私の理想なんです」

「そうか・・・。おっしゃ!んじゃあ、あんたにいろいろ教えたる。ワイの知識を。強くなるための秘訣を」


 そういうとポンコツは目を輝かせて、少し涙目になりつつ頭を下げる。


「よろしくお願いします!師匠!」

「師匠はやめぇ・・・。ジュンや。そう呼んだらいい」

「はい!ジュン様!アリスです!よろしくお願いします!」

「敬称禁止。それは人間関係において壁を作るからな。それと・・・」

「わかりましたジュン。それと・・・?」

「ワイはお前を育てる。その代わり・・・ワイのギルドに入れ」


 高レベル帯に碌な人材がいないのなら、作ってしまえばええ。かつてセイがそうしていたように。

 予定より時間はかかるやろうが・・・焦る理由もない。


(まぁまぁ、のんびりやっていこうぜ!)


 そんな相棒の声が聞こえた気がした。


お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=724269873&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ