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私の世界にようこそ  作者: てけと
最強ちゃんのパワーレベリング
165/189

LostWorldという異世界

ジュンさんの外見的な特徴をかけませんでしたので前書きで・・・。

髪色は金髪を薄くしたような色で、前髪は眉の上で切りそろえられており、後ろ髪は肩にかかるくらいの長さ。若干釣り目で八重歯が特徴的な女性です。身長は170cm、胸はDカップ。

 意識が覚醒する。自分が地面に立っていることを自覚する。目を開けるとそこはどこかの路地裏だった。少し先に大通りが見え、人々が歩いて行くのが見える。


 息を大きくすい、はぁ~っと一気に吐き出す。死んだはずの、終わったはずの私の人生が・・・ここから続いて行くのだ。


 大通りに駆けだしたい気持ちを抑え、まずは一目のつかない所で色々確認する。


「ステータス」


 そう口にすると、視界の右上の方に半透明のウィンドウが現れる。


 タチバナ ジュン /種族 ハーフエルフ /性別 女性

 

 職業 なし


 レベル   1


 HP 120/120

 MP  80/80

 

 STR   12

 VIT   10

 AGI   20

 INT   40

 MND   10


≪ユニークスキル≫【幽体化】【健体】

≪スキル≫



「初期のままやな。確かにハーフエルフに設定してたけども・・・」


 おもむろに自分の胸を触り、確認する。


「邪魔やよな~こんな大きい胸。避けた攻撃が当たりそうや。LWでは男性アバターやったのに・・・。それにしても、ユニークスキル?そんなんはなかったな。ティシー様がなんや便宜図ってくれたんやろか?」


 ハーフエルフはヒュームとエルフの混血。初期値的には知性が高く、魔力が多い。その代わり力が低い。まあそのあたりは、レベルを上げていくにつれてもらえる、カスタムポイントを割り振れば調整可能だ。


 スキルも取得条件をクリアするか、カスタムポイントで取得可能。もしくは、職を得た時にもらえたりする。もちろん初期の場合は何も持っていない。


 ユニークスキルを凝視すると、詳細が確認できた。


≪ユニークスキル≫ 前世でもともと持っていた才能をスキル化。または、こちらに来る際に付与されたもの。


【幽体化】 レベル1 5秒だけ自身の体を幽体状態にできる。物理攻撃無効、魔法攻撃は通常の倍のダメージを受ける。


【健体】 病気、毒、気絶、麻痺などの状態異常を無効化する。


「へぇ~・・・。状態異常無効は普通に有り難いな。幽体は・・・使いようってわけやな。あとは・・・「イベントリ」」


 視界の右下に枠が現れる。その枠のしたには3/1000の表示。これは入る容量を示している。

 そして入っていた三種類のアイテムは・・・。


「・・・。粋なことしてくれるよな・・・ティシー様・・・。ありがとうございます」


 一つ目は、私の愛刀である二振りの短刀、黒刀【百合(ユリ)】、白刀【椿(ツバキ)】。私のLW人生の半分を共に過ごした武器や。この装備は成長する。それも制限なく。


 まあその代わり、この武器自体が超レアやし、強化するのに必要なものが後半だいぶきつくなってくるのはあるけど・・・。それでも私の思い入れのある武器だ。そしてもう一種類の武器・・・。


 転移投げナイフ。死ぬ間際にもらった相棒の愛用してたサブ装備。


「1000枠あるって言う事は、課金した甲斐はあったみたいやな・・・」


 通常の無課金だと20枠しかない。それでも1枠で一つのアイテムが300個まで入るので、倉庫さえあればそこまでは困らない。私は倉庫整理がめんどくさくて、全部イベントリにぶち込んでいたのだ。イベントリが埋まるたびに課金する感じで・・・。


 イベントリから取り出した愛刀を二振り腰にかける。


 服装はLWの初期の服装だった。ごわごわしたシャツに、皮のジャケットと短パンだった。防御力はないに等しい。


「とりあえず装備買わんと・・・」


 そう思ってイベントリを見る。イベントリ枠の左下に所持金が表示されている。その額は10金だった。

 1金が100銀で1銀が10銅というのはわかるのだが、物価がどの程度かわからない。この世界はゲームではない。寝床が必要だし、食事もいる。ちゃんと生活をしないといけないのだ。難関ダンジョンを、死ぬ前提で攻略情報を得るようなことはできない。命は一つしかないのだ。状態異常が効かないと言っても、餓死もするだろうし、寝不足で動きが悪くもなるだろう。


「まず生活基盤の安定やな・・・それから・・・最終目標は終焉のダンジョン攻略かな?ワクワクするなぁ~。まだLWではクリア不可能なダンジョンやったし、この世界にあればの話やけど」


 終焉のダンジョン。当時LWのカンストレベルは70だった。それなのになぜか最初から実装されているダンジョンがあった。それが終焉のダンジョン。何階層あるのかは不明。そもそも一階層の雑魚敵がレベル250とかいうバカげた設定だった。ひたすら敵を回避して進んでも、一階層ごとにボス部屋があり、その一階層のボスのレベルが300。こちらの攻撃は当ててもダメージなし。逆に向こうの攻撃は掠ったら死ぬ。まさに無理ゲー。死ぬ直前のカンストレベルは150だったが、それでも攻略は不可能だろう。


 しかしこの世界なら・・・。まだレベル1の生まれたての癖に、と思うが、目標は高いほど燃えるし、何よりここがLWの世界なら最速でレベリングもできるし、研究しきった、強くなるためのノウハウが、すでにこの頭の中にある。


 ふふふ、と少し笑みを浮かべながら、裏路地を出る。中世ヨーロッパ風の街並みの大通りに出る。レンガで出来た家々が並び、あちらこちらに露店がある。人もおおく、獣耳を生やした獣人や、エルフ、立派なひげを蓄えたドワーフに、額から角を生やした鬼人、両腕が若干鱗に包まれている龍人など、多種多様な種族が通りを歩いている。


「なるほど・・・。親の顔よりよく見た場所やな。レーブンヘイム。初期の町やな!」


 LWは初期にリスポーンする場所は3つある。山岳地帯にあるドワーフたちの町、ガイルロンド。深い森にあるエルフたちの里、ノースフォレス。そして多種多様な種族の集う町、レーブンヘイムだ。


 ハーフエルフを選択したからか、この他種族の町が初期の町に認定されたようだった。エルフだったらノースフォレスだったのだろう。


 勝手知ったる町を歩き、装備屋・・・もとい服飾店に向かう。

 レンガ造りの建物、外に【冒険者用から一般衣服までお安く取り扱いしております】と看板が出ている。木のドアを開け、中に入ると意外と広く、壁側には鎧や、鉄でできた防具が飾ってあり、中央には中に着る服や、外套、ズボンなどが所狭しと並んでいた。


 インナーや下着もほしいが、とりあえず防具だ。壁際に向かい、鉄の胸当て、手甲、脛当てを手に取る。

 目当てのものが見当たらないので、それだけ手に持ち、会計に向かう。


「合わせて銀貨80枚だよ」


 商品をカウンターに乗せると、けだるそうなふくよかな体型のおばちゃんがすぐに金を要求してくる。


「サイズ合わせてほしいんやけど・・・。あと投げナイフ装備できるようなやつない?」


 そういいつつ金貨一枚取り出してカウンターに置く。


「ちゃんとお客さんのようだね。うちの店は少し値が張るから冷やかしが多くてね。採寸するわね」


「ガーフ服飾店は男向けで、メーデ服飾店は女向けやなかったっけ?」


 おばさんに採寸されながら質問した。たしかLWだとそんな感じだったはず。


「うちの店は女性向けの商品は多いけど、別にそんな区別はないよ。向こうも特に男とか女とか気にしてないだろう。ただ、質が悪いけど安いのがガープ。質はいいけど高いのがうちだよ。女性向けが多いのも、貴族様向けの商品が多いからさ」


 そう言えば自分の今の服装はその辺の平民だ。そういえばLWは、貴族社会で王政だったような気がした。

 ストーリーや、世界設定などはガン無視で戦闘ばっかりやってたツケがでそうな気がした。


「投げナイフをストックできる装備だったね。太ももにつけるタイプでいいかい?これもサイズ合わせとくね」

「お願いするわ・・・。ちょっといろいろ聞いてもいい?」

「サイズ調整する間くらいの雑談ならタダでいいよ」


 小槌で胸当てを叩き始めたおばちゃんから、少し情報を得ることにした。









 数十分後に、調整の終わった防具を装着していく。まるでオーダーメイドのようにぴったりと自分の体にフィットしていた。


 イベントリから投げナイフを取り出し、太ももの革のベルトに刺しておく。イベントリから直接取り出すにはタイムラグが発生する。なので数本はどこかすぐに使える場所に、装備しておいた方がいい。


「そんじゃあ・・・まずは肩慣らしという事で!」


 初めてのこの世界の先頭に少しワクワクしながら、彼女は街の外に出かけた。


お読みいただきありがとうございます。

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