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私の世界にようこそ  作者: てけと
番外編『異世界旅行と罪滅ぼし』
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管理者さんの幕間 その2

割とこの話で色々冷めちゃう方もいらっしゃるかもしれませんね…。

「町はこんなもんでいいかな?あとは家具とか雑貨が必要かな?」


 天人族の島を三分の一ほどを、一人目ちゃんたちの世界そっくりに創る。

 建物を一個づつ作っていき、やっと町と呼べるものになってきた。

 外観だけなのでまだ中身はほぼ空っぽだけど……。


 ここから家具や電化製品を作り、ほかの天人族たちに手伝ってもらう予定だ。


「ん~下見ついでに最新の家電でも見てこようかな?」


 そう決めるとすぐ私は天人族の島の中心に行き、上に戻る。







(お母さま!おかえりなさい!)


 上に戻ると、私の分身がそう挨拶してくる。


(え?お母さま?私が?あなたは確か…私だよね?)

(少し違う気がします?向こうの大陸の方は安定してますよ!ちゃんと目を離さず監視してます!)


 ほめてほめて!と言わんばかりにこちらを見ている気がする…。


(そうなんだ。ありがとうね。私はまだ少し用事があるから引き続き頼んだよ)

(はい!いってらっしゃいませ!)


 そう言うとまた私から離れて行ってしまった。

 ん~…。確か私は分身を作っただけで、子供を作ったつもりはないのだけど……。


 まあいっか。


 私はまた一人目ちゃんたちの世界に飛ぶことにした。



 一瞬で時空を超え、7年ぶりくらい?にこの世界にまたやってきた。相変わらずこの世界には管理者はいない。


 しかし……。


(え…?滅びに向かうはずだった世界が少しだけマシになってる?……たかが猿…この世界ではそれが人だったね。が世界と調和しようとしてるの?)


 まだこの世界の滅びの結末は変わらない。でも…減っていく星のエネルギーが若干緩和されている。


(これも化学ってやつ?過ぎた文明は滅びるのが定番。だけどもし‥文明が消費ではなく、調和に進んでいくなら…。まさかね…。そんなのは私たちに等しい力だ。しかしエネルギーを循環できる仕組みを作れたなら…。あと200年ほどすれば結果はおのずとわかるだろうね。しかしそうなるには……)


 人は感情を捨て、効率よく生きなければならない。それは人なのだろうか?機械と何が違うのだろうか?


(まあどうでもいいや。私の世界には関係のない事だ。さっさと情報を抜いてっと‥……。よし!帰ろう。私の幸せな世界に)










「んじゃあこの家具を適当な家に、好きに配置していってね~」

「「「「「「「「はーい!」」」」」」」」」


 どたばたと天人族たちが動き出す。嫌々ではなく、とても楽しそうにトラックで家具を運んでいく。

 光魔法で筋力補助をしているのであんな小さい身なりでも、十分な力がある。


「しかし…一人目ちゃんと出会ってから、みんな昔の個性が出てきてるよね~。懐かしいなぁ」


 天人族とは、元々は、私を本当に慕ってくれていた100人の人の魂だ。私は少し細工しただけ。

 めんどくさがりだったり、人の指示を出すのがうまかったり、可愛いものが好きだったり、料理が大好きだったり、もうかつての人形のような天人族はいない。

 一人の人として、この島で生活をしている。とはいえ…完全に人ではないからか、嫉妬や恐怖、恋愛感情などは、やはり欠落してしまっている。


「それでも…楽しそうな彼女たちを見てると…なんだか嬉しいな」

「ティア!人ではいくらあっても足りないの。さぁ働いて!」

「セシル…いや…私は仕事したよ?」

「ほらほら!さっさと動く!!」


 セシルに手を引かれて、トラックの助手席に乗せられる。そう言えばこんな子だったな…。常に周りを見て、寂しそうにしている子に手を差し伸べる。そんな子だった。


トラックを楽しそうに運転するセシル。

 因みにこのトラックは、もちろん天人族の身長ではアクセルとブレーキに足が届かないので、すべて自動運転だ。なのでハンドルを動かしても特に何にも変わらない。


「ぶーん。ふふふ~ん」


 こういう子供っぽい所もあったよね~。可愛い子だ。


「なに?私の顔をじーっと見て…」

「いや?可愛いな~とおもってさ」

「私もティアもおんなじ顔なのに、変なの~」


 セシルの運転する?トラックに揺られていると…。


「あっ…セシル止めて」

「え?わかった」


 ハンドルについてるボタンを押すと、トラックはすぐ停止する。


「私はこの家をやるよ」

「わかった。家具は持って行かないの?」

「うん、大丈夫」

「じゃあそこら辺の家は任せたわティア」

「お任せあれ~」


 そうして私は、二人目ちゃんと三人目ちゃんが死んだ当時の家を再現していく。外観はそっくりだったのでちょうどよかった。


「懐かしんでくれるといいのだけど…そう言えば三人目ちゃんの部屋には最新のゲームも置いておこうかな?」


 数十日ほどで町はほぼ完成し、そしてシンの企画する新婚旅行兼結婚式のイベントが始まったのだった。







「さて…あとは結婚式場かな?あれを作ってしまえばとりあえず終わり…」


 一人目ちゃんと海水浴場を作った後、私は彼らが行う挙式の会場を作ることになっていた。


「しっかし…神が自分で神の社を作るってどうなんだろ?」


 少し苦笑いをしつつ、大きな教会作りから始める。

 ここで彼らと彼女たちは契りを結び、これからの人生を協力し合いながら、共に生きていくのだ。

 その節目となる大事な場所だ。気合を入れて作らなければ。


 私は特に睡眠を必要としないので、二日間徹夜で作業し、なんとか完成するに至った……。

 途中から色々と細部にこだわり始めてからはなんか楽しかったな…。そもそも創作が好きだからこんな世界を作ったわけだしね。


 そして明日はドラゴンの巣にお邪魔することになってたはず。確か私の半身を上に返したことで、彼らは元の穏やかな性格に戻っていたはず?だから大丈夫だとは思うんだけど……。












 まさかまだあんな乱暴なドラゴンがいたとはねぇ…まあ結局コテンパンにされたけど……。

 皆がドラゴン達と遊んでいる間に、私は一度上に戻ることにした。私にはもう一つだけ仕事が残っているからだ。


(お母様!!おかえりなさい!)

(うん…ただいま?まだ慣れないなぁ…自分に母親呼ばわりされるのは……)


 まあそれはさておき…シン君のソウルプロテクトを作らなきゃ…


(お父様の件でしたら準備終わってますよ!)

(へ?お父様?…はい?)

(シンお父様の魂を保護するシステムなら組んでますよ!億が一も起きないように完璧に!)

(シンお父様?え?君の父親って……)

(ん?一人目の転生者、シンお父様ですよ?)

(……ええええええええええええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇ!?!?!?)


 なんでぇ!?想像妊娠どころか…創造出産でもしたというの!?!?


(いえいえ。想像じゃないですよお母様?お父様の魂をなおすときに一回自身の体に取り込んだでしょう?その時のお父様の魂の残滓と、お母さまの魂で生まれたのが私です。だからちゃんとお父様とお母様の子供ですよー!)

(そうか…魂をなおすなんて初めてだったから…。まさかまだ彼の魂が私の中に残ってるだなんて……)

(またまた~。わざとですよね?)

(……そんなことないはず?)

(そんな事より…お父様の結婚式があるんですよね?もちろんお母様もお嫁さんとして出るんでしょう?)

(…見てたなら知ってるよね?私は創造主だよ?神と人間が……)

(そう言う建前はいいです。お母様はどうしたいんですか?それに……)

(それに?)

(今なら私を理由にお父様の妻になれますよ?)


 ……まぁ確かに?この子に父親がいないのも可哀想だしね…うん…そういうことにしておこう!


(そういうことですよ!さぁそうと決まれば…すぐにココお母さまたちに相談するのです!)

(わかったよ!行ってくるね!)

(行ってらっしゃいませお母さま。挙式が終わり次第()()()()()()()ので…)


 少し気になることを言ってた気もするけど…善は急げだ。私はココちゃんたちの元へ急いだ。









 そして今日私は、ドレス姿で礼拝堂の前に立っている。まさかこんなことになるなんて…夢にも思わたなっかよね…。

 まぁシン君は話してて楽しいし、彼と一緒に何かを作るという行為は大好きだ。

 でもまさか嫁になるとは…昔の私に言ったら馬鹿にしそうだよね。


 礼拝堂の扉が開き、私は赤いじゅうたんの上を歩く。そして目を見開いて驚いているシン君の前に立つ。


「…驚いた?」

「そりゃ…心臓が止まりかけたぞ…なんで…お前なら理想の相手なんか創れるだろ?そもそも俺と結婚?え?すまん‥混乱してる…」

「ごめんねシン君。実はもう君との子供が出来ちゃったんだ…だから…あの子のために我慢してね?」

「は?俺はこづくりをちゃんとしてない…はず…なのに俺とティアの子供?え?まてまて。整理させろ…」

「ダメだよシン君。ほら早く誓約始めるよ」


 彼の気が変わらないうちにさっさと済ましてしまおう。


「シン。あなたはここにいる女子を妻として、生涯共に歩むことを誓いますか?」

「え!?…誓います?」

「ティア。あなたはここにいる男子を夫とし、共に歩んでいくことを誓いますか?」

「はい。誓います」


「では誓いの口づけを」


 私は目を閉じ、彼を待つ。


「はぁ…よくわからんが…まあお前がそうなりたいなら…俺は別に拒まねえよ…」


 そして彼の唇が、私の唇と重なる。

 

「んっ……」


 すぐに彼の唇は離れていくが、私の唇にその余韻が残っている。


「なんだ?たかがキスしただけで顔を真っ赤にして…」

「…じめて…っから…」

「へ?」

「私、キスするの初めてだから…こんな感じなんだね…恥ずかしいような嬉しいような……へへへ…」


 そっか…好きな人からキスされるって言うのは…こう言う事なんだね…。


「お前が幸せそうで何よりだが……それよりいいのか?俺は間違いなくお前より先に死ぬぞ?そこら辺は考えているのか?」

「もちろんだよ…。私は私とシン君の子供に力のほとんどを譲って…人になるよ。まだもうちょっとかかるけどね…」

「そうか…」


 そうしてココちゃんたちは立ち上がり、私と彼の元へと集まる。


「新郎新婦退場!!」とソミアが大きな声を出し……。


 天人族たちの歌う聖歌をBGMに、礼拝堂を後にする。そしていったん全員控室に向かい……。


「綺麗だったよお母様達!」


 と一人の天人族?が私たちを出迎える。


「ん?新しい天人族?俺の知らない奴だな……」

「あ~…多分…この子がシン君と私の子供…まだ名前は付けてなかったっけ?」

「はい!上の仕事は時間停止で止めてあるので来ちゃいました!初めましてお父様!」


 とシン君に抱き着く彼女。


「名前がないのか…ん~ティシーって言うのはどうだ?」

「はい!では今日から私の名前はティシーです!お母様方!よろしくお願いします!」

「ずいぶんしっかりした子供だねぇ~」とマオがティシーの頭を撫でる。

「まあ一応私の分身の様な物だからね…」

「よしよし…しかし…あんまり俺と会えないが…寂しくないのか?」

「ん…大丈夫ですよ!ちゃんと上で毎日皆さんにお会いできていますから。でも今はもっと撫でてください!こうしてもらうのを楽しみにしてたんです!」

「そうかそうか‥んじゃあ今日だけでも一緒に遊ぶか!」

「わーい!」


 シン君は肩にティシーを乗せ、私たちは彼に続き、控室を後にする。


 そして……。


 教会の外で待っていた親族たちにライスシャワーを浴びせられながら、私たちは教会を後にする。

 そして外に止まっていた大きなリムジンに乗り込む。


「ふあぁぁ…なんか気疲れしたなぁ…」とシン君がリムジンに乗り込むなりぐったりする。

「お父様お疲れですか…?宿に帰って休みますか?」


 彼の膝の上に座っているティシーが心配そうにのぞき込む。


「いや…着替えたら遊ぶぞ~。なにせここは俺とティアがみんなを楽しませるために作った町だからな。ティシーも体験してから帰れよな」

「はい!とっても楽しみです!」


 そして私達と彼は、さっさと着替えると、ティシーを連れて町へ行き、あんまり会えない彼の一人目の子と、精一杯遊ぶのだった。

いつもお読みいただき有難うございます。

ずっと構想にはあって、最後までシンとくっつけるか迷いましたが…第二部を作るのに必要な事なので…(言い訳)

次回作は純愛物でも書きたいですねぇ…

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