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私の世界にようこそ  作者: てけと
番外編『異世界旅行と罪滅ぼし』
133/189

シンの世界構築とココのやりたい事

途中からここ視点に切り替わります。

 俺は旅行者たちを見送ると、俺はティアと共に、海の水が落ちているところに向かう。

 俺が作ろうとしている施設はあと二つだ。それがこの海と…


「で?一人目ちゃん。次は何をするの?」

「ん?あぁ…海水浴場と…本当は水族館が作りたかったんだが…流石に建物はつくれても、展示する魚を集める時間がないからな…」

「あぁ~なるほどねー。水中トンネルでも作るの?」

「んや…潜水艦かなぁ…」

「潜水艦か~んじゃあ構造を簡単に説明するね」

「おう。頼む」


 ティア…つまり管理者は、俺たちの世界の全ての情報を知っている。それを俺が聞き、この島の1/3を俺たちの世界風に造り替えているのだ。

 ティアが反対しないのは、理由がある。それはまたおいおい語る時が来るだろう。ひとまず今は、急ピッチで仕事にかからなければならない。


「うし!大体わかった。まずはここを砂浜に変えてっと…」


 海に面する地面を、白い岩のような材質から、真っ白い砂に変える。


「あとは…危険な魚を排除しないとな…地引網でもやるか?…人手がちょっと足りないか…」


 天人族のほとんどは、ホテルマンとして旅館に置いている。今俺の手伝いをしているのはティアを含め数名だ。


「雷魔法で一気に殲滅する?」

「そんな物騒な事はするなよティア?魚だって生きてるんだぞ。邪魔だからって殺そうとするんじゃない」

「邪魔だからって、魔物を殺していた君に言われたくないなぁ…」

「……それは俺じゃないな。同じ名前の別人だ」

「都合のいい時言い訳だね~…で?じゃあどうするの?」

「とりあえず潜るかな…あまり水深が深くならないようにしないといけないし。その後に沖に向かって、船で網を引くか…」


 そうして俺は、この海水を溜めてるだけの池を、レジャー施設にするべく動き出す。







 

「一人目ちゃんもそろそろ旅館で休んできなよ。あとは私がやっておくからさ」


 俺が具現化を終えたころに、ティアがそう提案してくる。


「ん~…そうだな…んじゃあ頼む」

「まかされたよ~!」


 ティアの魔法で旅館の前まで送ってもらう。旅館に入ると、俺の嫁達が颯爽と駆けてくる。


「シン。ちょっと手伝ってほしい」


 そうサーニャが俺に会うなり言う。


「なんだ?俺にできる事なら手伝うぞ?」

「ありがとうシン。大好き」

「はいはい。俺も愛してるぞー。で?なにを手伝えばいいんだ?」

「サーニャは、ミカヅキ卿たちが、子育てで大変なので、なるべく休ませてあげたいそうなんです」


 とココが俺に教えてくれる。


「ん。私だけじゃ、あの子たちの面倒は見きれないから…」

「わかった。ココ達も今後の子育ての参考になるかもしれないし。全員で行くか」

「「「「「はーい!」」」」」

 

 全員でツバサの子供部屋に行き、そこにいたツバサの嫁達を部屋から追い出す。


「しん!」


 トテトテと俺に向かって歩いてくるミサ。


「俺の名前を憶えているのか…この子は頭がいいな」


 ミサを抱き上げあやしてあげる。サーニャは手慣れた様子で赤ちゃんたちと遊んでいるが…


「シン!?突然泣き出してしまいました!?どうしましょう!?」とココが狼狽え…

「リリア!ちゃんと頭を支えてあげないと危ない!」サーニャが悲鳴を上げる。

「あ~…お前ら…ちょっと待ってろ…シユ!!お前はまだ母乳は出ないだろ!?なに脱いでやがる!」


 ミーコはまだ孤児院で慣れているのか、問題なかったのだったが…ココ、リリア、シユがひどすぎる…

 俺とサーニャで、三人に説教と、赤ちゃんの扱い方を教育する。

 しばらくすると、三人も慣れてきたようで、恐る恐る、割れ物を触るように丁寧に、ツバサの赤ちゃんたちと触れ合っていく。


 俺も安心して見ていられるようになってきて、徹夜で作業していたこともあって…いつの間にか意識を落とし…子供たちと一緒に寝てしまっていた…。



~~ココ視点~~


「シン。オムツを替え終わりましたよ~。シン…?」


 シンの方を見ると、眠っているミサちゃんを抱えながら、座って寝ていた。

 私たちの見ていない所で、何をしているのかわかりませんが…彼の事だ、誰かを楽しませるために奔放していたのだろう。


「サーニャ。ミサちゃんを起こさないように、ベットに寝かせてあげられますか?」

「ん。任せて」


 私の拙い手つきだと、起こしてしまいますからね…


「そういえば…シンの寝顔を見るのは…久々…ね?」


 リリアがシンを横に寝かせて毛布を掛ける。


「そうですね~いつもは私たちの方が先に寝ちゃいますし…朝も先生の方が早く起きてますしね」


 つんつんと、シンのほっぺをつつきながらミーコが言う。


 そうして私たちは、ミカヅキ卿が帰ってくるまで子守りをし、温泉に行ってたはずの彼らが、なぜか汗だくで帰ってきたので、リリアがシンを背中におぶって、子供部屋を後にした。


 彼を大きなベットに寝かせると、私たちも服を全て脱ぎ、一緒にベットに入る。

 服を脱いだ方が、シンの事を感じられる気がするからだ。あと服にしわが寄らない様に?


 そうして私たちが、ベットでシンの体温を感じていると…


「やっほー?一人目ちゃんいるかい?」とこの世界の神がやってくる。

「シンは疲れているので…出来れば休ませてあげたいのですが…」


 私はシンにぎゅっと抱き着き、行かせたくない意志を示す。


「あらら。寝ちゃったのか~んじゃあ明日でもいいかな」と彼女は微笑む。

「ありがとうございます」

「いいよ別に。私の方である程度片づけとくよ。あの時計の針が7を示したころに夕食の時間だからね。宴会場に集まってね~」

「何かシンがやっていることで…私たちが手伝えることはないのでしょうか…?」

「ん~…彼は君たちに、自分の近くにいる事以外で、何か楽しめることを、何か探してほしいんだと思うよ?」

「それは確かに…」


 私は…シンがいれば、他に何もいらないとは思っているが…そのことが却って、彼に変なプレッシャーを与えていたのでは……


「そこまで思いつめなくてもいいと思うよ?君は考え方が極端だからね…彼の隣に寄り添い、自分なりに、楽しいことを探せばいいのさ。気楽にね?」

「シンといることが楽しすぎて…そうですね。その為にシンは、私たちの日を当番制にしたのかもしれませんね…」


 私とリリア以外は、自分たちが楽しめる趣味を持っている。シユはマジック、サーニャは子守り、ミーコはマオの所のフーコと研究をしている。


「何か好きな事はないの?私はあったと思うけどなぁ~んじゃあまたね~」


 そう微笑み、彼女はどこかに消えて行ってしまった。


「私が好きな事…そんなこと…シン以外にあったっけなぁ…」


 少し考えつつ、私はシンに抱き着き、彼を夕食まで堪能することに、集中するのだった。

いつもお読みいただき有難うございます。

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