シンとココとディスピアード
こんな感じの後日談を書いていきます。短いですがお楽しみいただけると幸いです。
俺が世界に再び帰ってくるまで、6年ほどかかったらしい。道理て彼女たちが大人びてるわけだ。
意外と管理者は頑張ったみたいだな。正直ココ達が老人になってるものだと思っていたし…というか記憶が戻ること自体あり得ないんだったかな…
世界に帰っていきなり俺は、6人も嫁を娶ることになったわけだ…どうしてこうなったんだろうな…しかし…責任は取るし…俺の糞みたいな親のようにもなりたくない。ならば俺は、俺のやれる限り精一杯、こいつらに応えてやろうとは思う…
たまに逃げ出したくなるが…というか一回逃げたけどすぐ捕まった。たまには一人になりたいし…
というわけで、毎日誰かの日と、いうふうにローテーションすることにした。7日に一度だけ、俺は一人の時間を得る。
夜は全員相手するわけだが…
「何考えてるんですかシン?」
「ん?お前らが綺麗になったな~と思ってな。6年も経ってるんだな…改めて感じてたわけだ」
「いきなりなんですか…もう…」
森の少し開けた丘で、日向ぼっこをしていた。俺は仰向けに寝転び、ココが膝枕をして、俺の耳をわさわさ撫でている。
「ココ…あんま耳をモフるな…こう背筋がぞわっとするだろ…」
「ダメです。今日は私の日なんですから、私の好きにさせてください」
「尻尾はだめだぞ…」
「ほんと嫌がりますね…気持ちいいはずなんですが…」
なんていうか…耳はまだ耐えられるんだが…尻尾はだめだ…俺の制御出来ない器官だ。夜ここを攻められた瞬間、俺は主導権を握られてしまう。なんでなんだ?
自分で触ってもなんてことないんだがな…
「ふふふ~…んっ…」
突然俺の唇にキスするココ
「……ほんとベッタリだな…帰ってきて最初に会った時は、あんなにボロボロだった癖に…」
今は綺麗な金髪の髪を短くし、後ろで束ねている。
「ああしないと、いろんな人が寄ってくるので…仕方なかったのですよ?今はシンの為に綺麗にしてますけどね」
「勿体ないな~こんな美人が、俺なんかの嫁なんてな…」
「ありがとうございます」
そして俺の耳をモフモフしては、キスをするココ。
「…そろそろかな?」
「ん…ですね…」
俺の口から唇を離し、上を見上げるココ。
遠目に船が見える。天人族たちの乗る船だ。俺は起き上がり、箱舟の方に向かう。
ココは俺の腕に絡みつくように体を寄せる。
「ゆーしゃさまー!」
「ちがう。お前らの勇者は死んだ。俺はただの猫族のシンだ」
今日は、俺の作っていた、醤油と味噌の調整とか、機械の修理の為に、ディスピアード行く事にしていた。
俺の作った道具は、あいつらでも直せるが、部品などはどうしても俺が作らなくてはいかない。ゆくゆくはそれも、自分たちで作れるようにしてもらうつもりだが…
俺とココは箱舟のに乗り、天人族の国へ向かう。
ディスピアードに着くと、30名程度の天人族たちが俺を迎えてくれる。
「ゆーしゃさま!こっち!」
と俺の手を引いて案内してくれる天人族。
「急がなくても付いて行くっての…あとお前らの勇者は死んだって…おい‥もういいか…」
俺の言葉は無視され、手を引かれるままに、天人族たちに付いて行く。
「これがしょうゆとおみそだよ!あじが悪いのは生産をやめたよ!」
小指に少しだけつけて舐める。
「ふむ…悪くないな上出来だ。よくここまで頑張ったな」
調理担当の天人族を撫でる。
「へへへ~」
「これも貿易品に加えよう。少しもらっていくぞ」
「はーい!」
「ゆーしゃさま!おさけもできてるよ?ただ…これは…どれが正解かわからないから…いっぱい作ったから味見して!」
「わかった…とはいえ俺も酒はよくわかんないんだよな…」
料理酒ならわかるが…どの日本酒がうまいとか…
「これー!」
「おいおい…これ全部違う種類か?」
「うん!」
そこには30種類ほどのお酒が置いてあった。いろいろ試行錯誤したらしいが、結局どれがいいかわかんないらしい。
「ココは酒飲めるのか?」
「まあ少しなら…」
「10種類ほど分析頼む…残りは俺が味見する…」
「まあシンが言うなら…」
そうして俺は少し口に含み、味を確かめ、水で口を濯ぎ、また酒をの味を見る。
少量とは言え…これだけ飲むと…流石に少し酔うと思ったが、意外と酒には強いのか、そうでもなかった。
「へぇ~こんだけ味が変わるもんなんだな…うん。全部売れるレベルだと思うし。人それぞれの好みもあると思うから、全部売ってもいいんじゃないか?」
「しょうれすね…ぜんぶおいしいれす…」
顔が真っ赤になったココが、試飲を終えて俺に絡みついてくる。両腕を首にまわし、両足を胴体にまわしてぎゅっと抱きしめてくる。
「そんなに飲んだのか?」
「ん~?ゆーしゃさまよりは飲んでないと思うけど?」
そんな弱かったのか…それは申し訳ないことをしたな…
「んじゃあこれも少し分けてくれ、んーこれとこれとこれが良いな…」
「はーい!」
「んじゃあこれを使った料理を、お礼に作ってやるよ」
「わーい!みんな呼んでくるね!」
そう言って天人族は外に走って行った。
ココを抱っこして、食堂に向かう。食堂の椅子に座らせようとしたが…離れてくれない…
「ココ…俺は飯を作ってくるからな?ちょっと待っててくれ…」
「らめれすよぉ…きょうはあたしのひなんれすから…」
仕方ない…おぶっていくか…
ココを背中に回し、具現化した布で縛り、俺はエプロンと三角巾を付ける。
「大きい子供を背負って料理するとか…どこの昭和の母親だよ…」
首筋をペロペロと舐められ、耳をモフモフされながら料理をする。
調理担当の天人族のおかげで、何とか料理は出来た…
「やっぱり一人目ちゃんの料理は格別だね~これも元の世界の料理?」
「ティア…来てたのか…そうだな。味噌汁と鯖っぽいものの煮つけだな。たまに無性に食いたくなるんだよな~」
「なんか安心する味だね~」
「シンの料理はおいしいです…」
「やっと目が覚めたか…アサリっぽいやつの味噌汁にしてよかった…」
その後お昼ごはんを食べて、機械のメンテナンスをする。ちゃんと綺麗に使われているからか、損傷はほぼなく、一応予備の部品をいくつか作って、渡してておいた。
それが終わるとマオが迎えに来るまで、ココと天人族の国を歩く。
「そう言えばココは、なんであの町にいたんだ?」
「そうですねぇ…私はずっとシンを探してたんですけど…5年も経つと…半分くらいは諦めてて…最後にシンと出会ったあの町へ…また奴隷になって、あそこでひどい扱いを受けてれば…シンがまた助けに来てくれるかな…と思いまして…」
「まあそれはもちろん、助けたかもしれんが…俺の思いは聞いてたよな?」
「ええ…お前の幸せを願ってるでしたよね…でも…私の幸せは…シンといることですし…」
「まあ過ぎたことはいいか…俺といることが幸せなら、次に行かないとな」
「ええ!シンの子供を授かることですね!」
「いや…そうなのか?生きがいを、俺と探っていくとか、そう言う事を言うつもりだったんだが…」
「私は今幸せなので、これ以上幸せになったら死んじゃうかもですよ?」
「それは怖いな…まあほどほどにな?気楽に生きろよ?俺はちゃんと、お前の傍にいてやるから」
「はい!愛してますよシン!」
「ああ…俺も愛してるさ…」
そしてココと腕を組んで歩いて、暗くなってくると、マオが迎えに来て、俺たちは獣人国の首都にある、通称、私たちの愛の巣に帰るのだった。
お読みいただき有難うございました!
休みの日に、少しストックしているので、小出ししていこうかと思います。
次回は水曜日辺りに…




